2009年11月10日火曜日

マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと (2008/米)

監督:デヴィッド・フランケル
出演:オーウェン・ウィルソン / ジェニファー・アニストン / エリック・ディーン / キャスリーン・ターナー / アラン・アーキン / ネイサン・ギャンブル / ヘイリー・ベネット / クラーク・ピータース / フィンリー・ジェイコブセン / ルーシー・メリアム / ブライス・ロビンソン / ベンジャミン・ハイランド


結婚したばかりのジョンは、アドバイスから子育て前の練習に犬を飼うことにする
賢く手間のかからないラブラドール犬を選ぶのだが、家にきた子犬はとてつもなくバカ犬だった

積み映画を崩していく作業ということで
動物ものはけっこう好きなんで、これも発売と同時に購入してたんですがいつのまにやら悪夢の積みディスクタワーの礎になってましたね
まあ、それはそれとして、この映画ってもっと犬にクローズアップしたドタバタコメディかと思ってたんですが、「主人公のジョンの視点から見たマーリーのいる日々」みたいな感じで単純な動物映画じゃなかったです
誰もが想像するおバカなマーリーの行動に振り回されながらもほんわかするような展開は前半でほぼ出し切ってる感じかもしれません

話的にはいたってシンプルで、マーリーに振り回されながらも慣れてきたジョンたち夫婦が子供を作って子育てをはじめるけど、実は子育てはバカ犬の世話をするより何倍も大変だし、子供のために仕事のことや家のこと、色々な問題を考えなくちゃいけない大変さ
そこにバカ犬が加わることでしっちゃかめっちゃか…だけど、前向きに問題をちょっとずつ解決して進んでいくじゃない、って感じの映画
特別なことはなにもなく、バカ犬がいることで人よりちょっと大変さが増すけど、それでも普通の人並みな等身大の生活風景を「あくまでポジティブに」描いてます

いきなり犬を飼おうとするジョンに嫌な顔ひとつせずに大賛成する妻のジェニー
どんどん親友が出世していき、チャンスを持ちかけられてもぐちぐち言わずに家族をとるジョン
子育ての大変さにノイローゼ気味になってきつい物言いになったジェニーとケンカになるジョンだけど、なお前向きに、極力ネガティブなところを取り除いてある作りはいいですね
ある意味でファンタジーなくらいに暗く冷たい現実的な部分を見せません
けっこうあっさり感が強い印象で、ここら辺は人によっては物足りなさを感じるかもしれないですし、犬映画として見てると中盤の子育てパートがだるく思えるのも確か
それでも最後まで見れば、やっぱりちゃんとした犬映画だし、終わり方がなんとなく見えてきて「こういう映画なのか」と理解できるといっそう面白くなります
ホントに特別なことはなんにもないのに、普通の夫婦がバカ犬を飼いつつ家庭を築いていくだけなのに、それだけなのにおもしろい

それでも親友からチャンスを持ちかけられたシーンとか、隣人が自宅前で何者かに刺されたシーンとか、その後どうしたのかって描写くらいはしてほしかったかもしれません
仕事でのチャンスより家族を選んだのは分かるけど、その後に親友に心中を語る部分とかあってもよかったんじゃないか、と
隣人が刺されたという事件をうけての、なにかしらその後の発展があってもよかったんじゃないですか、と
あとはマーリーの成長につれてマーリー役の犬が入れ替わるのはわかるけど、さすがに別の犬すぎるんじゃないかというようなシーンも、細かいですが気になりましたね

ラストも犬を飼っている(いた)人なら「分かる分かる」と共感できますが、そうでない人にとっては「もうちょっと別のドラマティックな感じにできないのか」と思えるかもしれません
そんな感じで、犬好きなら十分に楽しめますが、そうでもない人は…というか、このタイトルで犬好き以外が観るわけないか

個人的評価:80点
オススメ度:犬も死に際に姿を消すのか




マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと 予告

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