2014年1月27日月曜日

オンリー・ゴッド (2013/デンマーク・仏)

監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
出演:ライアン・ゴズリング / クリスティン・スコット・トーマス / ビタヤ・パンスリンガム / ラター・ポーガーム / ゴードン・ブラウン / トム・バーク / ヤヤ・イン

バンコクでムエタイのジムを経営する裏で麻薬売買をするジュリアンとその兄
ある日、兄の殺されたことで復讐に乗り出すジュリアン、そこへ母親も同じ思いで彼のもとにやってくる

なんというか観念的というか幻想的というか、ホントに頭の中に浮かんだ映画のイメージをそのまま映像化したような作品ですね
そういう意味で純度がかなり高くなっていて、この世界観にハマれるか否か大きく分かれると思います
おもしろい人にはトコトンおもしろい、だけど逆もまた然りという感じ

ムエタイの試合の裏でなにやら黒いビジネスに手を染めている主人公
娼婦を買いにいくも、現場でレイプ後に殺害してしまう男
殺された娼婦の親は警察に呼ばれ、娘の死体と犯人の男がいる部屋に通される
犯人の男を殺した親は警官に腕を切り落とされて罰せられる
その犯人こそ主人公の兄であった
・・・ととにかく抽象的なビジュアルな中でバイオレンス描写を交えつつ、話が箇条書きのように展開していきます
そんなちょっとずつ与えられる情報を追っているうちに、話の全体像が見えてくる、という作品

難解系というより世界系に近い感じで、この雰囲気と容赦ないバイオレンスっぷりが肌に合えば最後の最後まで楽しめる
逆に開始数分で「あ、ダメなやつだ」と思ったなら最後まで観ても苦行なだけでしょう
どことなく北野武作品みたいなところもある、かな
描き方が独特な映画というだけで、そう難しい内容じゃないんでストーリー的に混乱することはないですね

とにもかくにも主人公が何を考えてるのかつかみ所がないのが魅力で、そこら辺を追う感じで観ていけば終盤の母親がジュリアンについて語るセリフで「そういうことね」とあるていど理解できる(と言っていいのかわからんけど)でしょう
あとは半袖警官の無口なセガール先生ばりの存在感に酔いしれてればあっという間にラストまで楽しめます

ということで、ホントに個人的にはすっごいおもしろい映画でしたが、個性&アクが強すぎる感は否めない、そんな一本でした
確実に一般受けはしないと思うわ

個人的評価:100点
オススメ度:こんなん作って、ビジネス的に次作とか大丈夫なんかな




オンリー・ゴッド 予告

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