2010年11月27日土曜日

香港ゾンビ (1998/香港)

監督:ウィルソン・イップ
出演:ジョーダン・チェン / サム・リー / エモーション・チェン / アンジェラ・トン / ライ・ユー・チュン









ショッピングモールのDVDショップで働くふたりの男モーディとビー
ある日、ふたりは夜道で男を車ではね、なんとか息のあったところに謎のジュースをのませてしまい…

いやあ、やっぱり香港といえばゾンビ、ゾンビといえば香港ですよねえ
香港で撮られた純正香港産ゾンビ映画だからこそ許される、ひじょうにひねった小粋な邦題です
なんというか全体的に若気の至り臭というか、かなり荒削りなんだけど憎みきれない、そんな雰囲気のある作品です
ホラーというかゾンビというか、主役ふたりのかけあいと出てくる他のキャラとの絡みをコミカルに描いてるところが見所な作品ですかね
じゃっかん口だけでヘタレな兄貴分のモーディとバカだけどそれだけにまっすぐな性格の弟分ビーが出会った奴らとケンカしたり、女にちょっかいだしたり、時には悪さなんて生やさしい犯罪行為にはしったりする日常の中に唐突にゾンビという存在が分け入ってくるみたいな

オープニングはけっこういいんですが、そこからしばらくふたりのかけあいだけ続くからゾンビものを楽しみに観てると肩すかしをくうかもしれません
やっとゾンビが登場しても安っぽい上に、中途半端なエフェクトをかけてくれるおかげで逆にチープさが増してます
ショッピングモールが舞台とはいえ、実際には中に主人公たちを含めて30人ほどしかいない状態でゾンビ化が広がっていくので阿鼻叫喚なパニックシーンはない

しょうじきしょうもないゾンビ映画ではありますが、寿司屋とか最低夫とか結局は金ビッチとか良キャラが多いから観てて飽きません
終盤のゲーム的な演出はちょっとアレですが、「ゾンビは頭を撃ち抜く」という敵の弱点をゾンビガンシューティングゲームから思いつくのはおもしろかった
たいていの映画では暗黙の了解としてゾンビの弱点を頭(脳)であるとみんな知ってるというのがままあって、それに比べればいちお頭をつぶすという手段を乱暴ながら思いつくのは好印象

あとはラストのオチ
これは思った以上にいいですね
けっこうこれが描きたくて作られた作品なんじゃないかと一瞬おもいました
そんな基本はどうしようもない内容ながら、けっこうラストはいいという不思議な感じの一本でした

個人的評価:60点
オススメ度:ゾンビだってジュースも飲みたいし寿司も食いたい




香港ゾンビ 予告



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