2010年11月9日火曜日

ザ・ホード -死霊の大群- (2009/仏)

監督:ヤニック・ダアン / バンジャマン・ロシェ
出演:クロード・ペロン / ジャン=ピエール・マルタンス / エリック・エブアニー / オーレリアン・ルコワン / ドゥードゥー・マスタ / アントワーヌ・オッペンハイム / ジョー・プレスティア







同じチームの同僚を殺された警官たちが復讐のために敵のアジトに乗り込む
その時、街は死者がゾンビと化してよみがえる現象が発生、警官とギャングたちはビル内に孤立してしまうのだった

いきなり普通にポリスアクションが展開するものだから、「あれ?違うの借りちゃったかな?」と一瞬、本気で心配になりましたね
ようするに敵同士で組んで襲いくるゾンビを撃退しながら逃げるぜ、みたいな内容
まあ、ふだんゲームしてる人が観たら誰もが「実写版のL4Dだね」と思うでしょう

ゾンビが出てきて何が起こってるんだ、って感じの演出はうまいし盛り上がるんですが、心の中では「どうせ、ゾンビ化についてろくに説明もせず、きちんと風呂敷もたたまないで投げっぱなしENDなんだろ」と冷めた自分がいるのも確か
ゾンビものって「なんでゾンビ化がはじまったの?」って部分を描かなくても許してもらえるという点は優遇されてますよね

で、この作品は「全力疾走ゾンビ」に分類される系で、ゾンビさんたちは常にマックスパワーでダッシュ&タックルの精神で襲ってきます
しかもタフで力も強いというチートぶり
まあ、道具を使えない点だけはアレですが、かなり本気でこっちを殺しにくるゾンビさんは素敵です
そして対する人間側もまた個性豊かというかなんというか
敵同士で組んでも極限状態の中で絆みたいなのが芽生えるものですが、この作品ではそんなもんは存在しません
むしろ警官チーム、ギャングチームの中でもぎすぎすした人間関係が展開しておもしろい

B級ホラーアクションとしてはけっこう楽しめる部類ながら、けっこう細かい所で気になる点が多いですね
いちいちつっこんでたらキリがないですが、それでもゾンビ関連の設定がテキトーすぎる
基本ゾンビが単体で出てくるとかなり耐久力ふくめ基本的なパワーが大きめで、なかなかしぶとい
それこそ銃を乱射されても無問題
でも群れて出てくると途端に耐久力が紙なみにぺらっぺらになって、あっさり銃弾に沈んでいきます
あと咬まれてからゾンビ化するまでの時間もご都合主義ですぐゾンビ化する人もいれば、かなりねばってからの人もいます

そんな微妙な点をくつがえす存在がジジイ
いや、もうジジイのキャラがよすぎてすべていいところを持って行ってますね
特に女ゾンビをあれこれいたぶるシーンはかなり強烈に印象に残ります
小さな子供はみんな将来の夢はこういうジジイになることを目指してほしいね

ラストのオチもちょっとだけ「おい、マジでか」と思えるし、しょうじき観て得はしない映画ですがB級好きならかなり楽しめる作品でした

個人的評価:80点
オススメ度:俺のハーコーを見せつけてやるぜ




ザ・ホード -死霊の大群- 予告



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