2011年4月30日土曜日

4月のこれ一本

ゴールデンウイークってなんなんですかね
安定の通年ワンパターン就労な身としては祝日どころか、連休とか鼻で笑えるレベル
あー、出不精な性格でホントによかったな、ああ?おい、コンチクショウ

まあ、それはそれとして今月は「瞳の奥の秘密」一択ですね
そして疲労もMAXっぽいのでオチらしいものもなく、今月はこのへんでドロンさせていただきやすね

2011年4月28日木曜日

13F (1999/独・米)

監督:ジョゼフ・ラスナック
出演:クレイグ・ビアーコ / アルミン・ミューラー・シュタール / グレッチェン・モル / ヴィンセント・ドノフリオ / デニス・ヘイズバート / スティーヴン・シューブ / ジェレミー・ロバーツ / リーフ・ハットン / レオン・リッピー / アリソン・ローマン






仮想空間の研究をしているフラーは、ある日、重大な発見をして部下のダグラスに知らせようとする
しかし、フラーは何者かによって殺害されてしまい、ダグラスに嫌疑がかかるのだった

とりあえず「なんか古くさいネタの映画だなあ」という印象が強いですね
仮想現実ネタSF映画の全盛期にやればもっとウケがよかったろうけど、さすがに今このての話を作ってもなあ、って感じ
たぶん今まで観たことはないんだろうけど、感覚的になんともいえない既視感をおぼえます
昔、「JM」で海外のSF小説に興味をもってにわか根性から数冊だけ読んだ記憶があるんですが、その当時に読んだ内容の感じに似てますね

仮想現実の実験をしている中、プロジェクトの中心人物のひとりが殺されてしまう
で、状況的にあきらかに殺したのは主人公のダグラスだし、自分でもおぼえはないけど「俺がやったのか?」とちょっと自信がもてない
そこに仮想現実世界がからんできて、この事件は何かの罠なのか、ダグラスの知らないところでなにかが起こってるのか、って感じで話が進みます
手がかりはフラーが生前に仮想現実世界に残してきた手紙で、それを追ううちに真相が見えてくる、と
絵的に華はないけど、けっこう堅実に作ってあってつまらない作品というわけではない
面白味はないけど面白くないわけじゃない、そんな映画

わりとあっさり真相を暴露しちゃうし、登場人物の苦悩もなんか軽く見えちゃうくらい淡泊な演出
作品の作り方もみょうに古くさい
よくいえば昔ながらの雰囲気をもった映画ですね
しょうじき大物スター俳優を主人公にして、エフェクト系に金をかければ立派な大作SFになるような気がしないでもない
ホントに佳作って言葉がよく似合う一本でした

個人的評価:65点
オススメ度:普通




13F 予告



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2011年4月25日月曜日

GANTZ PERFECT ANSWER (2011/日)

監督:佐藤信介
出演:二宮和也 / 松山ケンイチ / 吉高由里子 / 本郷奏多 / 夏菜 / 伊藤歩 / 田口トモロヲ / 山田孝之








加藤が死んで5ヶ月、多恵といっしょに加藤の弟のめんどうをみながら、加藤を生き返らせるために戦う玄野
小さな黒い玉の指示を受ける少女、その玉を狙う謎のグループ、そしてGANTZの存在にうすうす気づいて事件を追う男のそれぞれの思惑が交錯しだす

まったく期待せずに観に行ったわけですが、それゆえか(?)すっごいおもしろく感じられました
いや、これホントにおもしろいデキになってるんじゃなかろうか
前編のノリとけっこう違ってて、遊びのシーンなしでクライマックスに向けて最初から「完結編」が展開していきます
主人公である玄野の周囲でGANTZをめぐって3つの立場がことなる者(たち)が動きはじめ、前編よりあきらかに広い視野で話が進みます
様々な星人とのシチュエーションバトルはなりをひそめ、とにかく話をまとめることに集中してる作りに感じられました

序盤は小さい黒い玉をもつ女とGANTZについて調べ回る男、謎の集団、前編のラストでも出てきた死んだはずの加藤の登場…という新たな謎をちりばめつつサスペンス風に話は進みます
しょうじき玄野くんのアレな演技が画面に映らないだけで、こうも安定した作りになるとは、って感じ
ホントに序盤はアクションがまったくなく、完結への序章っぽい雰囲気が強い
だけど、いざアクションパートがはじまると、これがびっくりするくらいカッコイイ
しかもけっこうしっかりしたデキで、きちんと盛り上がります
そんな中でもちょっとずつ謎が解かれはじめていくので、ストーリー的な意味での緊張感もあります

玄野の100点ボーナスの使い道とか「そっちか」みたいな驚きもあるし、ちょっと難解になりがちな話の中でもそれとなく説明的なシーンを入れてくれるところは個人的に好感触と言わざるえない
特によかったのがラストのオチ、その解釈をうまく観た人に気づかせるように作ってあるところですね
じゃっかん不親切な終わり方な気もしないでもないけど、そこから「どういうこと?」と思った疑問を自分なりに考えればすぐに「そういうことか」と分かるだけの材料は作中に描かれてるんですね
ラストまではわりと丁寧に説明シーンを入れてたのに、オチでちょっと突き放してる点が計算してやってるんだろうな、と

オチもすべて最後に玄野くんに語らせることもできたろうに、あえてそれをやらない寸止めが気持ちいい
ホントに不毛な戦いっぷりを実感できましたね
そんなあえて詳しく語らないラスト、この方向性に決めた作り手側の勇気に乾杯できる一本でした
まあ、だけどやっぱり主人公の演技だけはどうにも…いや、なんでもない

個人的評価:90点
オススメ度:エンドロール後の続きを臭わせるシーンがなかったのも評価できます




GANTZ PERFECT ANSWER 予告

2011年4月23日土曜日

英国王のスピーチ (2010/英・豪)

監督:トム・フーパー
出演:コリン・ファース / ジェフリー・ラッシュ / ヘレナ・ボナム・カーター / ガイ・ピアース / ティモシー・スポール / デレク・ジャコビ / ジェニファー・エール / エイドリアン・スカーボロー / ロバート・ポータル / マイケル・ガンボン / パトリック・ライカート / イヴ・ベスト / クレア・ブルーム / アンドリュー・ヘイヴィル / ロジャー・ハモンド





英国王ジョージ5世を父にもつヨーク公はどもりに悩んでいた
王族としてスピーチがかかせない身の上のため、なんとか直そうと異端の治療法をとるというライオネルのもとを訪れる

スピーチという目標に向か文系のスポ根風熱い血潮な友情物語かと思ってたら、なんかけっこうあっさり風味なことに驚きましたね
さわやかでわりとあっさりテイスト、娯楽的要素よりしっかりと描きつつ時にコミカルなシーンをまぜてくる作り
しょうじき王族な主人公が一般人であるライオネルに感化されて、街を練り歩いて知らなかった市民の日常を感じ取っていくって展開はいっさいありません
王族は王族であり、平民は平民、友情からくる特別な待遇はあるけどいきすぎなバカ殿みたいな流れはありません
高貴な身分な方が下々の生活とのギャップに一喜一憂するものを期待してるとおもしろみが感じられないかもしれませんが、そういったありきたりなところがないのが魅力

どもりに悩むヨーク公が、さえない上に王族にとって侮辱的な治療法をとるライオネルと衝突しながらも絆を築いていって、どもらずにスピーチできるようになろう
そんなけっこうシンプルなストーリー
なにはともあれ、その登場人物の存在感が作品にすごいマッチしてて、横綱相撲的な安定感がこの映画を支配してますね
立ち居振る舞いのカッコイイ主人公のヨーク公、コミカルでユーモラスなライオネル、その他にも脇を固めるキャラたちがホントに生きてる
特に驚嘆するようなアクシデントやハプニングはないものの、普通にドラマとして安心して観ていられるから飽きません
ただそれだけなのにおもしろい、そんな言葉がぴったりかもしれないですね

しかし、主人公である王族サイドの掘り下げはよく描けてるんですが、平民サイドの描写がちょっともの足りない気がしました
ヨーク公を支える立場であるライオネルですが、一方的に支えてるだけって印象が強くて「互いに欠点を補って高めあってる」という日本的(?)友情展開が希薄な感じ
涙を流して拳で語り合う、そこまでいかないまでももっと泥臭くて過剰演出な友情シーンが観たかったかな、と
そつなくキレイにまとまってる作品ゆえに、キレイすぎてちょっと食いたらない感も否めない、そんな一本でした

個人的評価:75点
オススメ度:チンポファックおっぱい




英国王のスピーチ 予告

2011年4月22日金曜日

エターナル・サンシャイン (2004/米)

監督:ミシェル・ゴンドリー
出演:ジム・キャリー / ケイト・ウィンスレット / ジェリー・ロバート・バーン / イライジャ・ウッド / トーマス・ジェイ・ライアン / マーク・ラファロ / ジェーン・アダムス / デヴィッド・クロス / キルスティン・ダンスト / トム・ウィルキンソン






あるバレンタインの日、仕事をさぼって衝動的に浜辺にきたジョエル
そこでちょっと奇妙だけど気になる女性と出会い…

ロマンスものもたまには観た方が良い…ような気がしないでもないってことで
というかジムひさしぶりだな、おい
ライト層にバカ受けのやっすいリアクション顔芸芸人というイメージだったのに、たくましく育ちやがって…
などと自分のスペックを棚に上げて他人を悪く言う私の底が知れますね
映画としてはリア充な人が観たらそうとうおもしろい作品になってる感じ
それ以外の人がみてもけっこう楽しめる内容です

浜辺で出会った地味男ジョエルと不思議娘クレメンタイン
正反対な性格のふたりはすぐに恋に落ちる
いきなりクレメンタインが自身の脳内のジョエルの記憶をきれいさっぱり消した
序盤の流れはそんな感じなんですが、最初はちょっとコミカルなロマンス映画化と思ってたら、ジョエルの車の窓を叩く男がでてきてから「これは普通じゃないな」と思えるギミック臭がしてきます
序盤の時系列の把握にちょっと混乱するけど、まあ、しょうじきすぐに「最終的にはこうつながっていくんだろうな」と理解できるので、そう複雑すぎる話でもないですね
ホントに個人的にロマンスものは受け付けづらいんですが、電車内でのジョエルとクレメンタインの会話は楽しかった
そこからふたりのラブラブっぷりが描かれるんですが、おどろくほどにイライラ感がなかったですね

記憶を消すというちょっとトンデモ展開になんともいえない気持ちにならんでもないけど、まあ、観てるうちに気にならなくなるレベル
記憶を消すってことで思い出の品を用いるわけですが、ようするに消したい過去を思い出すことでそこをピンポイントで記憶から消去していくわけです
消したいために思い出す、で、なんだかんだやってるうちに…って感じで
実際はそんなにストレートな話の進みじゃないし、単調にならないように主人公以外のドラマもはさんでくるので飽きずに観続けられます

そして、クライマックスが終わるとたいがいの人がそうだろうなと思ってる流れになるんですが、制作側もさすがにそこら辺は承知でちょっとひねたエピローグを展開してくるから楽しすぎる
このオチがあるからこそ、ホントにこの作品は輝いてるな、と言わざるえない
よくある甘いロマンスってだけじゃ終わらない魅力がありますね
そんなちょっと変化球なロマンスものですが、こういう作品だったらロマンスでも苦痛を感じることなく観ることができる、そんな一本でした

個人的評価:85点
オススメ度:オッケー牧場




エターナル・サンシャイン 予告



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2011年4月20日水曜日

川の底からこんにちは (2009/日)

監督:石井裕也
出演:満島ひかり / 遠藤雅 / 相原綺羅 / 志賀廣太郎 / 岩松了 / 菅間勇 / 稲川実代子 / 猪俣俊明 / 鈴木なつみ / 牧野エミ / 工藤時子 / 安室満樹子 / しのへけい子 / よしのよしこ / 並樹史朗 / 山内ナヲ / 丸山明恵 / 目黒真希 / 森岡龍 / 廣瀬友美 / 潮見諭 / とんとろとん






佐和子は上京してから中の下の職場で中の下の彼氏と付き合い、中の下の生活をしている冷め切った中の下の女
ある日、田舎の父親が病気で倒れたから帰ってこいと連絡があり…

泣いて笑って気持ちが引き上げられる、まさかこんな映画だとは思わなかった
小難しいことを丁寧に描くことを放棄し、まさに「考えるな感じろ」っていうパワープレイで押し切った作品ですね
とぼけたコメディを基調にしてるそのくせにちゃんとしめる所はしめて軽くなりすぎないようにしてるのが小憎らしい
色々と考えることはない、もうこれを観ながら笑ってほしいところで笑って、泣いてほしいというところで泣けばいいじゃない
こっちの感情に媚びてくる描写がストレートすぎて逆にすがすがしいわ

常に「しょうがない」と冷めた感じであきらめて、責められれば「すみません」、褒められれば「ありがとうございます」だけ言ってれば生きていける
それほどみんな自分のことを気にかけてるわけでもないし、どうしようもないものはどうしようもない
都会の冷めた辛さと、田舎の保守的ゆえに内輪の者以外には嫌悪感をダイレクトにあらわしてくる辛さ
ホントに田舎の内輪にだけ向けられた温かさのキツイことキツイこと
そんな生きてることの辛さをコメディタッチで誇張表現して描いてる作品

しょうじき序盤の東京編がびっくりするほどつまらない
ちょいブラックが入ったゆるい脱力系コメディなノリの東京編ですが、ホントにいっさい笑えないし「うわ、こりゃクソつまらん」と観てて完全にテンションが落ち込みます
ここからおもしろくなるとかぜったいありえない、そう思ってたら…田舎編になった途端にどんどん話がおもしろくなっていきます
わりと重いドラマをコメディタッチで描くことで、シンプルに分かりやすくなってます
誇張、過剰演出なんのその、あえてそのくらいやってくれた方が楽しいぜ、って感じ
そうなってくると、けっきょくは主人公の佐和子がどうこの日常を打破するのか、という点に期待がふくらむわけです
で、そんな転機となるシーンが良い
マジでスカッとする
そして、ここでも田舎特有の習性がきちんと描かれてます

だけど見せ場はまだその先にあった
ひきょうなくらいあざとい佐和子の演技ですが、そりゃ泣くよ
おっちゃん、いっしょに泣いちゃうよ
いや、ホントに笑うだけでもない、泣くだけでもない、笑って泣けてがんばれる…なんともいえない人生応援映画な感じの一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:田舎こわい。マジこわい




※この予告編はあまりに作品の内容を的確に描きすぎてるため、かえってネタバレな感じが強くなってます
しょうじき、これを見ないで本編を先に鑑賞することをオススメします


川の底からこんにちは 予告



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2011年4月18日月曜日

劇場版トライガン Badlands Rumble (2010/日)

監督:西村聡
出演:小野坂昌也 / 速水奨 / 鶴ひろみ / 雪野五月 / 磯部勉 / 坂本真綾 / 島田敏 / 立木文彦 / 飛田展男 / 楠大典 / 井上喜久子








600億$$の懸賞金がかけられ人々からヒューマノイド・タイフーンと畏れられるヴァッシュ・ザ・スタンピード
そして大物強盗団ガスバック一味に狙われたマッカの街に、そんなヴァッシュの姿が…

映画化までの経緯は知らないけど、ぶっちゃけ「なんで今さら?」と言わずにいられない
個人的にマンガ、アニメ版はなんとなく見てたんで基本設定とかは予備知識としてあったんですが、この映画ってそんな知識があることを前提としたファン向けの作品みたいですね
話的にはアニメであるていどキャラがでそろった時点の時間軸で、アニメシリーズの途中に挿入されるようなオリジナルエピソードになってます

いちいち誰が誰でこういう設定で、っていう説明がはぶかれてることでテンポはいいですね
話の本筋じたいは目新しさがない・・・というかベッタベタなストーリーなんですが、それゆえに深く構えることなく安心して観ていられるものになってます
とにかく個性的なキャラたちがトンデモ武器でスタイリッシュコミカルアクションをする様を描いていて、「トライガン」であることに対する違和感はいっさいありません

話的にはありふれてますが、アクションや細かい部分での演出が丁寧に描かれていて、カッコイイシーン、盛り上がるシーン、コミカルなシーンのそれぞれがきっちりしていて観てて変なひっかかりポイントはないですね
「トライガン」として観る分にはかなりおもしろい作品なんですが、やはり一本の映画として観ると成り立ってない感が強い印象
しょうじきOVAとかで出してもいいんじゃないの、と思えるような内容かもしれません
わざわざ映画化しなくても、と

そんなわけでアニメシリーズの延長線上のオリジナルエピソードとしては楽しいけど、ファンじゃない人が観たら特にこれといったものがない作品になってるかもしれません

個人的評価:60点
オススメ度:思ったほどシリアスではない




劇場版トライガン Badlands Rumble 予告



2011年4月17日日曜日

エンジェル・ウォーズ(2011/米・カナダ)

監督:ザック・スナイダー
出演:エミリー・ブラウニング / アビー・コーニッシュ / ジェナ・マローン / ヴァネッサ・ハジェンズ / ジェイミー・チャン / オスカー・アイザック / カーラ・グギーノ / ジョン・ハム / スコット・グレン / リチャード・セトロン / ジェラルド・プランケット / マルコム・スコット / ロン・セルモア / A・C・ピーターソン






母親が死に、遺産相続の絡みで父親の謀略によって精神病院にいれられた少女
そこで名前すら思い出すことのなくなるロボトミー手術を施されることになり・・・

予告を観た時から、その香ばしいB級テイストな映像に惚れた作品ですね
いわゆる夢と現実もので、自由になるための5つのアイテムゲットを目指す主人公たちが、戦争世界、ファンタジー世界、SF世界を舞台にした戦い(のイメージ)を通して冒険を繰り広げる、って感じ
まあ、やっぱり見た目通りのスタイリッシュB級美少女アクションでした

とりあえずプロローグ的なものから本編への導入部分はおもしろかったし、後の展開がどうなるのか、夢と現実の境界をあいまいに思わせる描き方はありきたりだけど個人的には好きですね
そして、本編ではそれぞれのアイテムごとのイメージ戦場でバトルする・・・まあ、しょうじきそれだけっていばそれだけですが、ハイスピード&スロー演出で無駄にスタイリッシュなものになってます
けれんみたっぷりなアクションシーン、これを受け入れられるかが重要なんですが、その初戦からしてなかなかにすんなり受け入れづらいバトルってのはどうかと思わざるえない

そんなスタイリッシュなアクションシーンなんですが、次々とゲーム感覚でステージが変わるのはいいですがさすがにだんだんと飽きてきます
基本的なアクションに代わり映えはなく、テレビシリーズとして各話で見せられるならともかく、こうもいっきにやられるとちょっとくどい
で、夢と現実の境界がうんぬんって作品に共通するのがオチへの期待感
いったいどう「そうだったのか」と思わせてくれるか、その着地点しだいで大きく評価が変わってくるでしょう
そんな期待に対して、この作品は・・・微妙にすっきりしないオチが待ってます

脳筋アクション映画専門な人がうなりながら頭をフル回転させて描いたって感じのじゃっかん分かりづらい上に、分かったとしてもイマイチすっきりしない
言わんとしてることは分かるけど、もうちょっと気持ちよく「なるほど」と思わせてほしかったですね
中途半端なストーリー性なんかこの際だから捨て去って、単純なアクション映画としてやった方がよかった気がしないでもない
「ぼくがかんがえたさいこうのストーリーとアクション」みたいなちょっとした寒さを感じるのは否めませんでしたね

こういう派手派手なアクションが好きな人でも、この中途半端なストーリー性のためにたぶん手放しで喜べない内容になってる一本かもしれません

個人的評価:70点
オススメ度:大剣と二丁拳銃は基本スタイル




エンジェル・ウォーズ 予告

2011年4月16日土曜日

瞳の奥の秘密 (2009/スペイン・アルゼンチン)

監督:ファン・ホセ・カンパネラ
出演:リカルド・ダリン / ソレダ・ビジャミル / パブロ・ラゴ / ハビエル・ゴディーノ / ギレルモ・フランチェラ / カルラ・ケベド








20年以上前に裁判所を辞めたベンハミン
久しぶりに思い出の地へ戻ってきた彼は、以前に担当していた事件の小説を書こうと決意したのだが…

もう、なんとも「おもしろい」以外に言いようがない
ミステリーのようでロマンスのようでサスペンスのようで、しかもそれらがうまく絡まってきっちり一本の映画として完成してるからすごい
過去の事件を小説化という流れにそって思い出しつつ描いていくミステリーとしても十分だけど、犯人が誰だとかそれだけじゃない
主人公ベンハミンを取り巻く人物たちとのドラマもおもしろいし、しかもそれらがみんな一つの鍵になってこの作品のラストまでの道のりの構成に不可欠なイベントになっている
無駄な捨てシーンがいっさいない、すべてがこの映画に必要なものでできてます

過去にある女性の暴行殺人事件があって、それを担当することになったベンハミンは被害者の夫に感化されて通常ではない、ちょっといきすぎな捜査をおこなってしまう
そんなことから捜査は打ち切られるけど、被害者の夫の心情に再び触れたことで…って流れ
そんな捜査パートの合間にはベンハミンの周りでいざこざやらなんやらがあって、しかもずっと過去だけを描いてるわけでもなく現在のシーンもきちんと話が進んでいく
その単純なミステリーじゃない他の要素もはいっているから満足度が高くならざるえない

しょうじき事件じたいはけっこうあっさり(?)解決してしまいます
でもそこにいたるまでの、特にスタジアム内での追跡劇がすさまじい
個人的に撮影技術うんぬんの知識はないけど、上空からスタジアムにズームしていってベンハミンを映しだし、そこから一連のカメラワークはなんともいえず「おわ、すっげ」とつぶやいてしまいましたね
このシーンのためだけでも観る価値はあるんじゃないか、とちょっと大げさだけど思ってしまいます
で、事件が解決してからもまたおもしろい
いや、ホントに詳しく書くとネタバレにしかならないからアレなんで「おもしろい」連呼するしかない

ラストの真相パートのオチも「うわ、すごいのくるのか?」とドキドキしてたら、なんというか思ってたのと違うベクトルで「これはキツイ」という展開で大満足
そして最後の最後まで観終わって納得できる内容でしめてくれるうれしさ
芯は同じだけど対称的に展開するキャラ、思い、話…難しいことは抜きにしても十分に楽しめる一本でした

個人的評価:100点
オススメ度:リアル放置プレイ



瞳の中の秘密 予告



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2011年4月12日火曜日

ザ・ライト エクソシストの真実 (2011/米)

監督:ミカエル・ハフストローム
出演:アンソニー・ホプキンス / コリン・オドナヒュー / アリシー・ブラガ / キアラン・ハインズ / トビー・ジョーンズ / ルトガー・ハウアー / マルタ・ガスティーニ / マリア・グラツィア・クチノッタ / アリアンナ・ヴェロネーシ / クリス・マークエット / トーレイ・デヴィート






葬儀屋の息子マイケルは神学校に進むが、己の信仰心のたらなさから司祭となることを辞退しようと考える
そんな時、ローマでエクソシストの講座を受けてみないかと持ちかけられ・・・

首が回って緑のゲロを吐く、すんません、そんな映画を期待してました
いやあ、しかし実際の作品はなんとも地味なことか
序盤と終盤はいいんだけど、問題の中盤があまりに展開がだるだるで変化に乏しく眠くてしかたなかったですね
悪魔がドーンで、血がプッシャーなのを期待してるとマジで地味すぎて寝れるレベル

びっくりするくらい宗教映画で、信心が足りない若者が苦難に立ち向かうことで神を受け入れてなんたらかんたら、みたいな流れ
いちおそれなりにエンタテインメント性は意識して作ってあるんだけど、ホントにエクソシストとしてルーカス神父のとこで勉強をはじめる辺りからかったるい
「悪魔とかいるわけねーし」「じゃあ実際に悪魔祓いしたけど、これ説明つかないだろ?」「いや、それ普通に病気なだけじゃん」という主人公マイケルとルーカス神父のやりとりがループされるだるさ
しかもほぼ薄暗い部屋の中で、ひとりの悪魔憑きの人を相手になんやかんやしてるだけなんで「いい加減にほかの悪魔憑きパターンもみせろや」と言いたくなる

それでもルーカス神父ことアンソニーの本領発揮たるキチガイキャラが発動した途端に画面が引き締まります
幼女相手の怪人演技っぷりはマジでしびれる
もっとそんな日常の中での狂気演出をみせてもらいたかったなあ
ずっと同じ暗いトーンの中でおんなじような話を繰り返される苦痛があったからこそ、終盤のルーカス神父の鬼畜っぷりがいきてきた・・・のか?
まあ、でもけっきょくは主人公の成長の糧になるようなのがみえみえで、なんか説教くさいものがにじみ出てるのも否めませんが

もっと中盤でいろんな悪魔憑きな人を描くだけでもだいぶ印象が変わったような気がするくらい、ホントに眠気との勝負が熱い一本でした

個人的評価:60点
オススメ度:バールのようなもの




ザ・ライト エクソシストの真実 予告

2011年4月11日月曜日

鍵がない (2005/日)

監督:山田英治
出演:つぐみ / 大森南朋 / 目黒真希 / 高野八誠 / 光石研 / 加藤淳 / 金剛地武志 / 藤真美穂 / 紀伊修平








雨の中、ずぶ濡れになって家路につく美沙子
別れた元カレとの思い出が頭によぎりつつも帰宅したものの、いざ家に入ろうとしたら鍵がないことに気づき…

「で?」っていう
ホントに観終わった後、そんな感想がでざるえない作品
いや、けっしてひどくつまらない内容じゃないし、主演者さんの演技も雰囲気にマッチしてる
だけど、やはり「で?」と思わず口から出てしまいます
そして途中までは落ち着いた感じのいわゆる「いかにも邦画だね」って雰囲気でいいんですが、なんか知らないけど途中からバリバリのファンタジーというかイメージ世界?みたいになっていくのでかなり人を選びます
個人的にはギリギリアウトかな、と

帰り道、傘がないまま夕立にみまわれた主人公の美沙子が、同じシチュエーションで過去に元カレとであったことを思い出す
ちょっともやもやした気分のまま雨に濡れて家に帰るも、玄関の鍵をなくしてしまったことに気づく
で、町中をぷらぷらしながら元カレに泣きついてみるか、と考えてるうちに実は当時の恋心をきちんと精算できてない自分に気づき…ってお話
話の途中で同じ町の中でそれぞれの悩みをもつ人たちの姿も描いていくんですが、それぞれのキャラのエピソードが絡んでまとまって最後は一本の太い糸になる、という気分爽快な内容じゃないのが残念
実はこのキャラとあのキャラがああで、そうなった結果、主人公がこんな風に…というギミック映画を期待していたんですが

ホントに途中から「うん?」って感じでファンタジー要素が強くなってきて、大人の恋愛ストーリーな印象から一転して軽いティーンエイジャー指向な雰囲気になっていきます
しょうじき映画を観ているというより、ありふれた若者向け失恋前向きラブソングのPVを見せられてる感じ
「見てる」じゃなく「見せられてる」と思わざるえないくらいに、作ってる側のオナニー動画の押しつけっぽく感じ取れてしまいましたね
これをおもしろい、と思う人もいっぱいいるのは理解できますが、個人的にはちょっとダメかな

そんなわけで、絶対的なクソ映画ではないんですが、じゃっかん生理的に合わない雰囲気を持つそんな作品でした

個人的評価:60点
オススメ度:母ちゃん、空気読め




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2011年4月9日土曜日

マチェーテ (2010/米)

監督:ロバート・ロドリゲス / イーサン・マニキス
出演:ダニー・トレホ / ジェシカ・アルバ / ロバート・デ・ニーロ / スティーヴン・セガール / ミシェル・ロドリゲス / ジェフ・ファーエイ / ドン・ジョンソン / シェイ・ウィガム / リンジー・ローハン / チーチ・マリン / エレクトラ・アヴェラン / ダリル・サバラ







連邦捜査官のマチェーテは上官の制止も無視して麻薬王トーレスのアジトに乗り込む
しかし罠にはまり手痛い敗北をきっし、そしてそれから3年がたとうとしていた…

ワイルド&バイオレンス、そしてある種の趣味の持ち主にとっては飛び上がらんばかりのキャスト、それだけで最高にテンションが上がらざるえない
というかセガール先生の存在が個人的にテンションをマックス振り切り状態まで高めてくれます
敵の大ボスみたいな位置づけで、もう悪の道を説きながら片手で主人公なんざ地面に這いつくばらせられるイメージしかわいてきません
開始早々、ラストバトルは先生との一騎打ちなんだろうなって感じで期待がふくらみまくってうれしょんが止まりません

主人公のアクションもかっこよくて、序盤のナタ&刃物の扱いはひじょうにワイルドで気持ちいい
その他のアクション全般もスタイリッシュとは真逆な感じの泥臭さとテンポのよさが楽しすぎる
じゃっかんゴア描写がアレなんで、そっち系がダメな人は注意…っていうか、そもそもそんな人が手を出すパッケ絵じゃないか
主人公以外のキャラもクセが強くてアグレッシブに前に前にでてくるので、いかつい主人公だけで映画を支える危うさが薄れてます

しかし、そんな主人公周りのキャラのアグレッシブさが逆にあだになってる気がしますね
特に終盤の盛り上がりに向かって各キャラがどんどん前面にでてアピールしまくるたびに、もともと主役顔じゃない主人公のマチェーテの影がうすまっていきます
しょうじきマチェーテは序盤のアクションは神がかってるけど、中盤からはもう忘れられないようにたまに画面にでてきては逆担当として存在してるだけな印象が強い
そして、全体的に空気が読めてる作品なんですが、ラストバトルがあまりに迫力がなくってガッカリ
だって、ある意味で夢の対決なわけですよ
エピローグで描かれたことの決着なわけですよ
それがあれだけじゃ、なんとも食い足りない

終盤の上院議員のはっちゃけっぷりとオチは楽しかったけど、逆に言えば真主人公のおもしろみが足りないというわけで
かなりおもしろい作品だけに、やりすぎ感が加速しすぎてあと一歩だけかゆい所に手が届いてない気がした一本でした

個人的評価:85点
オススメ度:セガール先生が将軍様のようで、なんとも




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2011年4月7日木曜日

サバイバル・イン・ザ・ルーム (2009/米)

監督:ポール・ムーア
出演:ロバート・プラルゴ / サニー・ラ・ローズ / コートニー・ホーガン / バリー・エレンバーガー / アシュリー・ニコール・ハドソン / ジェフ・シュミット








車の運転中、脇見運転で自損事故を起こしてしまったジャニーン
レッカーを呼び、業者のアールがやってくるが、その男は免許証に写ってる人物と別人で…

サイコ野郎と生かさず殺さずなどきどき監禁生活!
やったね母さん、誰がどう見ても低予算B級ホラーだよ!
思わずハッスルせざるえない王道クソB級ホラーなシチュエーションなんですが、うん、意外や意外にちょっとおもしろい
じゃっかん深みがあるというか、半地下くらいには深みを感じる内容ですね

謎の男に納屋の地下に監禁されたジャニーンさん
最低限の食べ物と飲み物はもらえるが、電流の流れる首輪をつけられ人としての尊厳をふみにじられる扱いを受ける日々
それでも命までとろうとしない男の目的は?そして、ジャニーンみる夢とその過去とは?
というのが見どころですね
特にジャニーン関連のエピソードが上で言った半地下的な微妙な深みになってます
そんなジャニーン関連の謎があるからこそ最後まで観られる内容になってる気がしますね
勘がいい人は序盤のファイルがなんたらってシーンでピンとくるかも

ホラー的な要素より、どっちかというと「なんで?」っていう謎の比率が高い気がするんですが、肝心のネタバレ展開の説明がちょっと分かりづらい
なんとなく「ははあ~ん?」と理解できるけど、もうちょっと「あー、そういうことか」くらい分かりやすい説明がほしかった気がしますね
懇切丁寧に設定説明されるのも萎えるけど、こんなB級映画で無駄に勘ぐるような頭を使わせないでほしいというか、なんというか
いちお終盤のオチを観れば、それまでの引っかかりはそれなりに解消しますが、ホントにじゃっかん深読みが必要

言うなればクソB級+な、最後まで苦痛も少なく普通に観られるそんな一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:警察もっとやる気出せ




サバイバル・イン・ザ・ルーム 予告

2011年4月5日火曜日

エコとかそういうのと関係なく



片道30km圏内なら自転車でなんとかなるんじゃね?
というわけで、休日の活動用に購入したのがこれ、ビアンキのCIELO

昔、「並木橋通りアオバ自転車店」でなんとなくその名を聞いたきがするって理由でビアンキブランドをチョイスし、薄給ながらギリギリ手が出せるレベルのこいつを購入

とりあえずノーマルな状態で試乗するついでにちょっと離れた沼の外周の小径をサイクリング



暖かくなってきたというのにいまだチラホラと姿がみれる白いヤツを発見








ぼーっとカメラを構えていたら、どんどんと近づいてくるし

こいつ、プロだな

というか、意外に巨体でひくわ




ついでに桜を見て帰路に





まだまだこれからって感じは否めませんね

しかし、あれだ、いろいろと不安にかられて家にこもってるより、外へ出た方が精神衛生上はホントにいいんだなと実感しました

ぼくのエリ 200歳の少女 (2008/スウェーデン)

監督:トーマス・アルフレッドソン
出演:カーレ・ヘーデブラント / リーナ・レアンデション / ペール・ラグナル / イカ・ノルド










いじめられっこオスカーの身近でおこった奇妙な殺人事件
そして、最近となりに越してきた少女との出会い、恋心をいだくのだが…

切なさと冷たさが同居する日本人好みな作品…と、日本人を代表するみたいな偉そうなことを分不相応にのっけから言ってますが
まあ、要するに雰囲気映画ですね
あまり内容の詳細を調べないで、なんかちょっと異質なホラー的なものってだけを前知識に観たんですが、これは正解でした
あとで予告編をみたらなんかでエリについてバリバリにネタバレしてて、元から○○ものとしてこの作品を扱ってて驚いた
この映画はやっぱり詳細を知らずに観た方が何倍もおもしろい作品ですね

いじめられっこな白豚オスカーくんの隣に引っ越してきた父娘、それと時を同じくして数駅先でおこった殺人事件…そんな冒頭の暗く冷たいサスペンス的な雰囲気が後々の展開にいきてくる
サスペンスホラーなジャンルか、と観ていくと「そっち系かよ!」っていう話になるのがおもしろいんですよ
最初から○○ものって知ってると、そこら辺が死んでしまい楽しめないと思います
そんなこんなで本編のストーリーですが、ぶっちゃけありきたりな気がしないでもない
ベーシックなストーリーを俺なりにアレンジしてみましたシリーズ、みたいな感じ

それゆえに全体的な雰囲気と演出に酔えるか否かで楽しめる人とそうでない人が極端に分かれるかもしれませんね
雰囲気に酔えない人は「なにこのありきたりな話。つまんない」ってなるかも
個人的にはギリギリでこの世界観を楽しめましたし、オスカーを軸とした「子供の世界(考え)」がけっこうよく描けてるんじゃないのかな、と
ギリギリ楽しめたってのも理由があって、しょうじき演出があざとすぎるほどあざといんですね
作り手の「こういう描き方をすればいい雰囲気になるな」という計算が画面から透けてみえてしまってる感じが否めないんですよ
「楽しんでる」というより「楽しまされてる」という印象がじゃっかんありました
あと、エリとオスカーの関係が幼すぎるというかなんというか
エリにしたらこういうオスカーとの関係みたいのって初めての経験だったのかな?という疑問がぬぐえなかったですね
そんな特別な関係の構築ってわけじゃないから、なおさら「今までこういう関係になったやついなかったの?」と

個人的にはおもしろい…けど、なんかモヤモヤする所もある、けどおもしろい
というなんともいえない引っかかりが逆に楽しくもあった一本でした

個人的評価:80点
オススメ度:猫さん怖い



※この予告は見ない方が本編をより楽しめると思います

ぼくのエリ 200歳の少女 予告



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2011年4月1日金曜日

デート&ナイト (2010/米)

監督:ショーン・レヴィ
出演:スティーヴ・カレル / ティナ・フェイ / マーク・ウォールバーグ / タラジ・P・ヘンソン / コモン / ジミ・シンプソン / ウィリアム・フィクトナー / レイトン・ミースター / J・B・スムーヴ / クリステン・ウィグ / マーク・ラファロ / ジェームズ・フランコ / ミラ・クニス







やや生活にまんねりを感じてきていたフォスター夫妻
ある日、そんな日常を変えようとちょっとしゃれたデートをしようとするのだが…

誰もがつっこまずにいられない、あの「ナイト&デイ」に便乗した邦題
そんな便乗邦題商法の便乗した側の作品っていうと、まあ、内容は推して知るべしなうんこ映画なわけです
が、この作品はそんな便乗邦題にするにはもったいないくらい普通におもしろい
ヤバイくらいすごいおもしろい、というほどではないけどホントに「普通におもしろい」という感じがよく合う内容でしたね

奮発して高級レストランでディナーデートしようとするけど予約でいっぱいっていうんで、ちょっとしたイタズラ心から他人の予約席になりすまして座ってしまう
だけど、その席につく予定だった本当の人はあるトラブルをおこしており、主人公のフォスター夫妻はそのトラブルをおこした人物と間違われて命を狙われることに
ありきたりな筋書き、そしてよくある感じのストーリー展開なんですが、とにかくテンポがいい
むしろちょっと流れが速すぎるくらいテンポがよすぎる
こういう作品だとひとりが攻撃的な性格で、ひとりが保守的な性格というボケとツッコミみたいな立場のコンビが主流なんですが、この主人公はふたりともアグレッシブすぎる
ボケとボケが交互にボケをかましていくコメディな感じで、ツッコミは観てる側に完全にゆだねられます

とにかくスピーディな展開とライトでコミカルな描写がおもしろく、通常は「どうせ~なんだろ」と笑いの先読みで冷めた感じになるコメディパートでも、先読みさせる暇を与えずに駆け抜けていきます
ひとつひとつの笑いのポイントはベッタベタなんですが、あまりにテンポが早いがゆえに冷めた感覚にならないのは助かります
しかしテンポよすぎることで全体的に軽いような感覚がぬぐいされなくて、観終わったあとにまったく印象に残らない作風なのも事実
笑いのインスタント製造器みたいな印象がある作品ですね

夫婦のかけあいがホントにおもしろくて、ここまでお似合いのふたりを観てるだけで満足しますし、変にダークな流れにならないでライトなまま突っ走って終わる雰囲気もいい感じ
たまたまテレビでやってるのをチラ見してたと思ったら、なんか結局は最後まで観ちゃった的な楽しさのある小粒ながらあなどれない一本でした

個人的評価:75点
オススメ度:突っ込み棒にときめかざるえない




デート&ナイト 予告



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