2012年4月5日木曜日

ジャズ大名 (1986/日)

監督:岡本喜八
出演:古谷一行 / 財津一郎 / 神崎愛 / 岡本真実 / 唐十郎 / 殿山泰司 / 本田博太郎 / 今福将雄 / 小川真由美 / 利重剛 / 友居達彦 / ミッキー・カーチス / タモリ







江戸時代末期、アメリカからアフリカへ渡航中の黒人三人組が駿河のとある小藩に流れ着く
そんな来訪者に興味津々な藩主であったが、問題山積みの藩の状況に追われていた

まあ、なんだ、はい、タイトルだけでチョイスした作品ですね
内容もまんまなほどバカバカしい「んなこたあ、どうでもいいんだよ」って感じのコメディ
手に取ったときはもっと新しい作品かと思ったんですが、なんかザ・昭和テイストな気がすると思いきや作られたのはけっこう前だった、と
そういう意味では「こんな作品をこの時代に作ってたんか」という変な感慨がなくもない

奴隷解放とか建前だけじゃねえか、って感じでニューオーリンズからアフリカへ逃亡途中の黒人グループ
各々、楽器を片手にアフリカを目指して船に乗るもなんやかんやで流れ着いたのは江戸時代末期の日本
そこでは幕府と薩長連合との板挟みにあいながら、どっちつかずでのらりくらりやってる音楽好きな藩主がいて…
ってな感じの流れから、まあ、大方の予想通りみんなでジャズセッションなどんちゃん騒ぎっていうお話
というかどんちゃん騒ぎするだけの作品
国境やらなんやらを越えたセッションの先になにがあるとか、そういうのはいっさいなし

しょうじきなところ「で?」って言いたくなる内容なんですが、ホントにギリギリのところでそんな身も蓋もないツッコミを飲み込めるおもしろさ…というか魅力があります
こんな感想を書くこと自体が野暮ったいほどに「お祭り騒ぎに理由なんざいらねえ」ってノリなんですね
まじめになんやかんや語りたい人や意味を求める人ほどクソ映画認定しちゃう作品かもしれません
とにもかくにもこのノリについてこれるか否か、という一点で評価が大きく分かれると思いますね

個人的には東名開通からのバカ騒ぎ&時代の流れ描写がたまらなく魅力的で素敵おもしろい
ある意味でストイックに「ジャズ大名」である作りに感嘆せざるえない
いや、マジでこれ一歩まちがえたらとんでもないクソ映画だわ
という感じで気になる人は観てみてその内容を確かめてみましょう
観て損はない、とはあえて言いませんが

個人的評価:85点
オススメ度:アヘッー&タモリ





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