2012年5月8日火曜日

おとなのけんか (2011/仏・独・ポーランド)

監督:ロマン・ポランスキー
出演: ジョディ・フォスター / ケイト・ウィンスレット / クリストフ・ヴァルツ / ジョン・C・ライリー








子供同士のケンカのことで話し合いをもうけた二組の夫婦
大人同士らしく話し合いは平穏に終わるかにみえたのだが・・・

子供同士のケンカに大人が介入すると違う意味でバトルが始まるもんだろ、ってのを描いたコメディ
うん、設定的には目新しさはないんだけど、とにかくおもしろい
どことなく三谷幸喜作品っぽい雰囲気で、ほぼ舞台は一室の中だけ&登場人物は二組の夫婦だけ
とにかくしゃべりまくりで観てる方を飽きさせる間をあたえずにおもしろおかしいケンカが繰り広げられます

子供のケンカを大人が代理戦争するみたいなノリの作品といえばそうなんですが、観てる側からケンカの矛先がコロコロと変わっていくのが楽しい
二組の夫婦のバトルってだけじゃなく、男同士、女同士、男対女、時には3対1と体裁を整っても皮肉になり、本音を露わにしてもヒートアップするばかりな口げんかが展開されます

特に個人的にアランさんがキャラ的に素敵すぎてしかたなかった
もう嫌々この話し合いの場にきたって体を隠しもせず、それでいて相手のちょっとした皮肉めいた言葉遣いには脊髄反射、そしてすべてにおいて他人事みたいなスタンスにあこがれるわ
というかぜったい内心このケンカを楽しんでるだろ、と言いたくなるような火に油を注ぐ言動&行動がおもしろい

携帯の着信をラウンド終了のゴング代わりにしてるのもいい感じで、作中のキャラも観てる側もちょっと一息して次のラウンドへ備える間を提供してますね
とにかく潔いほど不毛で非建設的なケンカが展開していった末のオチも個人的にはアリかな、と
しょうじきこの終わり方は物足りない感がある気がしないでもないけど、それがいい
もっと観ていたい、という腹八分目感がいいんですよ

というわけでしょうもない、ホントにしょうもない内容だけどおもしろくてしかたなかった一本でしたね

個人的評価:90点
オススメ度:なぜ引き止め、なぜ帰らないんだよ




おとなのけんか 予告

0 件のコメント: