2015年4月26日日曜日

王妃の館 (2015/日)

監督:橋本一
出演:水谷豊 / 田中麗奈 / 吹石一恵 / 尾上寛之 / 青木崇高 / 中村倫也 / 安達祐実 / 山中崇史 / 野口かおる / 緒形直人 / 石橋蓮司 / 安田成美 / 石丸幹二 / 山田瑛瑠

ツアーでパリを訪れた小説家の北白川右京は他の客と有名ホテル「シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ」に宿泊することになる
しかし、秘密裏に同じホテルの同じ部屋は別のツアー客たちも泊まる予定になっていた

文字通りキャラが立ちまくってる外見な主人公の右京さん
そんな彼を演じる水谷豊無双な作品なんだろうな、と覚悟して観たんですが、思いの外に見た目だけがインパクトのある主人公ってだけの作品でした
個性豊かな多数の登場人物たちが面白い方向へ絡み合うでもなく、プティ・ルイ関連の多重構造が見応えあるほど作用するわけでもなく、全体的に中途半端な気がする
なんかうまく誤魔化すようにまとめてるけど、もっとやりようはあったんじゃなかろうか

同じホテルを内緒で2組の客に利用させて利益を得ようとするツアー会社
そんな思惑を知らぬ主人公たちは観光を楽しむけど、そう物事はうまく運ぶわけはなく…みたいなドタバタ劇
そこへプラスして右京の執筆するプティ・ルイの話が平行して描かれる、と
なんか問題ありげな客たちとツアー会社の人たち、そして進む右京の小説の物語というそれぞれの素材がうっすらと交錯していくぬるい感じがラストまで続きますね

しょうじき個人的にプティ・ルイの話とかどうでもよかった
それよりツアー客たちの抱える問題が噴出いって、化学変化を起こし、カオスになりつつも収束していく布石の敷き拾いを楽しみにしていただけに残念な内容でした
多めな登場人物たちもそれほどガッツリ絡んできたり、めんどくさい問題が連鎖するわけでもないので頭を使わず観てて疲れないって意味では鑑賞に優しい作品と言えなくもない
まあ、なんだかんだ毒にも薬にもならん内容ですね

そもそもホテルが協力する意味とか、いよいよもって最悪な状況になるクライマックスにおいても、なんとなく良い話チックに展開する様とか、いくら鈍い私でも誤魔化されないですから
やるなら太陽と月(ポジとネガ)の相対するうんぬん関連をもっと煮詰めるか、水谷豊無双に振り切った作りにしてほしかった

個人的評価:60点
オススメ度:俺は太陽の子!が脳裏にチラついて仕方ない




王妃の館 予告

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