監督:荒井晴彦
出演:二階堂ふみ / 長谷川博己 / 富田靖子 / 利重剛 / 上田耕一 / 石橋蓮司 / 奥田瑛二 / 工藤夕貴
昭和20年の東京、母と暮らす里子は防空壕を借りることがきっかけで隣人の市毛と親しくなる
戦争により情勢が変化する中、里子はじょじょに市毛を男として意識するようになり・・・
濡れっ濡れの高湿度ねっとりエロス、というだけではない引っかかりの誘惑が個人的に楽しめた
市毛の胡散臭さや里子の言葉遣いは基本として、時に微妙に外してくるシーンが引っかかり、それが負の方向でなく「なんか気になる」みたいな魅惑的に作用している感じ
文学的なようで、官能的なようで、かなり昔の昼メロみたいなチープさも兼ね備えた人を選ぶ作品かも
いい歳になりながら母とふたり暮らし、世は戦争ムード一色で女として成熟しつつある身をもてあます里子が、出会った市毛にじょじょに惹かれていく、と
そんな男女の美しくも背徳的な恋いが戦時下の状況で~、みたいなのを意識しているといつの間にか庶民生活ドラマが展開
やっかいものの叔母まで加わって、恋愛要素はどこいったと心配になる
しかし、エロいシーンは無駄に露骨に妖艶さを追求し、そんなエロ場面以外でもドラマとして攻めて描くところはとことこん攻め、それでいて見入っていると変に引っかかる外しをくらうから油断できない
個人的な感じ方だけど「それ以上やったらコントだろ」という滑稽さに落ちるギリギリ感な外し方がおもしろい
自分としては良いバランスなんだけど、市毛や里子の存在が作品を阻害するほど気になりすぎる人はダメな感じで人を選ぶ作品かもしれん
里子がどんどん女になっていく様、そして詰め寄り顔に思わず体をのけぞらせざるえない一本でした
個人的評価:85点
オススメ度:戦争+悲恋の感動とかそういうの求めちゃダメ
この国の空 予告
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