2013年11月17日日曜日

ペコロスの母に会いに行く (2013/日)

監督:森崎東
出演:岩松了 / 赤木春恵 / 原田貴和子 / 加瀬亮 / 竹中直人 / 大和田健介 / 松本若菜 / 原田知世 / 宇崎竜童 / 温水洋一 / 穂積隆信 / 渋谷天外 / 春風ひとみ / 根岸季衣 / 長澤奈央 / 大門正明 / 佐々木すみ江 / 正司照枝 / 島かおり / 今井ゆうぞう / 長内美那子 / 志茂田景樹

サラリーマンとして働きながら音楽とマンガもやるペコロス岡野こと中年男、岡野雄一
雄一は息子とともに認知症の母の面倒をみながらともに暮らしていた

辛気くさくなるばかりの認知症ものを笑い飛ばせ、という単純なものでもなく、きちんと見せるべきところは真摯に描いていてよかった
ようするにしんみりするばかりでなく、かといって認知症についてバカにするコメディってわけでもない、泣きと笑いのバランスが秀逸で、登場人物たちそれぞれの思いに心地よく感情をゆさぶれる内容でした

中年でハゲ頭の雄一は、働きながら合間合間にギター片手に弾き語りをし、マンガも描いていた
そんな雄一の母は夫を亡くしてから、すっかりとボケが進行してきてしまっている
そんな母の認知症からくる日常生活をポジティブに変換して笑いをさそいつつ、母を愛する雄一の心とどんどんボケていってしまう母の交流を描いてます
オレオレ詐欺を認知症ゆえにギャグのように華麗にスルーする母ちゃんとか、ハゲネタとか全編にコメディ要素がふんだんにちりばめられています

かといって認知症というものを小馬鹿にしてるわけじゃなく、母のことを本気で想っているゆえに前向きに生活している雄一がいるからこそ笑える、って感じ
同じ認知症に悩む登場人物やら、雄一のプライベートな部分やら、その他の部分で単純に笑える部分も多い
そんな中でも母ちゃんの過去がよみがえる形で描写される思い出から、それがスイッチになって現在に影響がでるシーンとかシリアス部分もしっかりと描かれているから良い

時に気が滅入りがちな認知症をテーマにした作品ながら、そんな中でも気負うことなく存分に笑って泣ける、そんな一本でした
というか認知症ものというより、親子の想いを描くドラマみたいな部分の方が強い、かな

個人的評価:85点
オススメ度:ハゲネタがあまりにリアルすぎて共感しまくり




ペコロスの母に会いに行く 予告

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