2016年3月28日月曜日

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 (2016/米)

監督:ザック・スナイダー
出演:ベン・アフレック / ヘンリー・カビル / エイミー・アダムス / ジェシー・アイゼンバーグ / ダイアン・レイン / ローレンス・フィッシュバーン / ジェレミー・アイアンズ / ホリー・ハンター / ガル・ギャドット / TAO

スーパーマンにより救われた人たちが彼の存在を神聖視する一方、その行動による犠牲から危険視する者もいる
バットマンとして暗躍するブルースもスーパーマンの存在に危ういものを感じるのだった

「マン・オブ・スティール」の続編ながらバットマンのエピソードをからめる制約が良い方にも悪い方にも作用していた感じがしました
バットマンの説明とスーパーマンの続編というふたつの要素を合わせたことで、どうしても話を回すためのギアが多くなってしまって、作品としての回転数があがるまで時間がかかり過ぎてる印象は否めない
だけど内容が加速してきてからの盛り上がりは非常に熱いものがあって、バトルシーンのたたみかけっぷりにそれまでのもやもやも吹き飛ぶ
しかし、それが良いか悪いかは別として、多くの日本人が望んでるのは、もっと表面的なお祭り騒ぎの分かりやすいアクションだと思う
特にそれがシリーズ序章的な内容なら
先の展開をにおわす要素の描写とかも「バットマンとスーパーマンってか、派手な喧嘩になりそうだな!」みたいなライトな感覚で楽しもうという層にとっては「なんかよく分からん」と思えてしまうかも
二大有名ヒーローの名を冠して敷居は低そうだけど、そうでもないのはもったいない
先の展開をにおわせる描写とか、他のヒーローの存在とか「!」となる人と「?」となる人が大きく分かれるだろうな、と感じる作品でした

個人的評価:85点
オススメ度:さりげなく金がかかってそうなシーンを入れ込んでくるから目が離せない



バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 予告

2016年3月27日日曜日

リップヴァンウィンクルの花嫁 (2016/日)

監督:岩井俊二
出演:黒木華 / 綾野剛 / Cocco / 原日出子 / 地曵豪 / 和田聰宏 / 毬谷友子 / 佐生有語 / 夏目ナナ / 金田明夫 / りりィ / 野間口徹

仕事に私事にうまくいかない日々を過ごしながらも、ネットで知り合った男と結婚にまでこぎつけた七海
しかし、その結婚生活の中で夫の浮気疑惑がもちあがり…

夢見てばかりじゃいられない、辛い現実ばかりでもイヤだ、というわがままな心を埋めてくれる作品でした
なにかの意味を求めて観るのもいいけど、個人的には自分の中での解釈を胸にあるがままを心に刻みながら観るのがおもしろいと思えた
心地よい幻想的なシーン、冷たい現実のシーン、そんな中で描かれる主人公の姿を追っているうちに自然と周りの人々の姿が見えてくるのがおもしろい
3時間という長い尺の作品ながら、抜くところは抜いて、しめるところはしめている緩急によって退屈することはない
世界観を楽しむだけでもなく、眉間にしわを寄せて考えさせられるだけでもない、いつのまにか心の真ん中に居座っているのを気持ちよく受け入れられる一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:パッとしない主人公かと思いきや、最後には魅力にあふれる姿にひかれずにいられない



リップヴァンウィンクルの花嫁 予告

砂上の法廷 (2016/米)

監督:コートニー・ハント
出演:キアヌ・リーブス / レニー・ゼルウィガー / ググ・バサ=ロー / ガブリエル・バッソ

弁護士のラムゼイは父親殺しの容疑をかけられた少年の弁護をすることになる
しかし開廷の後も少年はラムゼイに対していっさい口を開くことがないのだった

ほどよく引き込まれる肩のこらない茶番劇が楽しかった
序盤から胡散臭い証人ばかりで、事の真相が読めない中、どういうことのなのか推測しながらの鑑賞で退屈を感じない
ちょっと作り手の手のひらの上で転がされてる感はするけど、すごい謎が隠されいるとか、ぜったい騙されるみたいな過剰なあおりがないからすんなり話に集中できる
しょうじきTVドラマでもできる内容ではあるけど、ここがすごいというより大きなマイナス要素がない特徴かもしれない
鑑賞後の考察もそこそこできるし、作り込みに深みはないものの浅すぎることもなく、サクっと楽しめる一時を提供してくれる一本でした

個人的評価:75点
オススメ度:真実の追求も依頼人の利益もない、最近ではナイスな邦題かも



砂上の法廷 予告

2016年3月21日月曜日

僕だけがいない街 (2016/日)

監督:平川雄一朗
出演:藤原竜也 / 有村架純 / 石田ゆり子 / 杉本哲太 / 及川光博 / 福士誠治 / 森カンナ / 鈴木梨央 / 中川翼 / 林遣都 / 安藤玉恵 / 淵上泰史 / 高橋努

時折、これから起こる事件のきっかけに対処するまで時を戻って繰り返す現象におちいる藤沼悟
そんな彼が母親を襲われたことで18年前の事件に関わっていくことになる

本当にこういう作品こそ2部作にするべきだ、と思わざるえないくらいもったいないデキでした
素人目にも話の本筋だけを追ってるだけで精一杯なのが分かり、細かいエピソードのカットやご都合主義に改変された部分が隠しきれてない
それはまだいいとして、致命的なのはキャラクターに深みを与えることも犠牲にしてしまっている点ですね
話を支えるわき役たち、主人公、黒幕、すべての登場人物に薄っぺらさを感じてしまう
リバイバルという現象じたいは「そういうものだ」と設定として飲み込めるし、話じたいはとてもおもしろいのに、あまりに周辺部分をそぎ落としすぎて作品本体がヒョロヒョロで頼りなげに見えてしまう
原作をあるていど知った上での鑑賞なんでそう感じるのかもしれないけど、どうしても再編集されたファン向けの小粒っぽさがもったいない一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:子供たちの演技はよかったけど、黒幕のもっと怪しい部分が見たかった



僕だけがいない街 予告

2016年3月20日日曜日

リリーのすべて (2015/英)

監督:トム・フーパー
出演:エディ・レッドメイン / アリシア・ビカンダー / ベン・ウィショー / セバスチャン・コッホ / アンバー・ハード / マティアス・スーナールツ

画家のアイナーは同じく絵描きの妻のために女性モデルの代役をすることに
そのことをきっかけに彼の中の女性リリーが目覚めはじめ…

最初はお遊び的なノリで女装を楽しんでたつもりだったのに、なんだかんだでリリーの存在がどんどん大きくなっていく、という中で女性としての魅力に輝いていくさまをみつめて楽しむ作品かと思いきや…
確かに男から女へと変わっていく様はおもしろいけど、アイナーさんははなっから怪しい雰囲気をまといまくってて変化という部分での驚きはない
この手の性の悩みを考えさせるという部分もあるけど、やはり大きな見所は「愛」でしょうね
アイナーがリリーになっていく、ってことは妻に対する愛はどういう結末へ向かうのか、と観ていても気になってしかたない
それだけでなく話が進むにつれて妻のゲルダの存在が大きくなっていって、視点が切り替わるのもおもしろい
そんなふたりの愛の描写はとてもいいんだけど、性の悩み部分がちょっと一本調子な感じがして退屈におもえる
ゲルダさんの愛の温かさという点からも、けっこう女性客向けの作品かもしれないですね

個人的評価:75点
オススメ度:時代と職業でこうも女装の変態っぽさのイメージが軽くなるものか



リリーのすべて 予告

マジカル・ガール (2014/スペイン)

監督:カルロス・ベルムト
出演:バルバラ・レニー / ルシア・ポシャン / ホセ・サクリスタン / ルイス・ベルメホ / イスラエル・エレハルデ / エリサベト・ヘラベルト

魔法少女にあこがれる娘をもつ父親ルイス
彼は娘の願いをかなえるために金策にはしることになるのだが・・・

日本の魔法少女にあこがれる娘とその父親、ってどんな色物映画だよとわくわくしながら鑑賞
しかし実際に映画がはじまってみると、どっちの方向に話がむかうのか読めないおもしろさにどっぷりとはまる
なんというか流されるままに観ていると、ふいに思いがけない方向から袖を引っ張られ、そんなゆさぶられる感覚がたまらなくいい
登場人物が入れ替わるたびに、新たな話の展開に期待が高まり、同時に刺激的に不安感が増していく
話が進むにつれてピースがはまっていき、完成図を想像できるにつれて足らないピースが分かってくるんですが、その全体像が完全にみえない状態での想像力をかきたてられるのが心地よい
出だしとラスト、パズル、逆転していく様が計算された展開で描かれていて、複雑なようでひじょうに分かりやすいため、鈍い私でももやもや感なく最後まで楽しめた
スクリーンに映し出される衝撃と、観ている側の想像すら映画の一部に取り入れられいるおもしろい一本でした

個人的評価:100点
オススメ度:そうくるのか、の連続がたまらん



マジカル・ガール 予告

2016年3月14日月曜日

セーラー服と機関銃 卒業 (2016/日)

監督:前田弘二
出演:橋本環奈 / 長谷川博己 / 安藤政信 / 大野拓朗 / 宇野祥平 / 古舘寛治 / 鶴見辰吾 / 榎木孝明 / 伊武雅刀 / 武田鉄矢 / 北村匠海 / 前田航基 / ささの友間 / 柄本時生 / 岡田義徳 / 奥野瑛太

女子高生の星泉は元ヤクザの組長という過去を持ちながらも、今は普通の高校生活をおくっていた
そんな中、商店街に手を出さないと協定を結んでいた浜口組の手が町におよんでいると知り…

超有名作品の続編ながら、前作の流れを過去の出来事としてうまくストーリーの中で処理しているのでこれ単品でも問題ない作りになってました
むしろ前作は前作と割り切って、続編と考えずに観た方が楽しめる、というか人によっては前作を完全否定していると感じてしまうかもしれないので、あれはあれこれはこれと思った方がいい
元ヤクザの組長、今は普通の女子高生という設定ながら主人公が変に思い悩まずカラッとした性格で好感がもてる
話的に早々にヤクザよりの流れになるため、日常パートのダルさがなくけっこうテンポよくコミカルで快活なドラマとして楽しめました
けど、それも物語が佳境にさしかかると印象が大きく変わる
この期待している部分をぶち壊す流れをおもしろいととるか、こんなの観たくなかったととるかで評価が分かれるかも
個人的にはこの展開は楽しめたけど、さすがに浮きまくってるEDと最後のオマケ部分は「前作をディスってるのか?」と皮肉な意味と邪推してしまう

個人的評価:75点
オススメ度:安易に軽いノリでヤクザ稼業を肯定しないのはいい




セーラー服と機関銃 卒業 予告

2016年3月13日日曜日

家族はつらいよ (2016/日)

監督:山田洋次
出演:橋爪功 / 吉行和子 / 西村雅彦 / 夏川結衣 / 中嶋朋子 / 林家正蔵 / 妻夫木聡 / 蒼井優 / 小林稔侍 / 風吹ジュン / 中村鷹之資 / 丸山歩夢 / 笹野高史 / 木場勝己 / 徳永ゆうき / 笑福亭鶴瓶 / 岡本富士太 / 広岡由里子 / 近藤公園 / 北山雅康 / 関時男

三世帯同居の平田家、その課長の父親が長年つれそった女房から離婚届けを突きつけられる
そんな中、ほかの家族も色々と問題を抱えていて・・・

とにもかくにも辛気くさい顔なんかしてないで、問題なんか笑い飛ばそう、という感じが心地よい
コントのような過剰演出、分かりやすいネタ、複雑さの皆無なストーリー展開、勢いまかせながらも落ち着いた感じでシニアの爆笑のツボをおさえまくっている
登場人物の中の人ネタや自作他作の軽い映画ネタもあって、本当に終始ライトな笑い要素がたえない
熟年離婚、家族の絆、めんどくさい話にはいっさいならない、いい塩梅な浅さが楽しい作品ですね
まあ、しょうじき予告編でこの映画のすべてを語り尽くしてる気がしないでもない

個人的評価:70点
オススメ度:シニア世代のいい暇つぶし映画


家族はつらいよ 予告

エヴェレスト 神々の山嶺 (2016/日)

監督:平山秀幸
出演:岡田准一 / 阿部寛 / 尾野真千子 / ピエール瀧 / 甲本雅裕 / 風間俊介 / ツェリン・ロンドゥップ / 佐々木蔵之介 / 山中崇 / 田中要次

山岳カメラマンの深町はネパールのある店でひとつの気になるアンティークカメラを見つける
そして、そこで死んだと思われていた有名な登山家の羽生と出会い・・・

エヴェレストというロケーションと有名キャストだけでなんかドラマができそうだよね、なんていう安易さがなくてけっこう熱いドラマを楽しめました
山の神聖さがあまり主張しすぎず、山を登る野郎どもの熱くたぎるモノに男の心がふるいたてられる
「え?なに言ってんの、こいつら」とか冷めたら負けですね
ちょっとふたりの絆パワーで予定調和な展開で山頂をふもうぜ、なんて上っ面だけじゃない気迫の伝わってくる表情にひかれざるえない
現実的な部分とドラマティックに演出されている部分の描かれ方のバランスがいい感じ
欲を言えば深町のエピソードがもっとほしかった気もする

個人的評価:85点
オススメ度:極寒の画面から伝わる熱量に燃える



エヴェレスト 神々の山嶺 予告

2016年3月7日月曜日

オートマタ (2013/スペイン・ブルガリア)

監督:ガベ・イバニェス
出演:アントニオ・バンデラス / ビアギッテ・ヨート・スレンセン / メラニー・グリフィス / ディラン・マクダーモット / ロバート・フォスター

2044年、荒廃し人口が急減した地球では人間を支援する人型ロボットが様々な場で活躍していた
そんなロボットを制作する会社の保険部門につとめるジャックは、ある日、プログラムとし禁止されている自己修復をおこなっている機体があると報告を受け・・・

古典SFからよくある手垢にまみれまくった、ロボットが人のプログラムの範疇をこえた行為をするという内容ながら、なかなかに見応えがあった
ありふれたものながら、きちんと丁寧に作られているのが感じ取れる
ハードSFってほどでもなし、革新的でもない、そしてどこか古くさい灰色の世界観の雰囲気なのは否めないけど、そこまで悪い部分が目立たないようにできている
主人公がバンデラスさんながら、ヘタにアクション要素に傾けてないのがかえっていい感じ
チョコをむさぼるとことか、けっこう演技的にも印象に残る部分もある
ロボットと人間の関係の顛末もけっこう分かりやすく描かれてて、ラストも納得できる
地球規模の話ながら、なんか内輪のこじんまりした部分でだけしか話が進んでない地味さはあるけど、あまり無理しない小粒SFとしてはこれでいいのかも

個人的評価:70点
オススメ度:あえぎ声を設定した人間の変態性に嫌悪感を抱かざるえない



オートマタ 予告

ヘイトフル・エイト (2015/米)

監督:クエンティン・タランティーノ
出演:サミュエル・L・ジャクソン / カート・ラッセル / ジェニファー・ジェイソン・リー / ウォルトン・ゴギンズ / デミアン・ビチル / ティム・ロス / マイケル・マドセン / ブルース・ダーン / ジェームズ・パークス / デイナ・グーリエ / ゾーイ・ベル / リー・ホースリー / ジーン・ジョーンズ / キース・ジェファーソン / クレイグ・スターク / ベリンダ・オウィーノ / チャニング・テイタム

賞金稼ぎのウォーレンは吹雪の雪山で馬を失い立ち往生してしまう
そこへ通りかかった駅馬車に乗せてもらうことになったのだが、そこには1万ドルの賞金首をつれた同業者のジョンがいて・・・

どんな予想を裏切るミステリーをみせてもらえるかと思いきや、いつもの軽妙な会話劇にどっぷりとつかる内容でした
過去のいきさつや色々と因縁深い部分がありながらも、ちょっとした会話で関係が良好&悪化に傾いていくさまが楽しい
そこへ序盤から怪しすぎるシーンをチラ見せすることで、緊張感もほどよく持続する
登場人物が多く、個性的すぎる奴らばかりなのに、なんだかキャラをつかみきれないまま話がカオスに進むということなく、けっこう分かりやすくしっかりと人物描写がなされているのはすごい
しょうじきミステリーの要素より、陰鬱で残酷な中にもどこか滑稽さを感じられる作り、この世界というか舞台とそこで立ち回る各個人を楽しむ感じかも
ちゃんとクライマックスは大盛り上がりするし、長尺ながら最初から最後までまったく飽きない不思議な魅力にあふれた一本でした

個人的評価:85点
オススメ度:こういうオチだろ、という読み通りにならなさがっぷりが心地よい



ヘイトフル・エイト 予告

2016年3月6日日曜日

マネー・ショート 華麗なる大逆転 (2015/米)

監督:アダム・マッケイ
出演:クリスチャン・ベール / スティーブ・カレル / ライアン・ゴズリング / ブラッド・ピット

住宅ローン市場の危険性に気づいたトレーダーのマイケル
これを利用して儲けようと画策する中、その意図にのる形で人が集まってくるが・・・

しょうじき経済にうとい私でも、というか知識がないゆえにこの作品は楽しめた
自分大好きでどこか人を馬鹿にしたような登場人物ばかり、そして皮肉たっぷりな描写で、その矛先は観ている方にも向けられている感じ
そんな観客サイドのこっちまでなんか小馬鹿にされてるような気分になるが、そんな憤りがうまくコントロールされて最後にはおもしろかったと思わせる魅力がありましたね
ピンチこそチャンスに変えて大逆転でひゃっほー、みたいな爽快さをバカみたいに楽しもうとしてると、いつの間にか自分も作中の問題に巻き込まれている気分になれる
皮肉が嫌らしい、説教臭い、と感じられる人もいるかもしれないけど、個人的にはこの「想像しろよ」と常に突きつけられるトゲトゲさがよかった

個人的評価:90点
オススメ度:nobuとかあの人の書籍からの引用とか日本人としてニヤリとせざるえない



マネー・ショート 華麗なる大逆転 予告

これが私の人生設計 (2014/伊)

監督:リッカルド・ミラーニ
出演:パオラ・コルッテレージ / ラウル・ボバ / マルコ・ボッチ / コラード・フォーチューナ / ルネッタ・サビーノ / チェーザレ・ボッチ / エンニオ・ファンタスティキーニ / フェデリカ・デ・コーラ / アントニオ・ダウジーリオ / フェリス・ファリーナ / アルマンド・デ・ラッツァ / フランカ・ディ・シコ / フィロメナ・マクロ / マッテオ・フォティ / ステファニア・ロッカ / ジェノベッファ・サンドリーニ / ジョルジア・パッキアロッティ / メリッサ・バスタンテ / ディエゴ・バッティスティーニ

建築家のセレーナは世界で数々の成功をおさめた後、生まれ故郷のイタリアへ戻ることにする
しかし、そこでは思うように仕事もうまくいかず・・・

なにをもってイタリア的というかは知らないけど、このカラっとした明るさで問題の数々を吹き飛ばす雰囲気はなんとなくイタリア的だと感じる作品
思ったよりコメディ色が強く、時にはコントのような過剰なドタバタで負の要素をはらいのけまくるのが楽しい
そんなコントっぽい部分に最初はじゃっかん引くところはあるけど、そこを飲み込めれば最後まで満足できる
開始数分でポジティブ、アグレッシブな主人公とこの作品の方向性がガッツリ伝わってきて、そのままのテンションで最後まで疾走する感じですね
どんどん事態は悪い方向に向かいつつも、いっさい悲壮さを感じさせない雰囲気はいい
この問答無用でハッピーを押しつける作風は、日々の生活で心がささくれだちまくってる私には非常に心地の良いものでした

個人的評価:80点
オススメ度:憎めないうそつきばかり



これが私の人生設計 予告