2012年11月12日月曜日

黄金を抱いて翔べ (2012/日)

監督:井筒和幸
出演:妻夫木聡 / 浅野忠信 / チャンミン / 西田敏行 / 桐谷健太 / 溝端淳平 / 青木崇高 / 中村ゆり / 田口トモロヲ / 鶴見辰吾 / 徳井優 / でんでん

銀行から黄金を盗み出す計画をたてる北川と組むことになる幸田
北川と幸田は計画を実行するための各知識を持つエキスパートを仲間に入れるも、様々なアクシデントから左翼の過激派や北朝鮮のスパイがからんできて・・・

まあ、なんとも濃い作品ですね
原作は未読なんで断定はできないですが、可能なかぎりぎゅうぎゅうに詰め込んで作ってる印象はあります
ただ作品としてのバランスをとるためにだいぶ設定がこぼれ落ちてる気がするのも確か
とりあえずは強奪計画がはじまる前までは間違いなくおもしろかった

とりあえず前置きとかなしにいきなり「そんなことより黄金を盗もうぜ」という計画がはじまります
まあ、そこら辺は演出的にじょじょに観てるうちにバックボーンが見えてくるんだろう、って感じで気にはならない
というかそうこうしてるうちに「北だ」「公安だ」「過激派だ」とどんどん本来の強奪計画以外の風呂敷が広がっていくし、銃撃も人死にも普通に展開する
素人なリアクションの野田に対し、明らかに場慣れしてる北川、幸田、モモのキャラクターの怪しい魅力も手伝って、強奪計画が実際にはじまるまでは本当におもしろい

で、メインである銀行パートになった途端にいっきにテンションがダウンするんですよね
ちょい役に有名どころを起用するのはいいけど、しょうじき銀行パートのコントっぽさは作風を壊してるんじゃないかなあ
あんまり盛り上がらないクライマックスを、そこまでの盛り上がりで無理矢理おさえこむ感じで乗り切ってる感がする

あと北川と幸田の関係だったり、そもそも幸田という人物像だったり、物語のバックボーンが見えないまま終わってる気がする
自分の行間を読む能力の甘さが問題なのかもしれないですが「そもそもなんで黄金盗むの?」と疑問を抱かざるえない
作品的にはぼんやり観てる分には十分におもしろい
だけど、よくよく考えたら足りない物がけっこうあるな、と思う一本でした

個人的評価:80点
オススメ度:人が死んでるのに冷静すぎるキャラと世間



黄金を抱いて翔べ 予告

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