2011年10月25日火曜日

スマグラー おまえの未来を運べ (2011/日)

監督:石井克人
出演: 妻夫木聡 / 永瀬正敏 / 松雪泰子 / 満島ひかり / 安藤政信 / 津田寛治 / 森下能幸 / 寺島進 / 松田翔太 / 大杉漣 / 阿部力 / 我修院達也 / テイ龍進 / 島田洋八 / 清川均 / 高嶋政宏 / 小日向文世







自堕落に生きていた俳優くずれの砧(きぬた)は、300万円の借金を返済するためにヤバイ臭いのする運び屋のバイトをすることに
一方、殺し屋の「背骨」と「内蔵」は暴力団、田沼組の組長がいる取引現場に踏み込んできて…

とりあえずこれ主人公は砧くんなんです…よね?
どう見ても運び屋の先輩ジョー、殺し屋の背骨、狂犬の河島にキャラを食われてて、めちゃくちゃ影が薄いんですけど
体感的にあんまり出番がないというか、脇役のポジションな感じがしてならなかった
かといってジョーや背骨が主人公にみえるような話でもないし…
その筋のプロフェッショナルたちが活躍する世界に素人が飛び込んで、いろいろとドタバタしながらも一目置かれる活躍をみせる、という黄金パターン系な内容かと思ってたけどそうでもない
ちょい役なキャスティングにも無駄にがんばってるせいで、ホントに主人公の砧くんの存在感が埋もれてしまっててもったいない、かなと

話的には運び屋と殺し屋とヤクザがあれこれしながら衝突して、砧くん大ピンチなのだ…って感じ
青年マンガ的なバイオレンスとコミカルな要素をまんま映像化しました、というような演出で、ホントにアニメっぽいというか観るマンガみたいな印象が強かったですね
キャラの立ち振る舞い、台詞回し、アクションシーンどれをとってもマンガくさい
いっそのことTVアニメでやった方がいいんじゃないのか、という感じの内容でした
まあ、でもこうわざわざ映画として作ってくれた今作も個人的にはたいへん楽しめました
背骨の超絶回避行動とか、河島の変態っぷりとか、ぜったい制作陣はノリノリで楽しんで作ってるだろ、と伝わってきて観てる方も楽しくなります

そしてこの映画を語るなら皆ぜったい口にするだろう「拷問シーンの痛さ」
いやあ、ホントにこりゃ痛いですわあ
「いやいや、痛い痛い…。はやく、はやく助けてあげて!」とガチで思わざるえない
そんな拷問シーンでも「なんでこいつはそうまでして耐えるんだ?」という疑問が常に頭についてまわるけど、そういう細かい(?)ツッコミどころは無視した方が楽しめますね
たぶん根性とか男気とか、そんな精神論的なアレがけっこうつまった映画なんだよ、と
あと、最後には覚醒する砧くんですが、最後の最後ではけっきょく影がうすいところに落ち着いてしまって、ホントにうっすい主人公だなあ、と
その分、他のキャラがイヤってくらいに観てる側を楽しませてくれたからいいけど、どうせならゲーム「SIREN」のSDKみたいにぶっとんでほしかったなあ

そんな感じなこの作品、マンガ的な独特の演出に拒否反応をしめす人もいるでしょうが、そこを受け止めた上で細かいツッコミを封印すればけっこう楽しめる一本でした
うん、かなり人を選びますね

個人的評価:80点
オススメ度:親分の奥さんの過剰演技はさすがに、ちょっと…ね



スマグラー 予告

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