2010年8月9日月曜日

暗い日曜日 (1999/独・ハンガリー)

監督:ロルフ・シューベル
出演:エリカ・マロジャーン / ヨアヒム・クロル / ベン・ベッカー / ステファノ・ディオニジ / アンドラス・バリント / ゲツァ・ボロス








ある大物実業家が思い出のレストランである曲を聴いたとたんに苦しみだす
その曲には過去、魅了されたものを自殺に導くといういわくつきの物語があったのだった

ある意味でやられた感のある作品
冒頭でレストランで「あの曲をたのむよ」と言った老人が、その曲がはじまったとたんに苦しみだして倒れてしまう
で、そこから展開はその曲をめぐる物語の過去の話にうつっていきます
レストランの経営者ラズロ、その恋人で一緒に働くイローナ、レストランのピアニストとして雇われたアンドラーシュ
ふたりの男とひとりの女のラブロマンスな関係を描きつつ、件のいわくつきの名曲「暗い日曜日」が誕生するわけで

物語は不思議な曲と三人の恋模様を描くドラマかな、とふつうに思うわけですが…
まさかと思ってるうちに「そっちの方に話は進むのかよ」といった展開になります
ぶっちゃけオチはかなり前から読める感じですが、それでもさりげなく散りばめられた伏線を回収していくようすは観てて気持ちいいですね
まあ、これもあまり詳しく色々と書くより実際に観てどんな作品なのか確かめてもらった方が楽しめる内容かもしれません

だいたいのところはかなり楽しめたこの映画ですが、それでも「自殺に導く曲」とされた暗い日曜日の根本的なところが投げっぱなしなのはどうなんですか、と思わざるえない
自殺に導く…という噂がある、ていどならわかりますが、死者は全世界に広がっている現実のわりに、あまりにも深く追求してないし意外なほど社会的な大問題みたいな空気が伝わってこない
悪く言えば話を進める上での設定としてある、という感じがありありとしている
個人的にはホントにそこまで現実として死者が出ているってより、そういう風説があるていどでよかったんじゃないのかとかなんとか生意気にいってみます

あとはED曲のアレンジ、あれはないだろうと
まさか洋画でも本編の空気を最後の最後でぶち壊すED曲をもってくる作品があるとは
そんな感じでちょっと気になる点はあることはありますが、総じてけっこう楽しめた作品でした

個人的評価:80点
オススメ度:イローナのパイオツに目がいかざるえない




暗い日曜日 予告



暗い日曜日 [DVD]
暗い日曜日 [DVD]
posted with amazlet at 10.08.08
メディアファクトリー (2002-11-01)
売り上げランキング: 38977

0 件のコメント: