2018年4月29日日曜日

アベンジャーズ インフィニティ・ウォー (2018/米)

監督:アンソニー・ルッソ / ジョー・ルッソ
出演:ロバート・ダウニー・Jr. / クリス・ヘムズワース / マーク・ラファロ / クリス・エバンス / スカーレット・ヨハンソン / ベネディクト・カンバーバッチ / ドン・チードル / トム・ホランド / チャドウィック・ボーズマン / ポール・ベタニー / エリザベス・オルセン / アンソニー・マッキー / セバスチャン・スタン / ダナイ・グリラ / レティーシャ・ライト / トム・ヒドルストン / イドリス・エルバ / ピーター・ディンクレイジ / ベネディクト・ウォン / ポム・クレメンティエフ / カレン・ギラン / デイブ・バウティスタ / ゾーイ・サルダナ / ビン・ディーゼル / ブラッドリー・クーパー / グウィネス・パルトロウ / ベニチオ・デル・トロ / ジョシュ・ブローリン / クリス・プラット

インフィニティ・ストーンと呼ばれるものを求め、ソーたちのいるアスガルドへ侵攻してきたサノスら
そしてアベンジャーズの解散した地球へも魔の手が迫りつつあった

観る前から分かってはいたけど、この作品単体ではなんとも言えない空気のままですね
そんなストーリーの核となる部分は置いといても、けっこう熱い展開とバトルが楽しめました
重要アイテムを求めるサノスという強キャラvsヒーローたちの戦い、というシンプルさが良い感じで、多彩なキャラたちの共演バトルの盛り上がりに集中できた
仲間のピンチに加勢してくるタイミングとキャラがよく考えられていて、やっぱりこの組み合わせだよな、ってチームから意外な一面が見られるチームまでシチュエーションを含めたバラエティ感がおもしろかった
サノスじたいもけっこう味のある存在に描かれて、力こそパワーだ系独裁者とは違うのも良かった
思えばバトルばかりな気もするけど、ロケーションもちょいちょいスイッチするし、時おりアメリカンなコミカル要素をぶち込んでくるから飽きることもなかった

個人的評価:80点
オススメ度:なんとなくドラゴンボールが頭の中にチラついた



アベンジャーズ インフィニティ・ウォー 予告

スマート・チェイス (2017/中)

監督:チャールズ・マーティン
出演:オーランド・ブルーム / ハナー・クイリバン / サイモン・ヤム / リン・ホン

セキュリティ会社での運搬任務の失敗から仕事を失い、恋人とぎくしゃくするダニー
そんな彼に非常に価値のある壺を運搬するセカンドチャンスの依頼がおとずれる

今なら派手なハリウッドアクションを再現できる、というダサい思惑で古臭い微妙なアクションとずっこけストーリーな映画ができました、みたいな内容でした
主人公のイケメンっぷりで装飾し、こういうシーンを入れるとクールじゃね、ってな安易な作りが隠しようもなく前面に出てるのが逆に清々しいと言えなくもない
がんばって娯楽アクションを作ってるのは分かるんだけど、脳内の大作な撮りたいもののイメージを制作物に落とし込むのに色々と足りないところが多すぎる感じ
話の展開もその場その場で決めてるんじゃないかと疑うような流れで、特に驚きもワクワクもドキドキもない、「まあそんな風になるよね」などうでもよさマックス
それでもエンドロールが流れ始めたら、ちょっと面白くなったのが救いでした

個人的評価:40点
オススメ度:主人公よりディン・ドンの方が印象に残る



スマート・チェイス 予告

2018年4月25日水曜日

心と体と (2017/ハンガリー)

監督:イルディコー・エニェディ
出演:アレクサンドラ・ボルベーイ / ゲーザ・モルチャーニ / レーカ・テンキ / エルビン・ナジ / ゾルターン・シュナイダー / タマーシュ・ヨルダーン / イタラ・ベーケーシュ

食肉処理場の財務部長をつとめるエンドレ
彼は新たに雇われ、周囲と馴染めずにいる女性アーリアに興味をひかれるのだった

俗な言い方でアレかもしれないけど、アーリアさんの萌えキャラっぷりが愛くるしくてしかたない
同じ鹿の夢を見るってのをトリガーに、なんとなく雰囲気に流されて恋人同士になっていくでもなく、ふたりの人としての内面が露わになってくるドラマ性がおもしろい
杓子定規で無表情クール風なアーリアさんが時折、ご褒美のように見せる笑顔が素敵すぎる
そんなクール風ながら徐々に話が進につれて、アーリアさんの天然キャラが表に出てくるのも微笑ましすぎる
その相手役であるエンドレさんの大人っぷりが良い感じでふたりの距離感を出している
よく分からない感をかもし出すふたりだけど、ほどよいピュアさにニンマリしつつ、暖かい気持ちで鑑賞できた一本でした

個人的評価:85点
オススメ度:あのファーストシーンが撮れた時、ぜったいガッツポーズしたと思う



心と体と 予告

2018年4月22日日曜日

レディ・プレイヤー1 (2018/米)

監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:タイ・シェリダン / オリビア・クック / ベン・メンデルソーン / リナ・ウェイス / サイモン・ペッグ / マーク・ライランス / フィリップ・チャオ / 森崎ウィン / T・J・ミラー / ハナ・ジョン=カーメン / ラルフ・アイネソン / スーザン・リンチ / パーディタ・ウィークス

2045年、荒廃した世界で人々はVR世界オアシスに生きがいを見いだしていた
そんなオアシス内では皆がこぞって亡くなった制作者が遺したゲームに挑んでおり、ウェイドもそのうちのひとつであるレースに参加するのだった

オタク心を刺激されまくりな、ちょっと年齢がいったおっさんが喜んで堪能できる作品でした
映画やアニメ、ゲームの日本人として馴染みの深いネタやキャラ満載で、思わず劇場で一時停止&コマ送りできないかという考えが何度も頭をよぎる
ひとつひとつのネタ要素は深すぎず浅すぎず、それでいてカバーしてるジャンルが広いので、いろんな方向性の趣味人たちといっしょに観てワイワイしたら本当に楽しいだろうな、と思わざるえない
それでいてこの映画のアクション、アドベンチャー、ユーモア、視覚と聴覚にうったえる娯楽性も大満足させてくれる
ひと昔前に思い描いていた空想未来、みたいなちょっと古さを含んでいる雰囲気がまたいい感じ
なにかのキャラなんだろうな、とか何かのネタなんだろうな、みたいにぼんやりした知識しかなくても作品自体の爽快さに気持ちよくなれると思う
サブカルというと身構えちゃう部分もあるかもしれないけど、ポップ・カルチャーという言葉の響き通り明るく楽しい一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:ペーパーレスな未来世界でも、おっさんとしてカンペは必須アイテム



レディ・プレイヤー1 予告

2018年4月18日水曜日

パシフィック・リム アップライジング (2018/米)

監督:スティーブン・S・デナイト
出演:ジョン・ボイエガ / スコット・イーストウッド / ジン・ティエン / カイリー・スパイニー / 菊地凛子 / バーン・ゴーマン / アドリア・アルホナ / チャーリー・デイ / 新田真剣佑

怪獣との戦いが終わり世界の復興が進む中、廃棄イェーガーのパーツを盗もうとするジェイク
そんな中、彼は怪獣の再来に備え自作の小型イェーガーを隠し持つ少女と出会う

圧倒的な巨大ロボットの質量感と、派手にオブジェクトをぶっ壊して戦う迫力、見た目の派手さだけに湯水のように金を使ってる印象だけが残った
とりあえずキャラクターの魅力がイマイチで、「ここでそういくか」とか「この場面でお前がくるのか」みたいな熱い展開がない
イェーガーも陽の当たる明るい場所でド派手に暴れまくり、すっごい存在感は主張してるんだけど、前作の艦艇を引きずってくるみたいな心に残るキメシーンがないんですよね
さらに怪獣も単に大暴れ要員なだけって感じで特に印象に残るものがない
あざとさ上等でもいいから、良いところで前作のキャラを引っ張り出してきても許されると思う
ともあれ気持ちいいくらいの派手っぷりに目では十分楽しめるので、ストーリーとかどうでもいい巨大ロボットが敵とゴリゴリ戦う別作品と観ればいいかもしれない

個人的評価:70点
オススメ度:日本うんぬんな流れになっても驚くほど心躍らない



パシフィック・リム アップライジング 予告

2018年4月16日月曜日

ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル (2017/米)

監督:ジェイク・カスダン
出演:ドウェイン・ジョンソン / ケビン・ハート / ジャック・ブラック / カレン・ギラン / リス・ダービー / ボビー・カナベイル / ニック・ジョナス / アレックス・ウルフ / サーダリウス・ブレイン / マディソン・アイスマン / モーガン・ターナー / マーク・エバン・ジャクソン / メアリーベス・モンロー / ミッシー・パイル / コリン・ハンクス

スペンサーたち高校生の男女4人は、学校で問題を起こしたことで居残りの罰を命じられる
その最中、古いゲーム機を見つけ、軽い気持ちで遊ぼうとするのだが...

細かいことは置いといて、画面上で展開されるアドベンチャーをただ楽しむ作品でした
ゲームキャラとしてのスキルと弱点、そしてライフカウントなどの処理が分かりやすく、どこまでも頭を使わずに観ていられる
各キャラの個性もよくあらわれていて、中の人との組み合わせもおもしろい
個人的にはギャーギャー騒ぐだけのビッチ担当だと思ってたベサニーが、かなりの天然キャラなだけでウザすぎないのが観ていて精神的に助かった
死に様や、ゲームオーバーになったらどうなるか、という深刻な部分をあえて消し去っているのが、良いテンポを生んでいると同時にちょっと食いたらなさが残ってる感じ
色々とツッコミどころがありつつも、そういうなんでもありなゲームを扱った映画だから、という大味さが許容できれば大いに楽しめる

個人的評価:70点
オススメ度:エグい死に方してるけど、いくらゲームだからってトラウマになるだろ



ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル 予告

2018年4月15日日曜日

さよなら、僕のマンハッタン (2017/米)

監督:マーク・ウェブ
出演:カラム・ターナー / ジェフ・ブリッジス / ケイト・ベッキンセール / ピアース・ブロスナン / シンシア・ニクソン / カーシー・クレモンズ / テイト・ドノバン / ウォーレス・ショーン / ジョン・ボルジャー / ビル・キャンプ

引っ越してきた奇妙な隣人にこいのなやみを打ち明けるトーマス
そんな中、父親が見知らぬ女性と密会している現場を目撃してしまい...

しょうじきNYのことはよく知らないけど、それでもこれが今のNYなんだと妙に納得できた
作中でも触れられるけど、主人公のトーマスとNYの現状が重なり、どんどんその魅力が輝いていくのがおもしろい
清廉潔白で地に足が着いた安定の存在、そこからほどよくはみ出て不安定でいびつになるほどに不思議と心が引かれていく
端から見ればドロドロで修羅場なトーマスの環境が滑稽にすら思え、その抱えるドラマがさっぱりしていながら見応えがある
そしてふいにすべてのピースが埋まって、物語が一気に組み上がる流れも爽快でした
まあ、辿り着いた先に色々あるけど、登場人物たちみんなが愛おしく思える後味の良い作品でした

個人的評価:80点
オススメ度:おっさんもおばさんも皆、輝いてるよ



さよなら、僕のマンハッタン 予告

女は二度決断する (2017/独)

監督:ファティ・アキン
出演:ダイアン・クルーガー / デニス・モシット / ヨハネス・クリシュ / サミア・シャンクラン / ヌーマン・アチャル / ヘニング・ペカー / ウルリッヒ・トゥクール / ラファエル・サンタナ / ハンナ・ヒルスドルフ / ウルリッヒ・ブラントホフ / ハルトムート・ロート / ヤニス・エコノミデス / カリン・ノイハウザー / ウーベ・ローデ / アシム・デミレル / アイセル・イシジャン

爆破事件で夫と息子を失ったカティヤ
警察の事情聴取の中、彼女はある自転車の女のことを思い出す

ハラハラドキドキな陰謀めいた犯罪臭の濃いサスペンスじゃないのに、締め付けられるような緊張感に終始支配される
しょうじき文字で内容を表すとそう多くを記すような話の流れはないんだけど、とにかく主人公カティヤのその時々の心情がダイレクトに伝わってくる、そんな感覚でいっさいの退屈なく見入っていた
観る前は素人捜査で真相を暴き、犯人を追い詰める系な娯楽作品かと思ってたけど、母親として、女として、原告人として、復讐者としてのカティヤの強烈な存在感に圧倒されざるえない
なんだかんだ色々と言いたいこともある最後も、そこにいたるまでの描写がはっきりしているため、驚愕のラストより(人として良いか悪いかは別として)納得させられる
主人公カティヤという個人が強く焼き付く一本でした

個人的評価:85点
オススメ度:この邦題はかなり良い



女は二度決断する 予告

2018年4月11日水曜日

生きる街 (2018/日)

監督:榊英雄
出演:夏木マリ / 佐津川愛美 / 堀井新太 / イ・ジョンヒョン / 岡野真也 / 吉沢悠 / 石田法嗣 / 小柳友 / ラサール石井 / 斎藤工 / 内田理央 / 新津ちせ / 菅原大吉 / 石倉三郎 / 仲間由紀恵 / 原日出子 / 升毅

東日本大震災後のとある港町に暮らす佐藤千恵子
彼女は大きな家でひとり、民泊を営んでいるのだった

ひとつひとつのシーン、そこにある芝居と演出から画面上の人々の関係や気持ちが、ほどよい透明感で伝わってくる
感性が鈍りまくり、読みとる能力が錆つている私でも、ぐっと体の芯に登場人物たちの想いが重く落ち込んでくる感じがいい
私個人においての日常で普通に耳にする、なにげない言葉や言い回しが震災の被害を被った当事者の皆さんには別意なものになる、と心に響く所が多い
年月が過ぎ去り、大人が感じることのほか、その時間を成長した子供たちの世代のドラマに感情が引き込まれた
そして根底に大きく重く大震災の葛藤がありながら、親子、関わり合う周りの人たちの姿、その編み込まれた人間ドラマも見応えがあった
考えさせられるとか、当時を忘却しない教訓とか、そういったものとはちょっと異なる心に響く良い映画でした

個人的評価:95点
オススメ度:映画を鑑賞し、また今に戻った自分、誰が見ていなくともけっぱらざるえない



生きる街 予告

ダンガル きっと、つよくなる (2016/印)

監督:ニテーシュ・ティワーリー
出演:アーミル・カーン / サークシー・タンワル / ファーティマー・サナー / サニヤー・マルホートラ / ザイラー・ワシーム / スハーニー・バトナーガル / アパルシャクティ・クラーナー

生活のためにレスリング選手の道を諦めざるえなかったマハヴィル
いずれ産まれてくる息子に夢を託そうとするも、立て続けに女児ばかり授かるのだった

とにもかくにも熱い、そして分かりやすい内容にガッツリとハートを鷲掴みされた
オープニングの実況シンクロバトルから一気にボルテージが上がり、子供時代の娘の試合の迫力ですっかりこの映画の虜になりましたね
そんなレスリングの迫力だけでなく、親娘の間の衝突や絆の深まり、レスリングを通しての人間ドラマも見応えがある
わりとユーモアも要所要所にちりばめられているので、息抜きできるポイントがあるのもいい
そしてラストの展開、もうそうくるしかないと分かってはいるのに、それでも内からわき上がる熱い震え、マハヴィルさんの想いに強く共鳴せざるえない一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:ダバングといい、ダンガルといい、なんか心にずしんとくる響き



ダンガル きっと、つよくなる 予告

2018年4月4日水曜日

ヴァレリアン 千の惑星の救世主 (2017/仏)

監督:リュック・ベッソン
出演:デイン・デハーン / カーラ・デルビーニュ / クライブ・オーウェン / リアーナ / イーサン・ホーク / ハービー・ハンコック / クリス・ウー / ジョン・グッドマン / サム・スプリエル / ルトガー・ハウアー

遙か遠い時代、連邦捜査官のヴァレリアンと相棒のローレリーヌはある惑星に降り立つ
ふたりはそこのビッグマーケットで取り引きされる変換器を手に入れる任務をおびていた

色とりどりの華やかなアトラクションの中を疾走する、コンセプトのよくわからないジェットコースターに乗せられたような作品でした
一本筋の通ったギャラクシーなアドベンチャーというより、メインとサブクエストを交互に繰り返している感じ
そのメイン部分の事の真相も、それが明るみになったところで特に驚きも興奮もない
画的は常に派手にアドベンチャーしてるけど本当に中身がスカスカで、その盛り上がりにとりあえず乗っかれば楽しいっちゃあ楽しい
その時その時の画面上の状況を冷静に考えず「ローレリーヌ、健気で強くてかわいいな」とチャラいノリで観るのがちょうどいい一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:予告編でちょっと危惧してた、内容のガキっぽさがそれほどじゃないのは助かった



ヴァレリアン 千の惑星の救世主 予告

2018年4月1日日曜日

レッド・スパロー (2017/米)

監督:フランシス・ローレンス
出演:ジェニファー・ローレンス / ジョエル・エドガートン / マティアス・スーナールツ / シャーロット・ランプリング / メアリー=ルイーズ・パーカー / ジェレミー・アイアンズ / キアラン・ハインズ / ジョエリー・リチャードソン / ビル・キャンプ / テクラ・ルーテン / ダグラス・ホッジ / サキナ・ジャフリー / セルゲイ・ポルーニン / セバスティアン・ハルク

上演中のアクシデントで足を折り、バレエの道を閉ざされたドミニカ
母の治療と介護のためにお金が必要な彼女に、叔父からスパイの手伝いをするよう提案されるのだった

手玉に取っているようで取られているのか、もしくは逆か、先の読めない緊張感が最後まで続いて自然と見入った作品でした
スパイものながらストーリーで勝負し、銃撃戦やら、飛んだり落ちたり、カーアクションもないのに本当に楽しめた
主人公の身の振り方や受ける痛みから、本当に「今、いったい誰の筋書き通りにことが運んでいるんだ」と、話がどう転ぶのか観ていて先が気になって仕方なかった
CIAと保安局、板挟みになりながら身体と精神を傷つけられていく、そんな中でのドミニカの姿に強烈に吸い寄せられる
ちょっと不安定で何を考えてるのか分かりづらい主人公、しかし鑑賞後、彼女のことがようやく分かる作りもよかった
ハニートラップで男なんてぶち殺しヨ、なんて軽い内容じゃなく、派手じゃなくともかなり内容的に見応えのあった一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:わりと痛々しい描写多め



レッド・スパロー 予告

ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書 (2017/米)

監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:メリル・ストリープ / トム・ハンクス / サラ・ポールソン / ボブ・オデンカーク / トレイシー・レッツ / ブラッドリー・ウィットフォード / ブルース・グリーンウッド / マシュー・リス / アリソン・ブリー / マイケル・スタールバーグ

ワシントンポストの社主であるキャサリンは、ライバル紙であるニューヨークタイムズにスクープ記事があるとしらされる
そのことを相談された編集主幹のベンはなんとか遅れをとらないよう画策するのだった

トムさんがそこにいるだけで映画としての格がワンランク上がる、というイメージ的なもの以上にメリルさんはもちろん、すべての出演者の演技で重みがありまくる作品でした
しょうじき最初は状況は分かるものの、どういう話にしたいのかつかめなかった
だけど社主としてのキャサリンと編集主幹としてのベンの話がうまく交錯したとたんに、開けるように一気にストーリーの面白味が増してくる
そこにさまざまな愛すべき新聞屋どもの面々が加わり、濃厚なドラマにお腹いっぱいになる
さすがに当時の社会的背景とか何にも知らないとアレですが、大きな存在に立ち向かう人々の物語として日本人にも受け入れやすい作品かもしれない

個人的評価:80点
オススメ度:まあちょっと誰が誰やらなカオス感は否めない



ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書 予告

トレイン・ミッション (2018/米・英)

監督:ジャウム・コレット=セラ
出演:リーアム・ニーソン / ベラ・ファーミガ / パトリック・ウィルソン / サム・ニール / エリザベス・マクガバン / ジョナサン・バンクス / フローレンス・ピュー

定年を前に会社から解雇されてしまったマイケル
失意の中で長年利用してきた通勤列車にのって家に帰る途中、車内で見知らぬ女性から声をかけられる

ほどよい謎にほどよいアクション、ほどよいテンポとストーリー展開で最後まで飽きさせないほどよい作品
もしくは60歳のおっさんが列車内を何往復も行ったり来たりする映画
いつもの通勤列車の中で見かけない人物を探す、という流れの中でそれこそ疾走する電車のように停滞することなく状況が変化していく話の作りは巧みでした
画面の中にあからさまな情報を次々に出してきて、それが話を紐解く伏線かフェイクか先を推測しながら観るのが楽しい
また、前後のシーンで異なる部分を視点に入るようにし、「この人がこういう行動をしましたよ」という人物の動きを予測させる描き方で、スムーズな流れを作っていてストレスがない
まったく先が読めないほどじゃないけど、またこういうパターンねっていうようなガッカリ感もない、ほどよく気持ちいい娯楽サスペンスアクションでした

個人的評価:75点
オススメ度:主人公の足を無駄に引っ張る人物の不在や、極限状況での不思議な一体感はテンポ重視にしてもちょっと引っかかる



トレイン・ミッション 予告