2013年6月9日日曜日

ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮 (2012/デンマーク・スウェーデン・チェコ)

監督:ニコライ・アーセル
出演:マッツ・ミケルセン / アリシア・ヴィキャンデル / ミケル・ボー・フォルスゴー / トリーネ・ディアホルム / ダヴィッド・デンシク / トーマス・W・ガブリエルソン / サイロン・メルヴィル / ベント・マイディング / ハリエット・ウォルター / ローラ・ブロ

1700年代後半のデンマーク、王妃としてクリスチャン7世のもとに嫁いだカトリーネ
王妃はけして円満ではない夫婦生活が続く中、気むずかしい王が唯一心を許す侍医と出会い・・・

王の侍医という身分違いの男との不倫ドラマ、といえばすっごい単純な説明になりますが、けっこう人間ドラマや政治劇の要素も入っていておもしろい
それでいてそこまで複雑な要素はなく、必要以上に無駄に重厚さもないので観ていても疲れることはない
あまり派手な部分はないけど、かえってそんなところがよい方向に作用して丁寧に作られているという印象が強くなってますね

精神的な問題を抱えてまるで子供のような王、そんな性格なところが無礼としかみえない伴侶に苦悩する王妃
最低限な王族のつとめを事務的におこなうだけの王妃に、王との関係は完全に冷えきっている
ある日、王の長期外遊を期に侍医を雇うことになり、それに町医者のヨハンが選ばれどんどん気むずかし屋なクリスチャンと仲を深めていき、同様にカトリーネともただならぬ関係におちいっていく、と
ひらたく言えば友情で結ばれた王とヨハン、そこにひとりの王妃との愛がうんぬんみたいな王宮青春(?)ロマンスドラマ、なのかな

旧来の民衆に優しくない保守的な枢密院に対し、ヨハンは王を励まして国の改革を進める一方で、どんどんと王妃との関係が深みにはまっていく
そんな不倫物語の外郭にある部分の要素が良い味付けになっていて、思ってた以上に楽しめる
ヨハンもひとりの男ゆえに野心も抑えきれなくなるし、立場を弱体化される枢密院や貴族、軍はおもしろくない
友情、愛情、政治、それぞれのドラマが絡み合う作りこそみどころですね

とりあえず過剰な演出がなく、世界観も画的に違和感なく描けてます
そこに丁寧な役者さんたちの演技が加わって、全体的なクオリティを押し上げてる感じ
こういう異国の話に興味がないって人以外だったらけっこう楽しめる内容だと思う
なんか観たことで教養をえた気分にもなれるしね、なんとなくだけど

個人的評価:90点
オススメ度:マジで役者さんたちの演技はすごいわ



ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮 予告

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