2010年12月31日金曜日

2010年ベスト&ワースト

あっという間に2010年も終わり、大晦日
と使い回しのきく出だしでアレですが、今年はプライベートでいろいろといつもと違うことがあったわけで
ひとつは突発的なダイエット
毎年、夏の健康診断前に急ごしらえで体調管理をしてたもんですが、今年はそのまま続けて健康的な生活&筋トレを続行し、順調に体重が健康体に近づいております
ほら、こうおっさんになってくるとメタボ上等な感じの中、いきなり痩せると「病気なんじゃねえの」と周りにいらん心配をかけるから困りますね

もうひとつは仕事面での急変
特に今年の後半はマジできつかったわけで、ようやくそれを乗り切ったら来年からはまた別の波がくるようで…
なんかもうどうにでもなれ、って心境

そんな長い前フリはここまでにして、まずはワースト3

1位:いぬばか
2位:鴨川ホルモー
3位:ホテルゾンビ

1位2位はもう何がおもしろいのか意味が分からない、観てて嫌な気分になる希な作品
3位はここまでガッカリ感を味わえるのも珍しい、しかも狙って外してる映画ですね
とにかく「いぬばか」はひどい
犬好きな自分からしても、まったくもって楽しめないから逆にすごいと思います

で、続いてベスト3

1位:インセプション
2位:母なる証明
3位:ボーイズ・オン・ザ・ラン

1位は順当すぎるかもしれませんが、やっぱりおもしろい「インセプション」
いろんな仕掛けがあって、考えながら観てると楽しすぎます
2位はインパクト的な意味で印象深い作品
3位はサラリーマンのファンタジーでありながら、現実を突きつけられる感じがたまらない
そんな感じのベスト3でした

それでは、また来年も良い映画に巡り会えますように

2010年12月30日木曜日

12月のこれ一本

今月もB級もの中心にゾンビやらそうでもないのやらを観てきたわけですが
べ、べつにゾンビとか好きなわけじゃないんだからね!勘違いしないでよね!
ってね、はいはい、どうでもいいどうでもいい

そんなわけで、というお決まりの話題の方向転換に便利な言葉をはきつつ、今月は「セクシー・キラー リベンジ・オブ・ザ・デッド」ですね
ホントに個人的にスペインコメディと相性がいいみたいで、そのセンスがひじょうに心地いい
合わない人にはホントに合わないというクセがあるのがアレなんですよね
自分が楽しいからといって、他の人がうんぬんって感じで

そんな微妙にクセのある作品ですが、今月はパッとみた感じでこれが一番かなってことで
また来月

2010年12月29日水曜日

ラストハザード 美しきジハード (2006/米)

監督:マーク・フラット
出演:ジーナ・ラムスデン / ジョシュア・ネルソン / クリスタ・マクナミー / コンスタンティン・ジョサイア・テイラ
ー / ガエタノ・ヤコノ







突如として死人がゾンビ化して生き返る現象が世界中でおこる
そんな時、恋人に殺されたアンジェラは、死後、再び目を開ける…

今年の最後ということで「ラストハザード」
これも某ゾンビスレで名前があがってたものだったような気がします
クオリティがじゃっかん低めなゾンビ版「第9地区」みたいな感じでしょうか
いろいろと残念なところもありますが、「俺のゾンビ映画をみてくれ!」という情熱みたいなものは伝わって…きます?

ある日、その日を境に死者がゾンビとしてよみがえる現象がおこる
ゾンビとはいえ生前の記憶やメンタル的なものはそのまま引き継いでおり、意識レベルは生前のまま
ただ肉体的に皮膚はただれ、傷は二度と直らず、食べ物は生肉しか受け付けなくなる
まさに半死半生状態
生きてる人間からすれば「ゾンビとか気持ち悪いし、怖い」
ゾンビからすれば「半死状態なだけで、なかみは生前といっしょだよ」
社会的にもゾンビは排除すべきか否か揺れている状況で、一部の人間の間でゾンビ狩りが横行する
メンタル的には生前となんら変わりないのに、いわれない暴力や就業拒否など差別対象にされるゾンビたち
そんな社会派な流れのようで、まあ、けっきょくはうまくまとめられずにパワープレイで逃げ切ってる作品ですね

同じゾンビ仲間のなぐさめあいみたいな集いに参加するアンジェラ
私設ゾンビ狩り軍隊に入るアンジェラの元カレ
ゾンビこそ新たな人類の形だと理念を掲げる集団
中立的な(?)アンジェラを軸に人間派とゾンビ派、社会の対応を描きつつ、けっきょくはかなり狭い範囲で泥仕合する、そんな内容なんですが、これがけっこうおもしろい
終盤までは普通に楽しめると思います
心はそのままにゾンビ化したことで、生肉を食べたいという本能ともいえる抗いがたい欲求に苦悩する様や、ゾンビに対する世間の冷遇っぷりがよく描かれていて、そのまま人間が悪者でゾンビが被害者というパターンで進めば普通の新感覚ゾンビものだった

ですが、この作品でゾンビこそ新たな人類の形であり、現存の人間は一部を食料として飼育すればいい、みたいな武闘派ゾンビ集団が出てきてから話がおかしくなってきて、どんどん滑り落ちるようにクソB級化が進みます
それはそれでおもしろいからいいですが、そういった意味でやっぱりクソB級耐性がないとガッカリ感しか残らない映画かもしれません
特にアンジェラがクライマックスで戦うある女との決着の付け方が、なんというか笑いがこみあげてこざるえない
いや、さすがに「なんでそうなる?」と失笑がもれるわ

というわけで、基本は普通におもしろい
ねらいもいい感じで、新感覚ゾンビものとしてもまあ楽しめる
だけどクソB級
ちょっと変なものが観たい時には最適な一本かもしれません

個人的評価:80点
オススメ度:画面が安っぽい印象なのが残念




ラストハザード 美しきジハード 予告



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2010年12月26日日曜日

最後の忠臣蔵 (2010/日)

監督:杉田成道
出演:役所広司 / 佐藤浩市 / 桜庭ななみ / 風吹ジュン / 田中邦衛 / 山本耕史 / 伊武雅刀 / 笈田ヨシ / 安田成美 / 十五世片岡仁左衛門








赤穂浪士の討ち入り後、その事実を知る者として、そしてあとに残った者を助けるために生き残る命をうけた吉衛門
最後の一人のもとを訪れ、その使命を果たした時、吉衛門は討ち入り前夜に姿を消した友の孫左衛門を見かけ・・・

日本の年末、辛い仕事に日々いどむおっさんたちの清涼剤、そんな忠臣蔵のその後を描いた話ですね
しょうじき「また広司か」という印象が強くて、広司はそれほど嫌いじゃないですが、なんというかハマリ役というよりガッチガチな安全セーフティ配役すぎて意外性がない
いや、ホント嫌いじゃないんだけど、安易に想像できる広司演技でそのままやってる感じは否めない

孫左衛門が育ててる娘・可音がいい感じなバディになって、そろそろダーリンを見つけて存分にファックしてもいい年頃になる
で、そんなところに手頃な種馬が見つかるけど、とうの可音は孫左おじさまラヴだし、その出生ゆえにいま一歩ハッピーウエディングな道にふみきれない
そうこうしてるうちにかつての友である吉衛門が現れ、みたいな感じの流れ
育てた娘に惚れられて、嫁がせたい親心と使命に悩みながら、しかも討ち入り前夜に逃げ出した卑怯者として隠れて生きる
まあ、でもそんな孫左衛門にも事情があって・・・と、はっきり言えば、公式サイトとかいってあらすじを読めば、ほぼすべて観たのと同じことじゃないのかな
そう思えるくらいに予定調和と想像通りの展開

びっくりするくらいに意外性は排除されていて、ホントにまったりしっぽり心を落ち着かせて観られる内容ですね
吉衛と孫左のダブル主人公で交錯する人生も描けるだろうけど、あえて孫左エピソードにしぼって高齢者にも優しいシンプルな展開になってます
個人的にはやっぱり吉衛のエピソードを強化して、それぞれの道を生きつつ交差していくのを観たかったかな
孫左エピソードにしぼるのはいいけど、シンプルすぎて展開がゆったりぎみで、ぶっちゃけ眠気に襲われましたね

武士道とか忠義とか日本人的にグッとくるところはけっこうあるし、目が覚めるシーンもあるんですが、いかんせん基本が単調
孫左と大石内蔵助とのやりとりとか、武士の心と女とか、吉衛と孫左の友情、クライマックスの行列、ラストのオチ、そのポイントだけ観るとかなり楽しい作品だけに、あいまあいまの落ち着いた空気が個人的には合わなかったかなあ、と思える一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:抱いて、とか下半身で脳内変換せざるえない




最後の忠臣蔵 予告

2010年12月22日水曜日

ダスク・オブ・ザ・デッド (2008/米)

監督:トビー・ウィルキンス
出演:パウロ・コスタンゾ / ジル・ワグナー / シェー・ウィガム / レイチェル・カーブズ / チャールズ・ベイカー









森にキャンプにきたセスとポリー、途中で怪しい男女に車を強奪され人質としてつかまってしまう
男の言うとおりに車を走らせる中、謎のトゲだらけの生き物を轢いてしまい…

ふたたびゾンビものに戻る、ということでOTDシリーズ
まあ、しょうじきゾンビものじゃないんですけどね
そもそもOTDをつける意味がよく分からないんですけどね
しかし、亜流ゾンビの量産型OTDものにしては、この作品はけっこう普通に楽しめる部類にはいりますね

トゲだらけの謎の生き物を轢いたことでパンクはするわ、なんか車の調子も悪くなるわ、ってところにガソリンスタンドを見つけて立ち寄る4人
そこで血まみれでトゲだらけの男に襲われ、スタンドの店内に逃げ込んでさあ、どうしようって感じの内容
敵の本体はトゲそのもので、生物に寄生して血を餌にして増殖していくタイプの寄生生物もの
本体がトゲだけあって、寄生主の肉体が破損しても普通に行動が可能です
人間の手だけの状態でもにじりよってきます
トゲに刺されることにより感染し、肉体を内部からトゲトゲで支配していくため、ホントに刺されたらそれで感染確定という極悪仕様

スタンドの店内で立てこもっているうちに強盗男を追って警察の人がでてきたり、じょじょに敵の習性が分かってきたりするうちに、どんどん店内の限定された場所に追いやられていくんですが、B級ホラーとしては普通に及第点レベルの緊張感はあります
低予算で敵クリーチャーがイマイチ全体像が分かりづらい、あえてボヤっとした感じのカメラワークで誤魔化してはいますが、ギリギリ安っぽさがない
登場人物的にも訳ありの強盗、知能派だけどたよりにならない主人公の男、かなりアグレッシブなヒロイン、物語の中で強盗の男のエピソードが語られることで単なる薄っぺらいパニックホラーになってないのもいい
トゲの習性がじょじょに明らかになることでじゃっかん深みもでてきます

ホントにコンパクトに無駄なく、かなりいい感じにまとめられた低予算B級ホラー
なにか新しい…という点はありませんが、ガッカリ感は少ない丁寧な作りな一本でした

個人的評価:75点
オススメ度:いいことをする手段として悪いことをする意味





ダスク・オブ・ザ・デッド 予告



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2010年12月21日火曜日

セイブ・ザ・ラストダンス (2001/米)

監督:トーマス・カーター
出演:ジュリア・スタイルズ / ショーン・パトリック・トーマス / ケリー・ワシントン / フレドロ・スター / テリー・キニー / ビアンカ・ローソン / ビンス・グリーン / ガーランド・ウィット / エリザベス・オース / オーラ・ジョーンズ








心のより所だった母の死によってバレエの道もあきらめ、別れて暮らす父のもとに引っ越したサラ
しかし新しい学校では白人が少数で周りはほぼ黒人という環境なのであった

クソ映画ばかりの日々とかいいかげん精神的にアレなんじゃないかと思い、なんかちょっとよさげな作品を鑑賞
まあ、なんだ、母親の死を乗り越えてダンサーとして成長と成功を描く話かと思ってたのに、フタを開けたら白人と黒人がうんぬんっていう感じで、ままならない恋愛と友情を描いた青春ロマンス学園ものだった件について
もちろんダンスの要素は多々あるものの、どう見てもベースはロマンスですね

母親の死とバレエへの決別をさらっと描いて、早々に新しい土地での新しい生活へと場面が移り、そこで黒人ばかりに囲まれながらも徐々に友達を作っていくサラ
そして、いつしか黒人の恋人までできて、ヒップホップなんかのブラックミュージックに触れ、恋人と語り合ってるうちにダンサーへの道を再び歩む決意をする
そんな感じの展開の中、恋のライバルがちょっかいをだしてきたり、恋人のデレク側の友情話があったり、サラ側の友情話があったり、父親との関係の話があったり、そしてやっぱり黒人と白人という肌の色の問題があったり…物語としては非常にオーソドックスですが早いテンポでうまく乗り切ってる感がありますね
話だけ見ると一昔前の少年少女マンガのロマンスものだけど、ダンスシーンは見てておもしろいし、ねっとり系ロマンスじゃなくてわりとあっさり味なので、そう嫌な感じはしません

しょうじき思ったほどジーンとくるシーンが個人的になく、バレエ経験者ならまた違う感覚もあるのかもしれませんが、ホントにそんなに心温まるポイントはないかな、と
サラがデレクに母親のことを話すくだりはちょっとよかったけど、他はけっこうあっさりしすぎてる感が強いかもしれません
恋愛の悩み、友達の悩み、いろいろあってままならないけど、沈みすぎな重たい展開になりすぎないのは逆にいいかもしれません
それでも父親との確執は中途半端だった気がしないでもない

とりあえずひとつ言えることは、女同士のつきあいってこわいよね
あと、若いっていいよね
と思った一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:ザ・普通




セイブ・ザ・ラストダンス 予告



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2010年12月20日月曜日

巨大クモ軍団vsGO!GO!ダンサーズ (2004/米)

監督:ブレット・パイパー
出演:ミスティ・マンダ / ジュリアン・ウェルズ / エリカ・スミス / ロブ・モンキーウィッツ / マイケル・R・トーマス / ケイトリン・ロス








経営の苦しいストリップバーで働くパッとしない三人娘
ある日、その店の店長あてに届いた謎の怪しい葉っぱから見たこともない蜘蛛が這い出して…

みんな大好きVSシリーズ
今回は巨大クモ軍団とGO!GO!ダンサーズ…まあ、ダンサーズというかストリッパーズなんですけどね
それが巨大で、クモの、軍団と対決するとなったらもうはちきれんばかりですね

話的には経営難による金策として怪しい葉っぱの密売にストリップバーの店長が手をそめ、その葉っぱにいっしょに入っていた謎のクモが逃げ出してさあ大変
害虫駆除業者を手配して対処しようとしているところに、麻薬捜査官まで現れて、みたいな
とりあえず制作側がB級パニックホラーであることを完全に自覚した上で、そんなB級テイストの作品を目指してるのがひしひしと伝わってきます
がんばったけどこのていど、っていうのでなく最初から低い目標を設定してる感じ

そういう意味でB級的なレベルでは安定感はあるんですが、突き抜けたものも意外性のある素敵ポイントも物足りない
極端にガッカリすることはないけど、テンション上がるようなこれといったところもない微妙な作品ですね
貧乳ヒロイン、天然メガネ、やる気なし女な基本三人娘という良キャラは見てて楽しいし、ヘタレナイスガイな害虫駆除の男とか、マジキチ麻薬捜査官、クモ怪人とか素質はけっこういいのに、なんだろう?ホントになにかはじけるものがない

計算された笑いを見せられてる感じがして、それはそれでいいんですが、その笑いが低級すぎて困る
もうちょっとがんばれるのに、安全圏でできる内容を小手先だけで作ったような作品でした

個人的評価:40点
オススメ度:すべての謎は謎のまま…





巨大クモ軍団vsGO!GO!ダンサーズ 予告



2010年12月19日日曜日

ダイナソー・ファイター カンフーVS巨大恐竜 (1997/米)

監督:アンソニー・ダブリン
出演:ダニエル・バーンハード / ロバート・ツダール / トラヴィス・ブルックス・スチュワート / カージャ / レイ・アダッシュ / アンドレ・スクラッグス / デヴィッド・ジェイコブス / アル・ジュリアーノ / マシュー・サキモト / アート・クルス / ジョアン・タカハシ






宇宙からサイボーグがある男を追って地球に降り立つ
そして追跡者として恐竜が放たれる

いいかげんにゾンビものばかりなのもアレなんで、みんな大好きVSシリーズ
今回の夢の対決はカンフーと巨大恐竜…いやあ、いいですよね
カンフーと恐竜の組み合わせもさることながら、恐竜にあえて「巨大」という単語をつけるところが素敵
普通に恐竜といったら巨大なものを想像するのに、あえて巨大恐竜とあらわすのが「等身大人間」とあえて言っちゃうくらいに素敵で、思わずいきりたつ

話はじゃっかん複雑で、サイボーグによって支配された未来の世界(宇宙的な規模で)では、過去から人間をさらってきて奴隷として道具のように扱っている
そして、その人間が逃げたりなんだりしたときの番犬的な意味合いで過去から恐竜をつれてきて、謎の装置で制御しています
その前提の中、過去(20世紀)の地球圏にきていたサイボーグの宇宙船から主人公の人間が脱走、地球に降り立つ
それを追ってサイボーグと恐竜も地球にやってくる、という内容
どうっすか、サイボーグが恐竜を猟犬感覚で連れてるって設定だけで、なにかこみあげてくるものがあるでしょう

まあ、ぶっちゃけクソ映画なんですが、いくつかの素敵ポイントを楽しむ部類の作品として認識すれば楽しめます
主人公がめっちゃ片言な上に超絶人見知り
サイボーグのくせに、人間が段ボールの裏や天井の裏に隠れただけで見失ってくれる高性能センサーを内蔵してます
目玉である巨大恐竜ですが、どうみても中型犬サイズです。しかもおもちゃです
目玉であるカンフーですが、恐竜相手には使われずサイボーグ相手のみ、しかもちょろっとしか披露されません
特殊部隊が突入するシーンがあるんですが、突入した特殊「部隊」はひとりでしかも超へっぴり腰のビビリです
思い出すだけで、その素敵っぷりに惚れ惚れしますね。ファック

そんな素敵ポイントを探しながら、基本は音声を吹き替えにして他の作業をしつつ音だけ聞いて、話に進展があったらチラ見するていどですべて把握できるエコ仕様で忙しい人にもピッタリ!やったね!
それでもなんか時間を無駄にした感が半端ない不思議な感覚を君も味わおう!

個人的評価:20点
オススメ度:海女=尼




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2010年12月15日水曜日

セクシー・キラー リベンジ・オブ・ザ・デッド (2008/スペイン)

監督:ミゲル・マルティ
出演:マカレナ・ゴメス / セサール・カミーノ / アレホ・サウラス / アンヘル・デ・アンドレス / フアン・カルロス・ベイード / ナディア・カサード / フアン・ディアス / ダビ・テンレイロ / フェルナンド・ラマーロ / ラモン・ランガ / エロイ・イエブラ / ヒミー・バルナタン / パコ・レオン






大学構内でおこる連続殺人
キャンパス・キラーという異名のついた殺人鬼はいったい誰なのか…?

いったい誰なのか、とか言いつつ冒頭でおもいっきり正体あらわしてますけどね
というかバリバリのカメラ目線で語り出すモノローグ形式で話は進みます
とりあえずスタイリッシュクレイジーセクシーキラーアクションホラーという言葉が似合う感じで、ポップでキュートな演出と音楽に合わせて殺人鬼がえぐい方法で殺していく
最初はちょっとそのノリに抵抗があるかもしれませんが、大丈夫、観てりゃ慣れる
むしろ、そのスタイリッシュさが楽しくてしかたなくなります

開始早々に無駄なセクシーギャルたちのサービスセミヌードからはじまり、わりと典型的なアホガキによる下半身直結イタズラが展開…するんですが、そこからがB級ホラーリスペスト上等なこの作品の本領発揮
冷蔵庫のアレで殺人鬼さんの鬼畜っぷりをアピールしつつ、ノリはあくまで軽く、ジェイソンの顛末におもわず吹き出したところで「この映画、ただものじゃねえ…」感が分かります
個人的に大好きな「シリアル・ママ」と同じにおいがする作品に個人的にテンションが上がらざるえない

そこからもやりすぎなくらいに過剰演出で、見た目重視なライトでポップでセクシーでスタイリッシュな感じで進み、殺る時は「冷静に考えるとかなりえぐいよね」という方法で容赦なくやります
基本、人殺しショーなんで、ホントにぽんぽん人が死んでいきます
で、それでもまあ、おもしろいっちゃあおもしろいんですが、なにせ、ほら、サブタイのOTD(オブ・ザ・デッド)っぷりが気になるお年頃じゃない
しかしまったくもってゾンビが出る様子も気配も空気もみじんも感じられないじれったさ
中盤をすぎ、脳波を映像としてモニタリングできる機械を死者に応用しようってとこで、「ああ、そういう意味でOTD」なのね…と、ちょっとガッカリします

ですが、本番はクライマックスからだった
この展開は惚れるわ、そして濡れるわ
おまえ最高のバカだよ、と監督に胸ぐらつかんで臭い息を吐きつつ言ってやりたい(最高のほめ言葉)
まさにセクシー・キラー、まさにリベンジ・オブ・ザ・デッド
ここまでタイトルに偽りがないB級OTDも珍しいんじゃないでしょうか

じゃっかんオチが弱くてシメの印象がよくないけど、そこまでのノリが最高にバカで楽しかったので許せるレベルですね
愛すべきバカ映画、まさにそんな感じの一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:バーバラさん、いろんな意味でマジヤリマン




セクシー・キラー リベンジ・オブ・ザ・デッド 予告



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2010年12月14日火曜日

ワイルド・オブ・ザ・デッド (2007/米)

監督:グラスゴウ・フィリップス
出演:ジェームズ・デントン / クリス・カッテン / ナヴィ・ラワット / クリス・コッポラ / レスリー・ジョーダン / マット・ベッサー / ジェフ・チェイス / ブライアン・ポーセーン / クリストファー・アレン・ネルソン / クロエ・ラッセル






アメリカの西部開拓時代、酒場で喧嘩をして牢屋にぶちこまれたエルマーとルーク
脱獄した上に保安官事務所を襲ってお尋ね者になったふたりだったが、小さな町はゾンビの呪いに浸食されつつあるのだった

某ゾンビスレにて名前があがってた作品
かなりコメディ色が強くライトな作風なんだけど、ギリギリ軽すぎることがない印象がありますね
主人公の男ふたりのかけあいがおもしろく、さらに途中からヒロインが合流するわけですが、それぞれお調子者バカ、クールバカ、ビッチバカとみんな根本的なところがバカなバカの集まりなのがほほえましい

脱獄したエルマーたちを追う保安官と助手、懸賞金に目がくらんだ町の勇士たちだけど、牢屋にいたゾンビの呪いがかかった男に助手がかまれ、助手から保安官に伝染、さらにその他おおぜいの追跡者たちにゾンビ化呪いが感染していきます
主人公たちにしてみれば、普通の追っ手がいつの間にかゾンビになっていたという感じ
だけど追う方からしてみれば、なんかやっかいな病気にかかっちまったていどで、生きた人間の生肉にかぶりつきたいという抗えない欲求と皮膚のただれ以外はゾンビ化する前と変わりません
ゾンビ化しても普通にしゃべるし意思の疎通もできる、脱獄者を恨みをもって追跡もする、そんなゾンビもの

西部開拓時代という設定がうまくいきていて、人肉を食べたり、皮膚がただれたりしても「変な病気」ていどで、「荒野ではよくあること」ていどのワイルドなゾンビ描写がおもしろい
ギャグも下品なものが多く、寒いものもあるけど個人的におおむね許せる範囲でした
ホラー要素はあまりなく、あっても本当に明るいホラーで、それでいて「おい、これこの先どうなるんだよ」という期待感が最後まで続くからだれません
というかこのオチはなかなか予想できない
B級投げっぱなし映画ではありえなくもないラストの流れだけど、投げっぱなしかと思いきやちゃんと次のオチを用意してくるのが憎めません

そののんびりした雰囲気ゆえにじゃっかん眠くなるところはあるけど、わりと楽しかったですね
ただ、ちょっとガチガチに作られた笑い、みたいな印象は受けましたが

個人的評価:75点
オススメ度:ズルむけ




ワイルド・オブ・ザ・デッド 予告



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2010年12月13日月曜日

デッド・フライト (2007/米)

監督:スコット・トーマス
出演:デヴィッド・チザム / クリステン・カー / ケヴィン・J・オコナー / リチャード・タイソン / エリック・アヴァリ / デレク・ウェブスター / トッド・バブコック / シエナ・ゴインズ / ミエコ・ヒルマン / レイモンド・バリー / サラ・レイン / ブライアン・アームズ / ブライアン・コロジェイ / アシュリー・バショーン / ローラ・コヨーテ / デイル・ミッドキフ / ブライアン・トンプソン / タッカー・スモールウッド / デヴィッド・スピルバーグ / ハイディ・マーンハウト / クローディア・カッツ


パリ行きのジェット機の中に積まれた極秘の積み荷
飛行中、乱気流に見舞われ衝撃でその積み荷が解かれてしまい…

もうすでに観たと思ってたら、実はまだだったという感じで鑑賞
飛んでる飛行機の中でゾンビったらどうよ?というシチュエーションもののゾンビ映画ですね
いちおストーリーみたいのはありますが、どうみてもこのシチュエーションを描きたかっただけってのがありありとしててB級臭いのがたまりません

序盤で乗客紹介パートがあり、そこからそいつらがどうパニックにおちいっていくか、ってのが見所かもしれません
ゾンビ表現をふくめけっこう全体的に丁寧に作られていて、特に各キャラの個性がおもしろい
個人的にはゴルファーの黒人がよかったですね
パターでゾンビをぶったたいていくキャラかと思ったら、やっぱり普通に銃を手に取る冷静さが素敵です
キャラ以外にも飛行機の中っていう設定がうまく利用されてるのもいい
飛行機の構造上、普通とは違う空間のあり方がよくあらわされていて、鏡の向こう側も薄い壁をはさんで通路があるし、床もけっこう薄くてその下には巨大な空間が広がっている
そんな普通じゃない建築物の中でのゾンビパニックがうまく描けてますね

で、なんだかなあ、な感じがする場面も多く、CGの使い方がかなりチープ
終盤の盛り上がってくるところでCG感バリバリの画をみせられても、なんだかなあとしか思えない
あとはオチもじゃっかん弱いというか、ホントに飛行機の中でゾンビるだけの作品っていう印象が強すぎますね

そんなわけでかなり荒削りではありますが、意外とけっこう楽しめる映画でした

個人的評価:70点
オススメ度:機内で発砲してはいけません




デッド・フライト 予告



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2010年12月12日日曜日

ロビン・フッド (2010/米・英)

監督:リドリー・スコット
出演:ラッセル・クロウ / ケイト・ブランシェット / マーク・ストロング / ウィリアム・ハート / ダニー・ヒューストン / オスカー・アイザック / マーク・アディ / ケビン・デュランド / アイリーン・アトキンス / アラン・ドイル / スコット・グライムズ / マックス・フォン・シドー / ダグラス・ホッジ / マシュー・マクファディン / レア・セイドゥー / サイモン・マクバーニー / ジェラード・マクソーレイ




12世紀、フランスへの十字軍遠征に同行していた射手のロビン・ロングストライド
イングランドへの帰路の途中での攻城戦で獅子心王が不慮の戦死をしてしまい・・・

年末の大作洋画みたなノリですが、しょうじきイマイチな印象が漂う作品でしたね
個人的にケビンさんのも観た記憶はあるんですが、内容はすっかりと抜け落ちて、しょうじきほぼ知識なしの状態で鑑賞しました
歴史もの(?)のわりに堅苦しさはそれほどなく、どちらかといえばエンタテインメント性が強いかな、と

獅子心王が死んで、新たにジョン王が即位する
その裏で新王を操りフランスと通じている裏切り者がいて、そのことについてロビンが知りすぎている男として命を狙われる
裏切り者によりイングランドを内乱に導く行動とロビンを追う行動が同時に進行していく、みたいな話
壮大なようでそうでもなく、印象的に長い話の一部を切り取ってクローズアップしてる感じ

事前情報をちょっと調べると、獅子心王=ブッシュ、ジョン新王=オバマとして観るとしっくりくる、というのがありましたが、まったくもってその通りでしたね
ジョン=オバマという図式も最初はピンとこなかったけど、ラストまで観れば「なるほどね」と思わざるえない
序盤の攻城戦からノッティンガムでのロビンの新生活までの流れは、けっこう引き込まれるままに楽しめます
しかし、そこからの中盤がどうにも場面的に変わり映えがしないし、話的にもおもしろみが薄くてしょうじき眠い

それでもクライマックスの戦いはけっこうな迫力があり、特に水しぶきの表現が個人的にはよかったなあ、と
事前にチェーンメイルの重さと不自由さの伏線がはってあったのもいきてましたね
全体的にアクションシーンが「なにをやってるかよく分からないけど、迫力があるね」系の撮り方で、個人的にはあまり好きな部類じゃなかったけど、まあ、迫力があるってのは伝わってきます

あと、あの無駄に力の入ったエンディングはなんだったのかと
これもまた「なにかよく分からないけど、すごいね」といったエンディングで、すごいのはすごいんだけどあえてエンディンにもってきた意味が分からない
そんなわけで、結局はロビン・フッド誕生編みたいな感じの内容でしたが、ロビン以外の仲間が地味だったり、怒り狂った民衆が簡単におさまったり、なんか微妙にひっかかる点が多い、大作になりきれてない一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:蜂蜜酒に興味津々です




ロビン・フッド 予告

2010年12月9日木曜日

トレジャーゾンビ 蘇るテンプル騎士団の亡霊 (2008/独)

監督:アンドレアス・シュナース
出演:ラルフ・フェローズ / ソニア・ケルスケス / フィアナ・デ・ガスマン









ラナの住む館の補修手伝いをかねて遊びにきた女友達たち
しかし、そこに謎の男が現れ、この場所は危険だと言うのだった

なんてことはない単語である「トレジャー」と「ゾンビ」
ひとつひとつは映画タイトルにありがちな単語だけど、なぜか合わせると不思議な魅力を発揮する
「トレジャーゾンビ」、どうよ?もう期待に胸ふくらまざるえない
まあ、しかし、あえていきなり言うならば「トレジャー」とかついてるけど、まったくもってどこが「トレジャー」なのか分からない内容でしたね
謎の男が賞金稼ぎなのか?という展開があった、というだけでまったくもって「トレジャー」から連想するものが描かれてない気が…

ラナの住む館には66年に一度、呪われた墓地からテンプル騎士団のゾンビがよみがえって館の住人を殺しまくる、といういわくつきの場所だった
それを伝えにきた自称修道士の男が、うっかりゾンビに有効なメッカの剣をダメにしてしまい、うっかり自分の手でゾンビを復活させてしまう
館に泊まってるビッチどもはそんなゾンビ話を信じるわけなく、どんどん襲われてゾンビ化していった末にやっと信じるようになって逃げまどう
ありきたりなほどにありきたりなゾンビ映画なんですが、この作品のゾンビは人を噛むという血と肉に飢えた存在ではないんですね
ただ生きた人を殺してなんか魔術的な儀式でゾンビ化させて増殖、陽が昇るまでただただ殺しまくるだけ

とりあえずクソB級映画として素敵ポイントを楽しむだけの内容であることは間違いないですね
くされビッチどもをながめてるだけでも楽しいですが、その中でもいくつか素敵ポイントがあります
まずは車のドアに挟まれて胴体まっぷたつになったビッチが、上半身だけ引きずられてゾンビに連れ去られます
で、その引きずられている最中、上半身だけのビッチはずっと「キャーキャー」叫んで生きてるというナイスバイタリティっぷり
あとはいよいよもってゾンビたちが館に侵入してきたという緊張感と恐怖が高まる中、自称修道士の男とラナはファックに夢中
他の女がラナたちを探しにきて現場を見てる状態でもファックに夢中

そして、クライマックス
いよいよもって敵のゾンビの首領と対決が迫る中、館の広間でバンドマンゾンビがライブを開始、それを見てノリノリのテンプル騎士団ゾンビとナチスゾンビとビッチゾンビ、あとよく存在が分からない怪しいジジイのヤコヴィッツ
そのノリノリっぷりがシュールで楽しいんですが、クライマックスである本編が進行する中、時折ライブシーンが途中で挿入されます
しかも、そのライブシーンがどんどん長くなっていき、とうとう首領ゾンビを倒したという決着のあとに延々とライブシーンが流れます
どんだけPV映画なんだよ、ツッコミを入れるのはまだ早く、ちょっとしたオチが終わったと思ったら件のライブシーンのフルPVが最後にクレジットとともに流れ始めます

なんともいえない素敵ポイントはありますが、基本クソB級映画に違いはないけどね
個人的にはそういう光るポイントがひとつでもあれば十分ですが

個人的評価:30点
オススメ度:ワンスモー




GANG LOCO PV(トレジャーゾンビエンディング)



トレジャーゾンビ 蘇るテンプル騎士団の亡霊 [DVD]
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2010年12月8日水曜日

武士の家計簿 (2010/日)

監督:森田芳光
出演:堺雅人 / 仲間由紀恵 / 松坂慶子 / 西村雅彦 / 草笛光子 / 伊藤祐輝 / 藤井美菜 / 大八木凱斗 / 嶋田久作 / 宮川一朗太 / 小木茂光 / 茂山千五郎 / 中村雅俊







加賀藩に仕える猪山直之は、そろばんをもちいて経理の仕事を担当していた
実直すぎるゆえに煙たがれる面もあったが、そのそろばんの腕は「そろばん侍」と称されるほどに達者なのだった

刀ではなく、そろばんを片手に徳川の世を生きた武士の話・・・ってことで、どこかほんわかしたホームドラマを想像してたんですが、実際はちょっと違った印象でした
いちお時代劇としてもきちんと作ろうとしてるゆえに、中途半端な空気が終始ただよってましたね
ホームドラマみたいな軽い笑いと温かさはあるんですが、同時に時代劇特有の低いテンションの落ち着いた雰囲気が流れていて、全体的になんか微妙な感じになってる気がしないでもない

物語の前半は直之のそろばんバカっぷりと、その能力の高さ、融通の利かない真面目すぎるキャラを丁寧に描いていてます
そんな真面目野郎な直之と家族、親族の温度差が楽しく、また真面目すぎるゆえに仕える藩の裏の事情に気づいた苦悩もいい
そこまでは普通におもしろいんですが、問題は後半、やっとこさ本題である家計簿をつけはじめてからがちょっとおかしくなります

なんの脈絡もなくいきなり「うちの家計マジやばいんですけどぉ」みたいな話が出て、家の中の経理を一手に直之がまかなうことになる
まあ、いきなりな貧乏エピソードはまあいいとして、そこからの倹約暮らしもいいんですが、なんというかもっと突拍子もないアイディアで金はなくても楽しく暮らせるよ、みたいなのが足りない
終盤の親子の確執みたいなシリアスな展開もいいんですが、その溝がなくなる様をみせる気持ちいい展開が最後までいっさいない

さらにラストが近づくにつれて話がなんかぶつ切りになっていき、説明不足で駆け足になって、結局はなんとなくな感じで終わってしまう
ジーンとくることもなければ、心が温かくなって微笑ましいわけでもないし、かといって切なくなるでもない
ホントに取って付けたような終わり方
いや、この題材ならもっと感動よりな話が作れたろうに、ここまで中途半端で形だけなラストは・・・ね

そんなわけでホントに観る前に予想していたイメージと違って、悪い意味で裏切られた一本でした

個人的評価:60点
オススメ度:タイジャタイジャー




武士の家計簿 予告

2010年12月5日日曜日

ミックマック (2009/仏)

監督:ジャン・ピエール・ジュネ
出演:ダニー・ブーン / アンドレ・デュソリエ / ニコラ・マリエ / ジャン・ピエール・マリエル / ジュリー・フェリエ / オマール・シー / ドミニク・ピノン / ヨランド・モロー / ミシェル・クレマデ / マリー・ジュリー・ボー / ジャン・ピエール・ベッケル







幼い頃に父親を地雷処理の事故で亡くしたバジル
大人になりレンタルビデオショップで働いていたバジルは、ある日、銃撃事件に巻き込まれて頭に銃弾を残した生活を余儀なくされるのだった

なんともいえない世界観を楽しむ雰囲気映画って感じの内容
どうにもこうにも「こういう作品です」という説明が微妙に難しいホントに普通じゃない映画ですね
コメディ要素が強いですが、けっこうブラックなユーモアもあり、それでいてブラックすぎず心暖かくなる展開がくるようでこない
普通ならこういう展開にするだろ、という予測からちょっと外れてるのがおもしろい作品かもしれません

話的には頭に銃弾を受け、摘出するのも難しいというので、銃弾を頭に残したままいつ死ぬか分からない状態での生活を余儀なくされるバジルさん
その銃撃事件を境に職を失い、どんどん転落人生を歩むことになるんですが、持ち前の性格からネガティブになりすぎないナイスな根性でホームレス生活を続ける
その姿を見ていた男が廃品を再利用するゴミ山の仲間の家族として迎え、そこで暮らし始めたバジルさんは偶然にも父を殺した地雷のメーカーと頭に残った銃弾のメーカーを見つけだす
で、その会社に仲間といっしょに復讐してやろうって展開

最初はどこか憎めない感じのバジルさんが明るく前向きに転落人生を歩みながら、ちょっとしたイタズラで兵器会社をギャフンといわせてやる話かと思ってました
でも、いざはじまってみると、どうもそういうよけいな「○○ものか」みたいな想像は無用だと分かります
ホントにありのまま、この作品じたいを受け入れるしかない、と
復讐する相手が大元である兵器製造販売会社ってところにいきなりなることからも、微妙な普通じゃなさがでてます
それでもバジルさんが良キャラであることは変わりないし、他の仲間もいちいち個性的でへんてこな人ばかり
そのドタバタを観ていても十分に楽しいですね

ただ雰囲気を楽しむ作品ゆえに、やっぱり合わない人にはとことん合わないだろうな、ってのも確か
良い意味で普通じゃないけど、逆に言えば普通を期待してるとひどく中途半端で微妙にみえる
あとは復讐パートがけっこう長くて、そこに至るまでのバジルさんの日常とか、仲間との絆みたいなものの描かれ方がじゃっかん物足りないかもしれません
転落人生、仲間との出会い、復讐相手の発見までがちょっと急ぎ足な気がしないでもない

まあ、なにはともあれ内容はアレとしても記憶に残る映画ってことだけは確か
もう半歩ずれれば間違いなくクソ映画になってるという危ういバランスが観てておもしろい、そんな作品でした

個人的評価:90点
オススメ度:まったり系ちょい感動ハートフル映画・・・ではない




ミックマック 予告

2010年12月4日土曜日

ジェネックスゾンビ (2000/香港)

監督:チェン・マンウェイ
出演: スティーヴン・フォン / サム・リー / ホイ・シウイン









不死身戦士計画の実験中、ゾンビ化した男にかまれてしまったハリー
偶然にもハリーを逮捕した貧乏警官のマルコだったが、その留置所でいっきに感染が拡大し…

なんか人工甘味料バリバリきかせたカロリー0でヘルシー気取りの飲料みたいなタイトルですが、どうやら「ジェネックスコップ」とかいうののパクリタイトルみたいですね
そのパクリ元を知らないところが自分のにわかっぷりと想っていただいてけっこう毛だらけだが?
まあ、そんなわけでこの映画は…ちょっと前に観た「香港ゾンビ」からセンスと予算を引いたような感じの内容ですね
というか寒いギャグの応酬と軽口の連続しか残ってない残念ガッカリおとといきやがれ作品

香港で米兵を不死身戦士にしてロシアと対抗できるようにしようぜ、というなんか分かるような分からないような計画の実験中に事故で被験者がゾンビ化し、さらに事故で責任者がかまれて感染してしまう
で、いろいろあって警察署で感染拡大して、実験の責任者でゾンビ化した男が王様きどりでなにがしたいのかよく分からないままに行動する、という内容
最低限度の常識を備えてる人ならばまず観ないでしょうが、それでも興味があるならゾンビの特殊メイクがはがれ落ちそうだったり、メイクの下の地肌が見えてたりするのを気にしない寛容さが必須です
あと、強烈な誘眠効果があるので注意が必要…というか途中でばっちり寝ました

そんなクソB級映画でも唯一たのしめる素敵ポイントがあるので、まだなんとか乗り切れます
ゾンビの王がどんどん仲間を増やして「ゾンビ誕生!」と言いながら警察署内を闊歩するんですが、終盤では対抗する主人公たちが「ゾンビめ!」と言うと「ゾンビじゃないし、俺たち新人類だし」と反論してくるフリーダムさに濡れた
この作品のゾンビは人間をファックしようとするし、歳をとって人間の生肉を噛む歯がなくなったらとかけっこう素敵な存在です
人間として死んでいるゾンビでも、やっぱり時の流れの中で肉体という物質は経年劣化(老化)していく…のか
というなんか深いようなそうでもないようなことを考えさせられますね

そんなわけでクソ映画という以外に言いようがない素敵な一本でした

個人的評価:10点
オススメ度:最後の一匹とか、なぜそう思えるのかが逆に不思議




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2010年12月2日木曜日

クライヴ・バーカー ヘルゾンビ (2006/米)

監督:ハル・メイソンバーグ
出演:ジェームズ・ヴァン・ダー・ビーク / イワナ・ミリスビック / ブラッド・ハント / ジョシュア・クローズ / ブリタニー・スコビー / ブラッドリー・サヴァツキー / ジョン・P・コノリー / ディー・ウォーレス・ストーン / ジョン・テッド・ウィン






世界中で一斉に子供たちが意識不明の状態になる事件がおきる
それから10年、新たに産まれる子供も昏睡状態のまま出産される状態の中、定期的な意識不明児の発作が強くなってきていたのだった

師走ってことで気分一新な感じでゾンビものを…
というか、誰もがつっこむだろう、なにが「ヘル」でなにが「ゾンビ」なのか
この邦題をつけた輩は頭が確実にイっちゃってるとしか思えない
どこをどうみてもゾンビものじゃねえし、これ

世界中で同時に子供たちが意識不明になって、それでも介護すれば生きながらえる状態な中、なすすべもなく10年の月日がたちます
いぜんとして起きる兆しのない子供たちだったけど、ある日、唐突に全員が覚醒する…という展開
なんか宗教っぽいものが絡んできてるみたいですが、しょうじきそこら辺はよくわかりません
それでも序盤の子供たちの昏倒から10年後の絶望的な世界観、産まれてきてもベッドで寝たきりという状況をかんがみてとうとう世界中の政府が無断出産禁止令をだす
その流れはけっこうおもしろいし、先の展開が気になるはじまり方をしてますね

そこから覚醒した子供たちが大人たちを襲いはじめ、どんどん絶望感が広がっていきます
まともな人間は19歳以上だけで、残りの子供はみんな凶暴化、相手が子供ってことでなかなか相手にしにくい状況
しかも覚醒した子供たちは基本的能力は人間なので、感覚、学習能力、運動能力がはんぱない
あっというまに銃器の扱いをおぼえ、車を機能停止させる方法をおぼえ、しかも知識が全員リンクしているため、ひとりが学習するとみんなに伝わるという最悪な存在
そんな中でどんどん追いつめられていく主人公たちの姿が痛々しくてたまらない
ホントにクライマックスの包囲状態とか絶望度マックスで「おいおい、これどう乗り切るんだ?というか鬱エンド?」と期待がふくらみます

だけど、ね…
まあ、なんというか、なにこのオナニーエンド
作ってる方にしてみればきちんと意味がある終わり方なんだろうけど、なんか小難しいというかお高くとまった感じがする風呂敷のたたみ方に反吐が出ざるえない
なんですか、この終わり方を理解できない凡人はゴミクズってことですか
ってくらいに意味不明なオチ
このオチのためにいっきに評判が悪くなってる気がしないでもない
いや、マジでこのオチに行き着くまでは普通におもしろかったのに
とはいえ深夜にやってたら最後まで観ちゃうレベルのおもしろさ、ですが

そんなわけで、なんかかなりもったいない感じがする雰囲気を楽しむ系の映画でしたね

個人的評価:50点
オススメ度:世界終了のお知らせ




クライヴ・バーカー ヘルゾンビ 予告



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