2012年10月28日日曜日

009 RE:CYBORG (2012/日)

監督:神山健治
出演:宮野真守 / 小野大輔 / 斎藤千和 / 大川透 / 増岡太郎 / 吉野裕行 / 杉山紀彰 / 丹沢晃之 / 玉川砂記子 / 勝部演之

全世界同時多発テロがおこる中、ゼロゼロナンバーのサイボーグ戦士たちにギルモア博士より小勇がかかる
そんな中、この事件の唯一の共通点である「彼の声」を聞いた009こと島村ジョーは…

つかみは「何が始まるんだ」という期待感がふくらみまくるんだけど、観ているうちに徐々にちょっと嫌な予感がしてきます
ことの真相が分かった時点で「うーん?」な感じになってオチで「はあ?!」という作品
個人的に原作は読んだことのない、アニメをちょっと観たことあるけどサイボーグ戦士たちのキャラをちょっと知ってるていどの知識です
そのていどの前知識でこの映画版を観た印象として「サイボーグ009ってこういう感じの内容なのかな」と違和感がなくもない

序盤から爆破テロを引き起こそうとするダークな感じの主人公、島村ジョー
各国にちりぢりになり、それゆえにそれぞれが属する国との関わりから立場のことなる正義をもつことになるゼロゼロナンバーの戦士たち
サイボーグ戦士どうしでの疑心暗鬼、対立も起きようとしていた…みたいなじっとりじめじめ系な重苦しい序盤の流れ
まあ、仲間同士であれこれ対立するようなしないようなって図式も今じゃ珍しい展開でもないし、ダークなヒーローものとして観れば問題ない、んだけど…
それでもちょっと怪しいからっていきなりギルモア博士がジョーに銃を向けるのは「え?」って思わざるえない

博士でいい年のじいちゃんキャラなくせに、付き合いの長い相手に怪しいからっていきなり銃を向けるか?
というか博士もふくめてゼロゼロナンバー側のキャラたちの絆とかそういうのって、そんなにうっすらしたものだったのかな、と
そして、そんな疑問よりもっと引っかかるのが事件の真相
いや、まあ、わかるけどさ、もっとシンプルに「すべてを利用して自己満足な目的を果たそうとする悪人」みたいなラスボスという共通敵がいてもよかったんじゃないかな
その上でこの真相とテーマを乗っけて描いてくれた方がすんなり受け入れられるかも

ちょっと描くのに難易度が高いことをやろうとして、「難しいことを簡潔に表現する」ことができずに誰かに伝える力の弱いオナニー作品になっちゃってるかな
「おまえの中ではうまくまとまってるんだろうな。おまえの中ではな」と言わざるえない
サイボーグ009作品としても、けっきょく一同が会することないし…というか途中で消えちゃうキャラもいるし、別に設定として009である必要なくね?と
オチもちょっと前のJRPGにありがちな「人には失望した。滅べ」「そんな悪い人間ばかりじゃねえ」「よし分かった。チャンスをやろう」 みたいな感じだし、もうなにがなにやらだし…

アクションは見応えじゅうぶんで、それだけでも楽しいっちゃあ楽しい
しかしながら俗に言う「エヴァ以降のアニメ」の悪い部分が出ちゃってる気がしないでもない一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:やったか?!はやってないフラグだってお母さんさんざん言ったでしょ!





009 RE:CYBORG 予告

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