2011年4月23日土曜日

英国王のスピーチ (2010/英・豪)

監督:トム・フーパー
出演:コリン・ファース / ジェフリー・ラッシュ / ヘレナ・ボナム・カーター / ガイ・ピアース / ティモシー・スポール / デレク・ジャコビ / ジェニファー・エール / エイドリアン・スカーボロー / ロバート・ポータル / マイケル・ガンボン / パトリック・ライカート / イヴ・ベスト / クレア・ブルーム / アンドリュー・ヘイヴィル / ロジャー・ハモンド





英国王ジョージ5世を父にもつヨーク公はどもりに悩んでいた
王族としてスピーチがかかせない身の上のため、なんとか直そうと異端の治療法をとるというライオネルのもとを訪れる

スピーチという目標に向か文系のスポ根風熱い血潮な友情物語かと思ってたら、なんかけっこうあっさり風味なことに驚きましたね
さわやかでわりとあっさりテイスト、娯楽的要素よりしっかりと描きつつ時にコミカルなシーンをまぜてくる作り
しょうじき王族な主人公が一般人であるライオネルに感化されて、街を練り歩いて知らなかった市民の日常を感じ取っていくって展開はいっさいありません
王族は王族であり、平民は平民、友情からくる特別な待遇はあるけどいきすぎなバカ殿みたいな流れはありません
高貴な身分な方が下々の生活とのギャップに一喜一憂するものを期待してるとおもしろみが感じられないかもしれませんが、そういったありきたりなところがないのが魅力

どもりに悩むヨーク公が、さえない上に王族にとって侮辱的な治療法をとるライオネルと衝突しながらも絆を築いていって、どもらずにスピーチできるようになろう
そんなけっこうシンプルなストーリー
なにはともあれ、その登場人物の存在感が作品にすごいマッチしてて、横綱相撲的な安定感がこの映画を支配してますね
立ち居振る舞いのカッコイイ主人公のヨーク公、コミカルでユーモラスなライオネル、その他にも脇を固めるキャラたちがホントに生きてる
特に驚嘆するようなアクシデントやハプニングはないものの、普通にドラマとして安心して観ていられるから飽きません
ただそれだけなのにおもしろい、そんな言葉がぴったりかもしれないですね

しかし、主人公である王族サイドの掘り下げはよく描けてるんですが、平民サイドの描写がちょっともの足りない気がしました
ヨーク公を支える立場であるライオネルですが、一方的に支えてるだけって印象が強くて「互いに欠点を補って高めあってる」という日本的(?)友情展開が希薄な感じ
涙を流して拳で語り合う、そこまでいかないまでももっと泥臭くて過剰演出な友情シーンが観たかったかな、と
そつなくキレイにまとまってる作品ゆえに、キレイすぎてちょっと食いたらない感も否めない、そんな一本でした

個人的評価:75点
オススメ度:チンポファックおっぱい




英国王のスピーチ 予告

0 件のコメント: