2011年2月13日日曜日

ザ・タウン (2010/米)

監督:ベン・アフレック
出演:ベン・アフレック / レベッカ・ホール / ジェレミー・レナー / ジョン・ハム / ブレイク・ライヴリー / タイタス・ウェリバー / スレイン / ピート・ポスルスウェイト / クリス・クーパー







銀行強盗にあった上、人質として誘拐されたクレア
そんなクレアが同じ町に住んでいると知った強盗チームのダグは、念のために彼女の尾行を開始する

被害者と加害者の禁断のロマンス、だけど正体がバレて愛のピンチ・・・みたいなちょっと甘ったるい作品だったらやだなあ、と思ってたけどそんなにスイートじゃなかったので楽しめましたね
傷つけた相手に自分の正体を隠して接近するうちに恋愛感情が芽生え、仲間との付き合いの間でうんぬんって漢字のわりとよくある内容
よくある内容なんだけど、よくあるからこそ堅実にありふれないような工夫がされてるのがよかった

被害者のクレアと加害者のダグ、家族とも言える強盗仲間のジェム、着実に包囲網を狭めてくるFBI、ダグたちのボス、ロマンス要素よりクライムアクション要素の方が強い印象ですね
ロマンス要素にしてもあまりこってりしてなくて、物語の進行上最小限に必要なシーンだけって感じで、そういった男女のあれこれをムードある曲をバックにねっとり描く作品ではありません
それでいて犯罪者の身ながらクレアと出会ったことで「自分を変えたい」と本気になったダグの葛藤もしつこすぎない描き方で個人的には好き
全体的にあっさりテイストなんですが、スタイリッシュクライムアクションというより、大人のビターチョコみたいな印象の映画かな、と

とにかく過剰な演出が極力抑えられてる感じで、ドラマ部分の感情の起伏とか、アクション部分の銃撃戦の派手さとかホントに加減がちょうどいいあんばいに仕上がってます
退屈はけっしてしない、しかもクドすぎて食傷気味にもならないバランスがいい
特に楽曲による過剰演出がないのはホントによかった
BGMはBGMにすぎず、よけいな強制的な感情の底上げをねらってこないのはおもしろいですね
銃撃戦のシーンとか特にそう感じます

とはいえ名作、大作、感動作といった感じの作品ではなくて、ただ堅実にありふれた内容をそう感じさせないように作りましたって感じの武骨な映画ですね
しょうじき地味さは隠せないし、ヒロインの精神状態の描き方が浅すぎな気もするとか細かい粗はあります
なんともいえない名作一歩手前みたいな、そんな一本でした

個人的評価:80点
オススメ度:人はみんなここかあの世で再会できる




ザ・タウン 予告

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