2012年3月20日火曜日

シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム (2011/米)

監督:ガイ・リッチー
出演:ロバート・ダウニー・Jr / ジュード・ロウ / ノオミ・ラパス / ジャレッド・ハリス / レイチェル・マクアダムス / スティーヴン・フライ / エディ・マーサン / ケリー・ライリー / ジェラルディン・ジェームズ / ポール・アンダーソン / ウィリアム・ヒューストン / ウォルフ・カーラー






フランスで起こった爆破事件によりドイツとフランスの間で緊張が走る
この事件の犯人に目星を付けたホームズは調査を進める

中身スカスカでもいい、前作以上にとにかくスタイリッシュな娯楽作品に特化してる内容
そんな作りがこの監督さんには合うんでしょう、とにかく「シャーロック・ホームズ」であることすら置いておいてひたすら突っ走ってますね
個人的には作品がおもしろくなるならそれでいいと思います
へたに「シャーロック・ホームズ」であることが枷になって窮屈だったり、中途半端な作りになるくらいならこのくらい突き抜けてくれた方がすがすがしい

爆破事件の黒幕を追うホームズは、同時に各地で起きている異なる事件の中心に同じ人物がいるとふんで調査していく
けして証拠となるものを残さない黒幕につながりそうなものを見つけたことで…という冒頭の展開
もう少年マンガにおけるある種の能力者としか思えないような超洞察力を駆使し、その場の情報を瞬時に収集&推理して過去から現在にいたる経緯、または現在からちょっと先の未来にいたる経緯を予測する「シャドウ(シャドウ・ボクシング的なノリで)」が見どころ
逆に言えばもう超能力的な洞察力ゆえにサスペンスやミステリーといった要素が完全になくなってますね
主人公が全自動推理マシーンなので観てる側は考える必要がいっさいありません

とりあえずミステリー要素がないホームズってどうよ?という人には向かない作品かも
まあ、前作を観てる人ならそんな要素は期待してないだろうけど、話題になったこの機にって感じで観た人は「なにこれ?ガチアクション映画じゃん」と思うかもしれませんね
あとは宿敵であるモリアーティ教授が登場するわけですが…うーん、前作のラストから引っ張ってる大物キャラのわりにインパクトがイマイチかなあ
もっとホームズを超推理合戦で叩きのめし、知的な紳士だけどどす黒く野獣のような一面をもつみたいなマンガチックなキャラかと思ってたんだけど、なんか普通の敵役でしたね
シャドウゲーム合戦のシーンは良かっただけに、ああいったのをもっと観たかった

ホームズ兄の変人っぷりも楽しいし、ワトソンの酒癖の悪さっぷりも楽しい
わきのキャラもみんなナイスなんですが、ちゃんとホームズのキチっぷりに水を差さないていどに前に出てこないバランスのよさがいい
あとは「この小ネタ、ぜったい後々にもういっかい使う伏線だろうな」と思えるところがいくつかあるんですが、そう思ってはいても「ああ、ここでもってくるか」という描き方もよかったですね

シャーロック・ホームズであることにこだわらない、スタイリッシュB級アクションであることを許容できるならかなり楽しめる娯楽作品になってる一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:こりゃ3はないな ?




シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム 予告

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