2010年7月27日火曜日

あるスキャンダルの覚え書き (2006/英)

監督:リチャード・エアー
出演:ジュディ・デンチ / ケイト・ブランシェット / ビル・ナイ / アンドリュー・シンプソン / トム・ジョージソン / マイケル・マロニー / ジョアンナ・スキャンラン / ショーン・パークス / エマ・ケネディ / シリータ・クマール / フィル・デイヴィス / ウェンディ・ノッティンガム





ある学校の老齢の女性教師バーバラ
彼女の学校に新しく若い女性教師シーバが赴任してきて、色々と教えるうちにしだいに親しくなってくるのだったのだが

まあ、まんま家政婦が見たようなそうでもないような雰囲気の作品
こっちはけっこうババアがダークサイド版ですが
おもしろいんだけど、最近の刺激の強いサスペンスになれてしまっていると物足りなさを感じるかもしれません
TVドラマレベルとまでは言わないけど、そう強いガツンとくるものを求める内容でもない
じゃっかん悪い意味で使われる方向での「普通に」おもしろい映画な部類

ババアがシーバの秘密を知るんだけど、その自分が優位に立った状況を利用してうんたらかんたらって話
このババアが年の功を最大限に利用して人との距離感を狡猾に計り、相手の感情とリアクションをコントロールしながら、自分は目立たないポジションにおきつつ相手の一定の信頼を得る策士タイプで素敵
そのババアっぷりが話が進むにつれてどんどん現れてきて、じょじょに観てる側に「このババアの本性って…」と思わせてくれます
だけど、完璧にすべてをコントロールする超絶的な知略の持ち主ではないってのがポイントで、けっきょくはその行動には粗があるのが個人的にはよかった
完全なる狂気ではなくて、人間味も残してる分だけ逆に一番めんどくさいタイプの存在かもしれません

で、結局はこのババアってなんなんだよ、って話になるわけですが、シーバのスキャンダルと同じようなものじゃないか、と
冒頭で自分のことを客観的にとらえられてる感じがするんで、ようするに「分かっちゃいるけどやめられねえ」な理屈じゃない行為ってことで個人的には理解しました
浅いようで深い、でもやっぱり浅い…のか?というなんとも不思議な印象の残った内容でしたね

あとはラストは個人的にはイマイチ
しょうじき「結局ババアの思うつぼかよ」っていう所で終わってもらった方が意外性というかインパクトはあった気がしないでもない
変にまとめようとして、結果的に「普通さ」が強くなっちゃったかなと
あるていどの後味の悪さを含めた毒気を残して終わって欲しかったというのが素直なところ
まあ、でもそうガッカリ感はないんで観て損はなかった作品でした
別にこれといって得もしなかったですが

個人的評価:65点
オススメ度:ババア




あるスキャンダルの覚え書き 予告



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