2012年3月15日木曜日

ヒッチャー (1985/米)

監督:ロバート・ハーモン
出演:C・トーマス・ハウエル / ルトガー・ハウアー / ジェニファー・ジェイソン・リー / ジェフリー・デマン








ハイウェイを走るジムの前に現われたヒッチハイクの男
ジョンと名乗ったその男は傍若無人にふるまい、やがてジムをナイフで脅し始め…

どうなるんだ、どうなるんだとハラハラの末の「え?」って感じの作品でした
鑑賞後にちょっと調べてみたら、この不条理を楽しむ映画らしいですね
ふだんなら嫌なもやもや気分でつばを吐きたくなるようなオチなんですが、この作品は不思議と「これでいい」みたいな気がしないでもない
うん、いわゆる雰囲気映画なのかな

雨のハイウェイでひろったひとりのヒッチハイクの男
いちいち癪に障るふてぶてしい態度のその男に嫌気がさしてきた頃、いきなり男はナイフを取り出して主人公を脅し始める…ってのが導入部の展開
しょうじきこのノリで限定空間におけるシチュエーションホラーみたいな内容なのかな、と思っていたら…
けっこうスピーディに話も場面も展開していき、最初に感じたサスペンスホラーみたいな印象はどんどん薄れ、わりとアクションの要素が強いことが分かってきます

軟弱そうな主人公がどんどん最悪の状況に陥りながらも、時にヒッチハイクの男に助けられながらもそれを乗り越えていくうちにたくましくなっていく
ヒッチハイクの男も主人公を罠にはめたり助けたり、生かさず殺さずなギリギリのラインでじわじわと追いつめてくる
最初はその意味についていろいろと自分なりに考えながら観てたんですが、話はどんどんふたりの男の戦いみたいになっていってサスペンステイストは完全になくなります

それでも気になる箇所は多々あるのも事実
いつの間にかバーガーに紛れ込んでた指、いつの間にかポケットに忍ばせられていたナイフ、ピンポイントで追跡してくるヒッチハイクの男、なぜか全面的に主人公を信じるヒロイン、そもそもヒッチハイクの男が主人公を狙う理由が分からない
こう書いただけでもけっこう穴だらけなんですが、ちょっと気になりはするけど「まあ、いいか」と思えてしまう不思議な空気感がこの作品にはあるんですよね

とにもかくにもヒッチハイクの男のキャラが強烈すぎてたまらなく素敵な内容
流れるように次々に場面も展開していくので飽きることはなく最後まで観れた一本でした

個人的評価:80点
オススメ度:個人的な印象はなんとなく「ディセント」に近い




ヒッチャー 予告


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