2012年10月13日土曜日

マドモアゼル (1966/英・仏)

監督:トニー・リチャードソン
出演:ジャンヌ・モロー / エットーレ・マンニ

フランスのある村で繰り返される放火事件
村の女教師が怪しい行動を繰り返す中、村ではよそ者のイタリア人男に事件の嫌疑がかけられ…

たまには古い映画も観たくなるシリーズ
というわけでザ・悪女という主人公の魅力もさることながら、話じたいもしっかりとしていて人の奥にある自然な悪意みたいなのがあらわになっていく様も観ごたえがありますね
なにより古い作品ゆえの今の映画にない文法というか、表現というか、ひとまわりして新鮮さがよみがえる感じで観てるだけで楽しいんですよね
さっぱりした演出が逆に魅力になっている

序盤でウズラの卵にあんなことをして、村を洪水被害にあわせることで主人公のキャラを観てる側にうまく植え付ける
さらに数々の事件はすべてよそ者のイタリア人のせいになり、主人公もイタリア人の息子に学校でいじめといっていいほど理不尽に辛くあたる
そんな中でその息子が放火現場である手がかりを拾う…と、観てる側も「ああ、そんなストーリーか」と頭の中で先の展開を描くでしょう
だけど、それだけの作品じゃないんですよね、これ

主人公は単純に頭がアレな生まれついての悪意の塊みたいな存在か、というとそうでもない描写が展開してくる中盤以降、主人公の揺れる感情に視点がゆさぶられる感じが心地良いんですよ
観てて「こうだろ」と決めつけたい気持ちと、「どうなるんだ」という不安定さが意味不明と解釈せざるえないレベルにまで落ちない
完全には理解できないけど、なんとなく分かる
そんな主人公のキャラの一挙手一投足を追うだけでホントに楽しい

そしてラストもいい
かなり後味が悪い結末ではあるんですが必要以上に嫌な気持ちにはならないから不思議
過剰な演出はなく、淡々と出来事を描く冷たさで完全に映画の中に入り込めずに一歩ひいた「これは映画なんだ」視点で観ることができる
人の残酷さを描いたお話、といった割り切りみたいのがある

まあ、それもこれもこの作品が上映された当時にはまた意味が違ってとらえられたかもしれないけど、要するに今も昔も違う味で楽しめる色あせない一本であることは確かかもしれません

個人的評価:90点
オススメ度:ある意味、動物虐待映画




マドモアゼル [DVD]
マドモアゼル [DVD]
posted with amazlet at 12.10.12
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン (2012-05-11)
売り上げランキング: 9308

0 件のコメント: