2010年3月26日金曜日

アリーテ姫 (2000/日)

監督:片渕須直
出演:桑島法子 / 小山剛志 / 高山みなみ / 沼田祐介 / こおろぎさとみ / 竹本英史 / 森訓久 / 陶山章央 / 佐々木優子


とある国の幼い姫であるアリーテ
ずっと城の高い塔の中で過ごしてきた彼女の前に、ある魔法使いがあらわれる

ジブリのようでそうでもない、そんなテイストのアニメ映画
たまにはこういう作品で心を清めていった方がいいんじゃないでしょうか、ってことで
まあ、ちょっと対象年齢が低いような気がしないでもないですが、わりとファミリー向けでみんなで観ても安心して鑑賞にたえうるデキでした

ずっと塔の中で暮らしてたお姫様のところに、王によって彼女の伴侶になるに相応しいことを見極めるために試練を与えられた騎士たちが見事にそれを乗り越えてもどってくる
そんな騎士たちは野心まるだしでまだションベンくさ…愛らしくも幼い姫を口説くものの、いよいよ姫もMK5ってとこに謎の魔法使いのおっさんが「おまえたちのロリコン度などあまいわ!」というふうには言ってないけど、姫を嫁さんにしようとやってくる、と
ストーリーの説明のためにしかたないのかもしれませんが、そんな序盤の展開がじゃっかんタルいです
ようするに高貴な身分にあるゆえに窮屈感を抱いて、外の自由さにあこがれるというありふれた筋で

おもしろくなってくるのは魔法使いのおっさんと絡み、というかシンクロして話が進み出してきてからで、なんかすごい偉大なおっさんようで…という流れが楽しい
しかも、あとあとで分かるけど、けっこう伏線がはってあってオチまで観たら「ああ、だからああだったのか…」と納得しました
そこら辺の展開がなかったら並以下の退屈な作品だったけど、ちょっとひねってある様で確実に作品に対する印象がよくなる

で、肝心のラスト
そこまでは面白かったのに、かなり個人的な意見としてアリーテの最終的な決断は「ダメだ、こいつ」としか言いようがない
見かけよりはるかに知識もあって頭が良いくせに、なんで「そっちの道」を選ぶのか
自由と個性の尊重、大いにけっこう
とてもだいじなことだけど、自由ってのは「なにをやってもいい」と勘違いするな小娘が
「責任」をもてもしないのに自由だの個性だの、片腹痛いわ
いくら頭が良くても、子供ゆえにそこら辺を理解してなくて当然といえば当然だけど、そういう作品をつくった制作陣は「頭でっかちで愚かなガキ」を描きたいわけじゃないんでしょうから、ね

そんな最後のいきつく先が個人的には気に入らなかったけど、それ意外ではホントに癒されるいい作品でした
アリーテのクソガキっぷりも、ぶっちゃけ子供好き、もしくはニュートラルな心の持ち主なら許容できるレベル

個人的評価:70点
オススメ度:冒険活劇、ではないです

0 件のコメント: