2011年1月7日金曜日

フェーズ7 (2008/仏)

監督:ダヴィド・モルレ
出演:エレーヌ・ドゥ・フジュロール / フランシス・ルノー / ディダ / マリー=ソーナ・コンデ / ニコラ・ブリアンソン








謎のウイルスが猛威をふるう中、ソニアとマルコは女兵士とともにノア基地へと向かっていた
その道中、仲違いから銃口を突きつけ合い…

亜流ゾンビというか、バイオハザード系の感染したら怪物化してしまうって感じのもの
原題ずばりミュータントになってしまう、と
しょうじき感染してなんたらというところに新しさはまったくないし、世界観、感染者のゾンビっぷりも他類似作と比べてこれというものはない
かなりの低予算であることが分かり、こう書くと普通にクソ映画じゃねえかって感じなんですが、作り方はわりと丁寧でありがちながらもそこそこの緊張感があるので、けっこう最後まで安定して観られます

出だしから救急車でバーンとなって、つかみはいい感じにインパクトがある
ですが、そこから「なんか人体にやばいウイルスが感染拡大してる」というニュアンスが描かれるだけで、いっさいの説明がないもどかしさモードに
それでも序盤から即仲間割れ、主人公のひとりであるマルコの感染までテンポはひじょうにいいですね
主人公以外のキャラの退場の早さ、そして主人公の感染の早さはちょっと意外性がありました

この作品はむしろ主人公を序盤で感染させることでなりたっている感じですね
いったい、この世界になにがおこっているのか
ということを言葉なんかで説明するのではなく、感染した主人公のマルコが徐々に蝕まれていくさまを描くことで表現しています
感染即凶暴化ではなく、人としての理性が働く中で徐々にウイルスに侵蝕されていく怖さと絶望感、いよいよもってウイルスの影響による凶暴性を押さえたくても押さえきれなくなってくる苦しみ、愛する人がそうなってしまったことで苦悩するソニア
そんなふたりの関係が見どころですね

愛するがゆえに、共に生きたい、失いたくないと思うがゆえの優しさが、この世界では逆に残酷なことになっていくという…
作中でも何度か楽になれるチャンスはあるにもかかわらず、よかれと思った選択が最終的には裏目になる悲しさってのがおもしろかった
パッと見た目はありきたりだけど、中身はそこそこつまってる一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:なにがフェーズ7なのかは聞いてはいけない





フェーズ7 予告



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