2014年4月14日月曜日

それでも夜は明ける (2013/米・英)

監督:スティーブ・マックイーン
出演:キウェテル・イジョフォー / マイケル・ファスベンダー / ベネディクト・カンバーバッチフォード / ポール・ダノ / ギャレット・ディラハント / ポール・ジアマッティ / スクート・マクネイリー / ルピタ・ニョンゴ / アデペロ・オデュイエ / サラ・ポールソン / ブラッド・ピット / マイケル・ケネス・ウィリアムズ / アルフレ・ウッダード / クリス・チョーク / タラン・キラム / ビル・キャンプ / クワベンジャネ・ウォレス

奴隷制度が残っていた米国で自由黒人として家族と暮らすソロモン
ある日、彼は拉致されて奴隷として売り飛ばされてしまう

さいきんわりと奴隷制度の描写がある映画が多い気がしますが、多くが人種問題とかそこら辺を改めて考えようぜって感じで作られてると思われます
だけど、この映画はそんな差別的な要素よりも、主人公が黒人であり奴隷であるのは客観的に明らかながら、それでも人として生きる姿を描いた人間ドラマとしての作品という印象が強い
奴隷としてではなく、人であるがゆえの葛藤や強さがおもしろかった

自由黒人として妻と子供たちとともにヴァイオリニストとして暮らす主人公のソロモン
仕事のために単身ワシントンへおもむくが、そこで仕事を持ちかけてきた者の罠によって拉致され奴隷として売られてしまう
多くの奴隷、主人としての白人に出会いながら、辛い日々を送る中、それでも自由黒人であることを証明する機会をずっとうかがって強かに生きる、っていうお話

頭の回転がよくて、器用な主人公はどんな仕事をまかされても十分な働きを示す
それゆえにかわいがられることもあるし、うとまれることもある
そんな辛い日常を他の奴隷たちの扱いをふくめて描いてるんですが、とにもかくにも主人公の異質さがおもしろい
どんな目にあっても、理不尽なことを命じられても人として生きることを目的に心を強くもつ
自分を奴隷だと認めず、あくまで人として現状を打破しようともがく姿が周囲の奴隷たちと違って浮いているんですよね

時には歯を食いしばってイヤな命にも応じ、時には人として反抗する
黒人奴隷が微かな希望を捨てずに前を向いて生きる感動作というベクトルじゃなく、心が折れそうになりながらもあくまで人間としての生きざまを観てるだけで飽きることなく最後まで観れました

個人的評価:90点
オススメ度:自分で自分を差別しないってのも素晴らしいと同時に辛い生き方かもしれんね




それでも夜は明ける 予告

0 件のコメント: