2013年10月13日日曜日

キッズ・リターン (1996/日)

監督:北野武
出演:金子賢 / 安藤政信 / 森本レオ / 山谷初男 / 石橋凌 / 丘みつこ / 下絛正巳 / モロ師岡 / 大杉漣 / 平泉征 / 大家由祐子 / 柏谷享助 / 宮藤官九郎 / 水島新太郎

勉強もせず、たちの悪い悪戯と喧嘩に明け暮れる高校生のマサルとシンジ
ある日、マサルはボクシング経験者に打ちのめされたことによりシンジを誘ってボクサーへの道を歩みはじめるのだった

仲の良いふたり(コンビ)が別々の道を歩むことになり、その進む先は大きく明暗に分かれていく・・・
というよくあるドラマ、特に芸人としての経験がある人がコンビとしての明暗を見て肌で感じてきて、そこからよく作りがちなテーマの作品
ということをふまえた上で「そんなありきたりなの、つまんねーだろ?」って感じにひねくれた味付けをしてあるのがこの映画ですね
とりあえずまさかの続編が上映されると聞いて、昔に観たこの作品を再び鑑賞することに

学校にはくるものの、授業を受けるでもなく悪ふざけばかりしている高校生のマサルとシンジ
親分肌のマサルは一番の弟分と言えるシンジといつもつるんでいて、また数人の手下も抱えていた
ある日、喧嘩でボコった相手がボクシング経験者の知人を引っ張りだしてきて、はたしてマサルはあっけなく負けてしまう
悔しさからボクサーを目指して復讐に燃える中、マサルはシンジも同じジムに誘っていっしょにボクシングをはじめる
だが、才能を開花させたのはシンジの方で、再びの失意の中でマサルはさらに闇の世界に墜ちていく、というお話
ふたりの主人公の一方は光の道を、もう一方は闇の道を歩みはじめる感じの青春ドラマと言えばそんなジャンルですが、それだけにおさまらないからおもしろい

こういう作品ではどうしても主人公ふたりの対比という部分がメインのドラマになるものですが、この映画では主人公たち以外のサブキャラの人生も描いていて、それがいいエッセンスになっていきてますね
自分たちの世界だけで好き勝手やって生きてきた奴らの人生、そして不器用なほど真面目に生きてしまった奴の人生、そのふたつの人生のメインストーリーのそばによりそうサブストーリーがまた良い

というところで続編に向けて観なおしてみたけれど、今また再び鑑賞してみると昔とはまた違った点が分かっていいですね
というか、最初に観た当時は過激な描写ばかり期待していて、ドラマとか退屈なんだよというスタンスだったのが自分のことだけによく分かるわあ
ゆえに当時はしょうじきこの映画の印象って、地味でおもしろくないって感じだった
いやあ、いちお無駄に年を重ねているだけじゃない、っていうのが分かっただけでちょっと自分に自信がもてた一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:ブラックユーモア青春ドラマって感じなのかな




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