2011年2月25日金曜日

孤高のメス (2010/日)

監督:成島出
出演:堤真一 / 夏川結衣 / 吉沢悠 / 中越典子 / 松重豊 / 成宮寛貴 / 矢島健一 / 平田満 / 隆大介 / 徳井優 / 本田大輔 / 安藤玉恵 / でんでん / 菅原大吉 / 斎藤歩 / 堀部圭亮 / みのすけ / 遠山俊也 / 太賀 / 建蔵 / 菜葉菜 / 石井あみ / 日向明子 / 山下容莉枝 / 宮田早苗 / 余貴美子 / 生瀬勝久 / 柄本明





母の死をきっかけに、看護師として苦悩していた時代の母の日記を読む息子
そこには母をはじめ市民病院の多くの人々に大きな影響を与えたひとりの医師の存在が書かれていたのだった

田舎町の市民病院
設備も悪く、スタッフの質も悪い
重度の患者や手術ミス患者はすぐに大学病院に移され、死亡率ゼロという名目だけを守っている
そこに市民病院を改革しようと市長が呼び寄せた腕のいい医師、当麻
当麻はなにより患者第一で病院の都合や利益なんて考えてない熱い心の持ち主だった
ね、なんというか、まあ、ありきたりですね
しかし、世の中にはこういうありきたりなストーリーでも楽しめる映画があるから不思議です

とりあえず当麻医師のキャラがいい
凄腕ってほどじゃない腕前と、クールで腕はいいけど独善的で協調性がない・・・という感じではなく、物静かだけどユーモアもあり協調性があるマジメな男ってのがおもしろい
劇中で流れる演歌、それをキャラとして現したような人ですね
ひどく生真面目なんだけどガチガチなタイプでもない、そんな所に魅力があるキャラ

そんな当麻医師が腕を振るうにつれて周りのスタッフも影響されて生き生きしてきて、同時にそんな外様の成功を疎ましく思う古参連中が暗躍、そして医師生命をかけた大手術が舞い込んでくる・・・そんな流れですね
ホントにストーリーはド演歌ってくらいにベッタベタで、昭和臭がぷんぷんする感じ
そういう意味で目新しい刺激はないけど、全体的に丁寧に描かれている上に、けっこう発せられる言葉の重みがあるのが印象的かもしれません
「医者であり続ける方が難しい」とかシンプルだけど、すごいずっしりと心に響きましたね

気になる点は前半の当麻医師の良キャラっぷりが、じゃっかん終盤の駆け足展開で消されてるような感じで、しかもスタッフ同士のつながりや確執がちょっと深み足らずな気がします
余分なところを端折った「察する楽しさ」はあるけど、ちょっと底の浅い感じは否めないかもしれません

ジーンとくる作品というより、うんうんとしみじみ楽しむ、そんな映画でした

個人的評価:80点
オススメ度:演歌ドクター当麻




孤高のメス 予告



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