2010年6月13日日曜日

ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女 (2009/スウェーデン・デンマーク・独)

監督:ニールス・アルデン・オプレヴ
出演:ミカエル・ニュクビスト / ノオミ・ラパス / スヴェン・ベルティル・タウベ / イングヴァル・ヒルドヴァル / レナ・エンドレ / ステファン・サウク / ビョーン・グラナート / ペーテル・ハーベル / マリカ・ラーゲルクランツ / グンネル・リンドブロム / エバ・フレーリング / イェスタ・ブレデフェルト / ミカリス・コウトソグイアナキス / トマス・ケーラー / ヤコブ・エリクソン / ペーテル・アンデション / アニカ・ハリン / ユリア・スポーレ / テイラ・ブラッド




雑誌ミレニアムの編集責任者ミカエルは、取り上げた記事がもとで裁判を起こされ負けてしまう
そこへ実業家ヘンリックより40年進展のない殺された(と思われる)姪についての捜査依頼が舞い込んでくるのだった

あえて原作とは比べない、そういう方向で語りたいんですが…これはもう言わざるえない
この映画は原作を読んだ、または知っている人向けに作られていて、しょうじき初見で観たら不親切な説明と続きものである内容にガックリくるでしょう
特に第二部、第三部で重要になるキャラが顔出しした時点で「ああ、ファン向けなんだなあ」と
いちおうは話は完結しているものの、すでに先の話に向けての伏線が露骨に用意してあり、予備知識なしにみたら消化不良を感じるかもしれません

話はミカエルの捜査と、人付き合いがアレだけど有能なリサーチャーのリスベットの災難が別々の土地で平行して流れていき、やがてどうなっていくかは観てのお楽しみとして、そんな二人のストーリーと流れるような押し寄せるようなミステリーが見所
と言いつつ、しょうじきストーリーは折り紙付きだとしても、その見せ方が平凡すぎてなんとも単調な印象が強いですね
捜査に進展があっても盛り上がらない、事件が起きても盛り上がらない、本当に基本的な軸にそって淡々と描いてるだけな感じ
一昔以上前の地味な海外ドラマを観てる感覚に似てます

そんな感覚が最も顕著に表れるのが犯人が分かった所からの一連の展開
この描き方だと、ぶっちゃけ犯人が分かっても「おまえ誰だよ」とつっこむ人も多いんじゃないでしょうか
すべてのキャラを掘り下げるには時間が足らず、かといって犯人だけみょうに丁寧に描写してたら浮くのも分かりますが、この描き方だと「なにぃ?!おまえだったのかよ!」という意外性みたいな驚きはいっさい感じないかもしれません
あとはミレニアム誌のメンバーの扱いがさすがにぞんざいすぎやしないですかね

そんな感じの大人気小説の映画化なんですが、原作を愛する気持ちはスタッフから感じますけど、予備知識のない人向けにはけっして作られてないな、と思った一本でした
投げっぱなしの伏線とか細かいことを気にしない人なら並くらいには楽しめるでしょう

個人的評価:50点
オススメ度:原作は超オススメ。長いけど




ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女 予告



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