2012年10月21日日曜日

スーパー・チューズデー 正義を売った日 (2011/米)

監督:ジョージ・クルーニー
出演:ライアン・ゴスリング / ジョージ・クルーニー / フィリップ・シーモア・ホフマン / ポール・ジアマッティ / マリサ・トメイ / ジェフリー・ライト / エバン・レイチェル・ウッド / マックス・ミンゲラ / ジェニファー・エール / グレゴリー・イッツェン / マイケル・マンテル

民主党予備選、候補者であるモリスの選挙参謀を務める若きキレ者スティーヴン
選挙も大事な局面をむかえる中、スティーヴンのもとに対立候補の選挙参謀から内密な話があると持ちかけられ…


政治に詳しくない、しかもアメリカの選挙とかなじみがない、そんな私でも十分に楽しめた作品
タイトルから政治の世界の裏舞台で陰謀劇がうんぬんみたいなのを想像しますが、というか観る前までそんな作品かと思ってたけど、実際は人間ドラマ的な意味合いの方が強いかな
主人公がどっかで見た顔だな、と思って調べたら「ドライヴ」の人だったんですね
一見ひとが良さそうだけど奥底に眠るどす暗い部分がある、そんな主人公にピッタリのキャスティング
「ドライヴ」の時の怪しい魅力がまんまこの作品でも出てるんで、この役者さん本来の持ち味なんでしょうかね

モリス知事のブレーンであるポールを師と仰ぎ、選挙参謀のナンバー2としてオハイオ州での民主党予備選での戦いに余念がないスティーヴン
そんな中、通常では考えられないライバル候補の参謀から接触の連絡があり、怪しいとは思いつつも会うことに
モリスへの忠誠心と師であり友と想うポールへの気持ちは揺るぎないものの、その密会を機に優勢であった自陣の選挙戦に次々と不安材料があらわれはじめる…
と、表の顔であり光であるモリスに対する裏の顔で影として暗躍する主人公たちブレーンのダークな政治劇、というのが序盤の展開

しょうじき序盤だけ観ていると選挙戦を舞台にドロドロした裏側の駆け引き、みたいな黒い政治劇な印象が強いですが、それも徐々に変化してきます
その変化である部分、単純なドロドロした選挙の実情っぽい裏舞台を描く物語ってだけじゃないところがおもしろい
選挙戦から主人公の話へとシフトしていき、人間ドラマとしてのドロドロした部分が浮き彫りになっていくのを楽しむ作品かもしれません

若いながらもキレ者であらゆるものを利用して戦う主人公
その能力で問題をひとつひとつつぶしていく、んだけど…みたいなね
モリスのゆずれない正義心、ポールの貫く信条、悪く言えば汚い選挙戦の中でも「まっすぐなゆずれない部分」を描くことがいいスパイスになってますね
こいつはこういうキャラだ、という見せ方が生きてくる展開というか
しょうじき作品を総じてみれば佳作な感じは否めなくて、無理して観るほどじゃないけど観て損はしない、そんな一本でした

個人的評価:80点
オススメ度:映画的というよりTVドラマ的おもしろさかも




スーパー・チューズデー 正義を売った日 予告


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