2010年7月5日月曜日

アヒルと鴨のコインロッカー (2006/日)

監督:中村義洋
出演:濱田岳 / 瑛太 / 関めぐみ / 田村圭生 / 松田龍平 / 大塚寧々 / 関暁夫 / キムラ緑子 / なぎら健壱








大学生活のため東京から仙台にやってきた椎名
ある日、その引っ越し先のお隣さんである河崎から本屋襲撃に誘われるのだが

おもしろいおもしろいとは聞いてましたが、「フィッシュストーリー」が楽しめて「ゴールデンスランバー」にガッカリした身としては、どうも今まで手を出せないでいた作品
で、いよいよもって観たわけですが…なんというか、もっとはやく観ておけばよかった
けっこう荒削りな印象はありますが、かなりおもしろい
確かにこれはおもしろいですね

本屋襲撃という謎の行動をする河崎と出会うことで、つきあいきれないと思いながらもついつい巻き込まれてしまう椎名
そうこうしてるうちに河崎の話す隣の隣に住むブータン人、ドルジのエピソードを絡めて、ペットショップの店長まで物語に徐々にからんでくる
それぞれの人の言うことやエピソードに一貫性がなく、序盤は「なにがなにやら」といった印象を受けましたね
でも、その印象はけっして不快なものではなく、「どことなく気持ちよく騙されてる」ような感覚
「で、いったいこれどんな話なのよ」と思いながら観ていると徐々にすべてがつながってくる、と
ぶちまけられてわけのわからない散乱した話をみせておいて、実はうまい具合にすべて組み上げるとひとつの話ができる感じの個人的には好きなジャンルの内容でした

作品の性質上、あまり詳しくかくとネタバレにしかならないんでアレですが、気弱な椎名が河崎に巻き込まれていく「巻き込まれ型コメディ」として、肩肘はらずに観ていくのが一番たのしめるでしょう
そんなふうに観ていって楽しめたこの作品ですが、それでも中盤以降がじゃっかんダルイのも確か
もうちょっと簡潔にまとめてもいいんじゃないかってくらいひとつのシーンが長い
あとは冒頭の引き込みがじゃっかん弱いので、しょっぱなからグイグイ話にのめりこめる要素がないのが残念だったかなあ、と
楽しいんだけど、思わず「で?」って言いたくなる所もちらほらと

ラストのしめ方もよく考えれば「なるほどなあ」と思えるけど、しょうじき弱い気がしないでもない
観終わった後でジーンとくるものとか、そういうのが希薄というかなんというか
でも話じたいはうまくまとまってるので大きなマイナスにはなりませんが
そんなことより、全体的な話の気持ちよさに身をゆだねているうちにラストを迎えられたのが個人的には好感触な一本でした

個人的評価:85点
オススメ度:イミダスってまだ出てるんですかね




アヒルと鴨のコインロッカー 予告



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