2010年9月20日月曜日

パフューム ある人殺しの物語 (2006/独・仏・スペイン)

監督:トム・ティクヴァ
出演:ベン・ウィショウ / ダスティン・ホフマン / アラン・リックマン / レイチェル・ハード・ウッド / コリンナ・ハルフォーフ / ジョン・ハート / カロリーネ・ヘアフルト / デヴィッド・コールダー / サイモン・チャンドラー / イェシカ・シュヴァルツ / パウル・ベロンド / ティモシー・デイヴィース / ハリス・ゴードン / サラ・フォレスティエ / ジョアンナ・グリフィス / ビルギット・ミニヒマイアー




18世紀フランス、生まれつき類い希なる嗅覚をもっているジャン
彼は様々な境遇におかれながらも、自分がやりたいものを探求していくのだった

スポーツマンガによくある、おちこぼれが唯一の長所をいかして成り上がっていくサクセスストーリー…かと思いきや、って感じの作品
嗅覚が優れているジャンが、ある日、香水調合士とであったことで「香りの捉え方」を知りたい一心でその道を歩き始める
そんな感じで前半は強欲ババアの孤児院、人間牧場な皮なめし屋、と底辺生活を送りつつ香水調合士になるまでを描いていきます
唯一の長所をいかして驚くべき才能を開花させていくわけですが、しょうじきそのままサクセスストーリーが続いてもそれはそれでおもしろかったかもしれません

で、ジャンが常人にとっての普通の成功だけでは物足りない、というか彼の目標を満たしてないってんでガラス、銅、はたまた猫の香りまで抽出しようとする
そこら辺からちょっと流れがおかしくなってきて、いっきに猟奇的な展開になっていきます
そこにいたるまでにジャンの存在が他の人にとって「無」であることが分かったり、そういった展開があるたびに「ああ、だからあのシーンは…」と納得できる、と
全体的な尺が長いわりに展開がスピーディで無駄なためがなく進むのが飽きさせなくていい感じで、猟奇的ではあるけどドロドロしすぎないのも観てて疲れない

そんな良い点をすべていろんな意味でくつがえしてくれるクライマックスが、まあ、なんというか個人的には受け入れられない
さすがにファンタジーすぎる
彼と関わってきた人たちの末路とかの描写はまあ大丈夫だけど、さすがにあの集団シーンは…ねえ
「うわ、なにこれ…」って感じでいっきに冷めた感情でながめつつ、「こりゃクソ映画だわ」と評価しようと思いました
が、まさかの想像以上のオチが待っていて、「場違いファンタジーも突き抜けてくれるとプラスになるね!」と
さすがに良作認定はできないものの、かろうじてオチでクソ映画認定はしなくてすみそうです

それでもまあ、一連のクライマックスからの流れがあまりに作品世界をぶち壊してるのに変わりはないわけですが
まっとうな映画かと思ったら、ちょっとおかしな映画だったってことでひとつ

個人的評価:60点
オススメ度:新世界の王になる!




パフューム ある人殺しの物語 予告



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