2010年12月29日水曜日

ラストハザード 美しきジハード (2006/米)

監督:マーク・フラット
出演:ジーナ・ラムスデン / ジョシュア・ネルソン / クリスタ・マクナミー / コンスタンティン・ジョサイア・テイラ
ー / ガエタノ・ヤコノ







突如として死人がゾンビ化して生き返る現象が世界中でおこる
そんな時、恋人に殺されたアンジェラは、死後、再び目を開ける…

今年の最後ということで「ラストハザード」
これも某ゾンビスレで名前があがってたものだったような気がします
クオリティがじゃっかん低めなゾンビ版「第9地区」みたいな感じでしょうか
いろいろと残念なところもありますが、「俺のゾンビ映画をみてくれ!」という情熱みたいなものは伝わって…きます?

ある日、その日を境に死者がゾンビとしてよみがえる現象がおこる
ゾンビとはいえ生前の記憶やメンタル的なものはそのまま引き継いでおり、意識レベルは生前のまま
ただ肉体的に皮膚はただれ、傷は二度と直らず、食べ物は生肉しか受け付けなくなる
まさに半死半生状態
生きてる人間からすれば「ゾンビとか気持ち悪いし、怖い」
ゾンビからすれば「半死状態なだけで、なかみは生前といっしょだよ」
社会的にもゾンビは排除すべきか否か揺れている状況で、一部の人間の間でゾンビ狩りが横行する
メンタル的には生前となんら変わりないのに、いわれない暴力や就業拒否など差別対象にされるゾンビたち
そんな社会派な流れのようで、まあ、けっきょくはうまくまとめられずにパワープレイで逃げ切ってる作品ですね

同じゾンビ仲間のなぐさめあいみたいな集いに参加するアンジェラ
私設ゾンビ狩り軍隊に入るアンジェラの元カレ
ゾンビこそ新たな人類の形だと理念を掲げる集団
中立的な(?)アンジェラを軸に人間派とゾンビ派、社会の対応を描きつつ、けっきょくはかなり狭い範囲で泥仕合する、そんな内容なんですが、これがけっこうおもしろい
終盤までは普通に楽しめると思います
心はそのままにゾンビ化したことで、生肉を食べたいという本能ともいえる抗いがたい欲求に苦悩する様や、ゾンビに対する世間の冷遇っぷりがよく描かれていて、そのまま人間が悪者でゾンビが被害者というパターンで進めば普通の新感覚ゾンビものだった

ですが、この作品でゾンビこそ新たな人類の形であり、現存の人間は一部を食料として飼育すればいい、みたいな武闘派ゾンビ集団が出てきてから話がおかしくなってきて、どんどん滑り落ちるようにクソB級化が進みます
それはそれでおもしろいからいいですが、そういった意味でやっぱりクソB級耐性がないとガッカリ感しか残らない映画かもしれません
特にアンジェラがクライマックスで戦うある女との決着の付け方が、なんというか笑いがこみあげてこざるえない
いや、さすがに「なんでそうなる?」と失笑がもれるわ

というわけで、基本は普通におもしろい
ねらいもいい感じで、新感覚ゾンビものとしてもまあ楽しめる
だけどクソB級
ちょっと変なものが観たい時には最適な一本かもしれません

個人的評価:80点
オススメ度:画面が安っぽい印象なのが残念




ラストハザード 美しきジハード 予告



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