2010年4月23日金曜日

ウルフマン (2010/米)


監督:ジョー・ジョンストン
出演:ベニチオ・デル・トロ / アンソニー・ホプキンス / エミリー・ブラント / ヒューゴ・ウィービング / ジェラルディン・チャップリン / マリオ・マリン・ボルケス / エイサ・バターフィールド / リック・ベイカー / デヴィッド・スコフィールド / エミール・ホスティナ / ジェシカ・マンレイ / ロジャー・フロスト / クライブ・ラッセル / アントニー・シャー / ニコラス・デイ


1891年イギリス、兄が行方不明になったと連絡があり、久しぶりに故郷へ帰ってきたローレンス
そんな故郷では満月の晩に凶暴な獣が人を襲うという噂が広がっているのだった

しょうじき主人公が狼男で、満月の晩にデストローイを繰り返すだけの映画かと思ってました
実際は泥臭くて手堅い昔ながらのホラー映画になってて、予想以上におもしろかったですね
地味におもしろい、気づくとすっかり見入ってしまってエンドロールだったという不思議な魅力がありました

序盤から主人公=狼男だろって感じで観てると「え?」と思う展開になり、そこからぐいぐいと引き込まれていきます
主人公が役者という設定も生きて「狼男とはなんなんだ」という点から、主人公と狼男の関係、その正体の描き方が観てて楽しい
キーになる登場人物はそんなにいないけど、それぞれが本当に怪しい
「実はこいつが?」と考えながら観られるのはいいですね

話の展開も飽きてきたな、と思うちょうどいいタイミングで新たな展開になったりするので退屈しませんでした
じゃっかん行間を読む能力がいりますが、単純なホラーが根底にありつつ、けっこうサスペンス要素も入ってて味わいぶかい内容に
そんなホラー要素も古き良き伝統的なものをきちんと踏襲していて、「悲しみ」「愛」「不幸」「葛藤」「歪み」がいい感じで混ざっていて、個人的にはかなり正統派なホラー映画だな、と感じました
いや、まあ、そこまでホラーは観てない知ったかですが

けっこうグロシーンもあって、アクションは見応えがあります
軽いノリの作風ではなく、全体的に重苦しい感じなので、思った以上に観る方も腰を据えて構えてなくてはいけないかもしれません
あとはオチがちょっと読めすぎるところがあり、さらに微妙に食い足りない感はあるかもしれませんが、これはこれで現代向けリメイクとして「懐かしくて新しい感じ」は出ていると思いますね

ウリである変身シーンもCGのすごさを全面に出すというより、けっこう演出重視になってるので変に浮いてる感じがなくてよかったなあ、と
そんな感じで個人的にはかなり楽しめた一本でした

個人的評価:85点
おすすめ度:銀弾の設定説明がちょい不足してる気も




ウルフマン 予告

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