2010年7月9日金曜日

アデル ファラオと復活の秘薬 (2010/仏)

監督:リュック・べッソン
出演:ルイーズ・ブルゴワン / マチュー・アマルリック / ジル・ルルーシュ / ジャン・ポール・ルーヴ / ニコラ・ジロー / フィリップ・ナオン / ジャッキー・ネルセシアン / ムーサ・マースクリ / ロール・ドゥ・クレルモン・トネール




卑怯を調査して本にするジャーナリスト、アデル
彼女は半死半生の妹を救う手だてを見つけ、エジプトに向かうのだった

ありのまま起こった的に言うなら、「アドベンチャーを観ていたはずがコメディだった」という感じ
ぶっちゃけ一般的に言えばクソ映画ですが、その期待の裏切り方が逆に個人的に楽しめましたね
すべて悪い方向へ期待を裏切って話が進むので、クソながらもちょっと光るものがある

妹を救うためにある人のミイラが必要なため、エジプトで墓あばきをするアデル
一方、パリではジュラ紀の翼竜がよみがえったとされる怪鳥さわぎが起こる
アデルのコミカルな冒険パートとパリでの無能な政府、警察関係者のコミカル捜査パートを序盤で描きつつ、ふたつのできごとは実はひとつにつながっている・・・といった展開に
そして重要なのは、その序盤のアデルのエジプト編で「この映画のアドベンチャーパートが終了」してしまうことでしょうね
もうネタバレかもしれませんが、これから観にいく人に警告の意味を込めて「この映画はアドベンチャー映画ではありません」と言わざるえない

ではなんなのか、って言ったら「こてこてのフレンチコメディ」ですね、と
変なキャラがドタバタしつつ、おもしろおかしく場面をスタイリッシュにつなげながら、時には不意打ちで残酷シーンをはさんで話を展開させる
しょうじき脱獄シーンとか笑わせようとしてるんでしょうが、その笑いのセンスは理解できない
コメディというよりむしろ低質なコントレベル

そして問題はクライマックスにあって、というより「クライマックスがない」のがアレなわけで
観てたらいつのまにかエピローグだった・・・とった感じ
いや、ほら、いくらクソ映画でもそれなりに派手な盛り上がりシーンがあると思うでしょ?
そういった終盤の盛り上げがいっさいないのが逆に新鮮でしたね
もちろんB級脳的に考えて
だけど普通にこれ観にきた人は「はあ?」としか言いようがないんじゃないですかね

さらにエピローグもびっくりするくらい後味が悪くて、続編を狙ってるのかもしれないですが、それを考慮しても中途半端すぎる終わり方
さすがにエンドロール後にフォローあるだろうと観ていると、そのエンドロール途中で話が再開するんですが・・・
いやあ、まったくエピローグと無関係なコントを最後の最後にもってくるとかある意味で「いい度胸してんな、コノヤロー」と
で、結局、後味の悪いエピローグはそのまま
ここまですべてを投げっぱなしで終わってくれると、個人的に、あくまで個人的に逆におもしろい
まったくもってクソ映画だわ
リアルタイムで劇場で観てなければひとつずつネタバレしながら書きたいくらい素敵なクソ映画だわ

そんなわけで、アドベンチャー映画を期待してる人は敬遠した方がいいし、コメディといってもクソB級コメディなのでファミリー向けでもありません
じゃあ、どの層に向けた作品なんだよって感じですが、そら、こっちがベッさんに聞きたいわ

個人的評価:50点
オススメ度:犬と翼竜の愛情ストーリー




アデル ファラオと復活の秘薬 予告

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