2011年5月8日日曜日

八日目の蝉 (2011/日)

監督:成島出
出演:井上真央 / 永作博美 / 小池栄子 / 森口瑤子 / 田中哲司 / 市川実和子 / 平田満 / 渡邉このみ / 劇団ひとり / 余貴美子 / 田中泯 / 風吹ジュン







赤ん坊の頃から4歳になるまで誘拐犯の女に育てられた恵理菜
大人になった彼女に誘拐事件について取材をしたいとひとりの女が近づいてくる

なんというか「あれれ?」って感じの映画でしたね
もっとどす黒い裏のあるサスペンスものかと思ってたんですが、実際は「女」の映画でした
しょうじき男でおっさんな自分はおもしろいとは思えませんでしたが、メインターゲットであるおばちゃん層にはかなりツボな内容かもしれません
逆に言えばおばちゃん層以外にはちょっと完全に楽しむのは難しい…かも?

物語は誘拐事件が終わった後からはじまり、誘拐犯の女を母と思って育った恵理菜が大人になり、女になった現在で再び誘拐事件について触れることでうんぬんってお話
誘拐事件最中と現代のシーンを交錯させるのをメインとして、そこにすき間を埋めるように誘拐後の幼少期の恵理菜を描くシーンを挿入していきます
意識してるわけじゃないけど誘拐犯の女と同じ道を歩みつつある恵理菜が、過去をきちんと受け止めていくことで軋み続けていた時計の針がスムーズに動きはじめる、って感じですかね
過去の逃避行と現代の旅路を重ね合わせていきながら母、そして女の生き様を描いてます

映画としてはきちんと作られているし、複雑な気持ちになりながらもいい話であることはなんとなく理解できる、んですが…
やっぱり家庭のないおっさんが観てもイマイチしっくりこない作品なんですよね
なんとなく分かる…分かった気にはなれるんですが、子持ちでそこそこおばちゃんな人が観たらかなり違った印象を受けるんだろうな、と
ホントにサスペンス的なドキドキ要素はなくって、普通じゃない育ち方をした女と崩れかかった家族、誘拐犯であり育ての母である女の愛情、ごちゃごちゃな感情から冷め切った恵理菜がホントの自分をさらけ出していくのを楽しむドラマ
かなりターゲット層を狙い撃ちしてる作りです

まあ、そんな感じで個人的には微妙な作品ではありましたが、観る人によっては感動できる一本だと思います
これも想像でいうしかできないんですが

個人的評価:65点
オススメ度:写真館のおっちゃんの存在力




八日目の蝉 予告

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