2010年9月23日木曜日

運命人間 (2004/日)

監督:西山洋市
出演:豊原功補 / 内木英二 / 小松みゆき / 蒲田哲 / 中村愛美









猫研究家の男、田宮は猫探しの仕事もうけおっていた
ある日、そんな田宮に「ラッキー」を探して欲しいという依頼がまいこんでくるのだった

深夜の無名監督による好き勝手できる試験的なドラマ、の中でもわりとハズレの方を引いてしまったような作品
一言でいうならクソ映画
まがうことなくクソ映画
こんなクソ映画を観ていると不思議と心が安らぎますね
クソを見て「汚い」「臭い」なんてわざわざ言葉にしたってしょうがないじゃない
ありのままを受け入れてニュートラルな気持ちでじっとりした目でぬめぬめと見守っていれば、ほら、なんか無我の境地がなんたらかんたら
ネットサーフィンをしながら、たまに画面をチラ見するだけでも問題なく鑑賞できる忙しい現代人には優しい作品ですよ

わりとまっとうな感じの主人公、田宮
ラッキーの捜索依頼を持ちかけつつ、なんかしつこく田宮と妻を結ばせようとする毛利
なにかにつけ妹を田宮にもらいたがっている友人の安西
毛利には予知能力があり、田宮の運命を言い当てつつ妻と結ばれるんだから素直になれとせまってくる
嫌気がさした田宮は妥協して安西の妹を妻にもらうことで毛利の狂気じみた誘いから逃げようとする…
そんな狂気と正気の狭間を描くサイコホラー風味な作品ですね

正しい楽しみ方としてはどこから狂気でどこから正気か、ってのを観てればいいんじゃないですかね
いちおうは田宮と毛利にはそれぞれ納得できる(?)理由というかなんかそんなのが用意されてますが、しょうじきどうでもいい
自分はいけてると思いこんでるwebアマチュア小説家くずれが自信満々に書いたのを読んでるような気恥ずかしさと、痛々しさが味わえます
寒いギャグと気持ち悪いテンポのストーリー運びがアクセントになって、どうしようもない完成度に

川の流れと時間軸とか、毛利って結局…とかツッコミどころは満載ですが、そんなもんはイチイチ気にしてたら時間の無駄、わざわざストレスをためることはない
見所は…えー、特になくって、あー、まあ、あえて言えばパッケージ画と内容がまったく気持ちいいくらい結びつかないことですかね
あとは幼女のきしめんトーク、とか?
「へへ、俺、こんなクソ映画みたんだぜ」とか言えるようなネタにもならない親切設計
とりあえずB級クソ映画を観て心を落ち着かせるにはピッタリの内容でしたね

個人的評価:20点
オススメ度:猫人間でいいじゃん




運命人間 予告

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