2011年10月8日土曜日

猿の惑星:創世記(ジェネシス) (2011/米)

監督:ルパート・ワイアット
出演:ジェームズ・フランコ / フリーダ・ピント / ジョン・リスゴー / ブライアン・コックス / トム・フェルトン / アンディ・サーキス / デヴィッド・オイェロウォ / タイラー・ラビーン / ジェイミー・ハリス / デヴィッド・ヒューレット / タイ・オルソン / マディソン・ベル / マケンナ・ジョイ / カリン・コノヴァル / テリー・ノタリー / リチャード・ライディングス





アルツハイマーの新薬を研究しているウィルは、ある日、画期的な薬を開発してチンパンジーに投与する
効果は上々であったが突如チンパンジーが暴走の末に射殺、研究も頓挫する中で暴走したチンパンジーの子供を育てることになり…

創世記と書いてジェネシスと読む、というめちゃくちゃうさんくさいB級テイストあふれるタイトルながら、中身はいたってマジメにしっかりと作り込んでありました
VFXがなんちゃらって感じで「アバター」を引き合いに出されて比べられることも多いですが、こういう現代のリアルワールドで猿が飛んだり跳ねたりしてるだけで「おお、すっげ」と思えるくらいの迫力はあります
人類VS猿の反乱軍という図式でワイルドアクション中心に展開するのかと思いきや、実際はそうでもなくてちょっと予想してた作品と違いましたね

実験動物として暴走後に殺処分されたチンパンジーの子供をシーザーと名付けて家で育てることにしたウィルだったけど、その子供にも脳の活性化があらわれる
もちろんチンパンジーなど近所の人から見れば凶暴な野生動物にしかすぎず、シーザーが頭がよすぎるがゆえに人と猿の間で乗り越えがたい溝が広がっていく
とりあえず言えるのは「創世記」なんていうから、人間に絶望したシーザーが仲間を集めて人類に反旗を翻す…って内容かと思ってたんですが、そういうのとは違った作品でした
猿軍団と人類軍の原始VS近代バトルアクションという要素はほとんどなく、どちらかといえばシーザーを軸にした親と子の物語、もしくはシーザーの成長記といったドラマよりの話でしたね

しかし、それがつまらなくて退屈ってわけじゃなく、いちいちシーザーがかっこよく描かれていて、その姿を見てるだけでも楽しいです
特に後半なんかシーザーが立ってるだけで「かっこいいなあ、おい」と言わざるえないし、猿軍団を指揮する姿はしびれるあこがれる
もちろんそんな後半の猿軍団&シーザーもいいですが、前半のウィルとの日常編もおもしろい
日常の中でチンパンジーが知能的にどんどん人に近づいていき、運動能力は明らかに人を凌駕してる様をみてるだけで満足ですね
ドラマ部分も非常に分かりやすく、「ああ、そういうことを言いたいのか」と難しいことを考えずに観てても理解できる安心ストーリー

ただ思ったよりドラマよりの作品なので、アクションバリバリの戦争ものと期待して、それだけを楽しみに観にきた人にとっては「あれれ?」と物足らない気がするかもしれません
あとは「猿の動きすげー」と思うのは確かですが、あくまで「違和感ないリアルな動きのVFXだな」といった感じでVFXありきな感想にすぎない
それが欠点になるかどうかはコンピュータで再現された映像をどう受け取るかのその人しだいかと

そんな感じであんまり頭を使わないわりに「なんかちょっと深いドラマを観た」感が手軽に味わえる一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:シリーズの設定よく知らんけど、人類は最後にああなって滅ぶのか?




猿の惑星:創世記(ジェネシス) 予告


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