2010年8月14日土曜日

月に囚われた男 (2009/英)

監督:ダンカン・ジョーンズ
出演:サム・ロックウェル / ドミニク・マケリゴット / カヤ・スコデラーリオ / ベネディクト・ウォン / マット・ベリー / マルコム・スチュワート / ケヴィン・スペイシー







ルナ社の社員であるサムは、たったひとりで月の裏側で採掘した資源を地球に送る仕事をしていた
その契約期間である三年が満期にせまったある日、彼は自分の体調の変化に戸惑い…

劇場で予告編を見た時に「これは外せねえ」と思いつつ、おもいっきりスルーした作品
だって、ほら、うちの方って上映が遅くて先月だったし、一ヶ月もしないうちにディスク化されると知ったんで「別に買えばいいや」という怠け根性が発動せざるえない
まあ、それはそれとして、SFとミステリーの融合…と聞くとじゃっかんの地雷臭がしないでもなかったですが、この作品に関しては杞憂って感じで
でもおもしろいですか、と聞かれたら「うーん、まあ、おもしろいよ」としか言いようがないところもあります
もろてを上げてオススメできるほどじゃないけど、観てそうガッカリはしないんじゃないかな、という映画
いわゆる佳作作品みたいな

月でのたったひとりでの三年間の作業で、話し相手はAIのガーティだけ
毎日の単調な生活、通信機器故障により地球とリアルタイムでのやりとりもできない、たまにくる妻の録画映像だけが楽しみな日々
しかもあとちょっとで契約期間も終わるという時になって幻覚や体調不良に襲われる
そしてついには作業中に事故を起こしてしまって…さあ、大変
というのが冒頭の流れなんですが、ぶっちゃけ予告編を見るとネタバレ映像があって、それを見ない方がかなり楽しめるかもしれません
登場キャラも少ないし、予告編の後半を見てしまうとなんとなく先が読めてしまうのは否めない
というわけで、これから楽しみにしてる人は予告編の1分より先の映像はみないことをオススメします

とりあえずこの作品は雰囲気が最高にいい
月の冷たさとサムの孤独、空しさ、絶望感を映像だけでなく、音楽で雰囲気を盛り上げてます
そして良い意味でも悪い意味でも新しさがない
なんかどっかで聞いたことあるようなストーリー展開で、しょうじきホントに「これは新しいな」という部分があまりありません
かといってつまらないわけではなく、なんというか一昔前のSF小説を読んでる感じの古さをおぼえますね
過去の名作映画を今、観ているような新しさはないけどつまらないわけじゃない感覚というかなんというか
取り上げてる題材が微妙に古くさいんですよね

とにかくサムの「帰りたい」という気持ちが痛々しくて切なくて、それでもルナ社の支給品でしか生きられない月世界のやるせなさ、そして学習を続けてきたガーティがまた小粋なやつで…
過度にミステリー部分を期待しなければ、けっこういい感じの雰囲気映画だと思います
けっして派手ではないですが、なんか寂しい夜にしんみる観るにはいいかもしれません

個人的評価:80点
オススメ度:ガーティさんに惚れてしまいそうです




月に囚われた男 予告

※本編を楽しみたい人は1分より先の映像は見ない方がいいかもしれません




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