2010年8月15日日曜日

ディフェンドー 闇の仕事人 (2009/米)

監督:ピーター・ステッビングス
出演:ウディ・ハレルソン / カット・デニングス / サンドラ・オー / イライアス・コティーズ / マイケル・ケリー / クラーク・ジョンソン / リサ・レイ / アラン・C・ピーターソン / クリスティン・ブース / シャーロット・サリヴァン / トニー・ナッポ / ロン・ホワイト / デヴィッド・ガードナー






ちょっとおつむが足りない中年アーサー
彼は夜な夜な街を護る正義のヒーロー、ディフェンドーに変装して戦い続けるのだった

知的にアレな問題があるような感じの主人公が、それゆえにピュアな正義心を振りかざして悪に対して戦いを挑む、という内容
ビデオカメラ付きのヘルメット、黒いタイツに胸には銀のテープで貼り付けた「D」の文字、アイマスクのような化粧をして変身…ではなく変装するヒーローがディフェンドーです
彼の武器はビー玉、パチンコ、ライムの絞り汁、蜂…と多様な装備
相棒のディフェンドッグは常に彼の車で待機している…ただし、ディフェンドッグは人形
脱力系B級バカヒーローもの、と誰もが思うかもしれませんが、そんなバカな設定を大真面目に作ったのがこの作品
コメディテイストもありますが、基本はシリアスです

偶然助けた街のジャンキー娼婦の少女と、アーサーの仕事先で私生活もふくめて色々めんどうをみてくれている友人のポールとの交流を描きつつ、街に巣くう暗黒街の総帥を倒すために戦い続けるわけですね
しかし現実は法から逸脱した暴力行為を働くものとしてアーサーは捕まり、ちょっと精神的にアレな感じで受け止められる、と
「悪いことをしているヤツをこらしめてやった」たしかに法治国家では個人が「こらしめる」その行為は犯罪
しかしピュアなアーサーが自分の行為を「悪いことだったの?」と精神鑑定人に問うシーンがこの作品のすべてなんじゃないですかね

アメリカのスーパーヒーローだって、どこの国のヒーローだってその行為だけみれば法的には「犯罪行為」にほかならないわけで
それをあえてダメダメな見た目がアホすぎるヒーローとして描くことで、そこら辺を深くあらわしてるようなそうでもないような感じが素敵です
ぶっちゃけB級ヒーローものとして観る分には楽しいんですが、なんか、なんかもうひとつ物足りなさがあるのも確か
しょうじきシリアスな展開にしながらも、結局、なんだかなあって感じ
ディフェンドーになった動機とかは分かるけど、「じゃあ、おまえはいつからディフェンドーやってんだよ」と無粋なツッコミをいれたくてしかたがない

オチもまた微妙で、なんというか、こういう内容の作品にしては珍しい終わり方はしてると思うんですが、作り手側のみょうな「いやらしさ」が微妙に感じられてすっきりしない
見た目と中身がアレなアホヒーローとそのシリアス展開のストーリーのギャップを楽しむ映画、単純にそう考えて観た方がいいかもしれません
つまらなくはない、そう表現するのが妥当かもしれない一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:俺がディフェンドーだ




ディフェンドー 闇の仕事人 予告



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