2011年1月20日木曜日

プレシャス (2009/米)

監督:リー・ダニエルズ
出演:ガボレイ・シディベ / モニーク / ポーラ・パットン / マライア・キャリー / シェリ・シェパード / レニー・クラヴィッツ / ステファニー・アンジャー / チナ・レイン / アミナ・ロビンソン / ゾーシャ・ロキューモア







16歳の少女プレシャスは、妊娠をきっかけに学校を退学処分にされる
中間施設で学業にはげむものの、プレシャスに次々と苦難がおとずれるのだった

肥満体でお世辞にも美少女とは言えない黒人少女のプレシャスが、底辺生活を送りながらアメリカンドリームでなんたらかんたら…という光り輝く話かと思ったら、ね
もう、なんでよってくらい不幸不幸の連続で、びっくりするくらいヘビーでシリアスな話が延々と続きます
こういう不幸話のヒロインというと、きまってありえないくらい美少女で甲斐甲斐しく不幸かわいい感じで描かれるものですが、この作品ではあまりに現実的すぎる見た目まんまなキャラすぎてほほえましくない

ホントにもう不幸から不幸の負のスパイラル状態がすごくって、それだけでもおなかいっぱいになります
しかし、それに加えてヒロインのプレシャスの性格がまたいい
どん底にありながら心キレイに前向きでポジティブというありがちな設定ではなく、心の奥底の輝くものはありつつ、基本は「いつかなんとかなる」というどうしようもない甘え根性の持ち主
夢見るキレイな心もありながら、他人から楽観的なことをされるのを期待する甘え心を併せ持つ、見た目からは想像できないくらい精神的に子供なんですよね
まあ、16歳っていうんだからしょうがないし、このキャラ性こそ大人と子供の中間的な等身大の16歳なのかもしれません

そんなプレシャスのキャラ性が楽しい作品で、ヘビーすぎる内容のわりに憎めないプレシャスが画面にいるだけでなんとなく中和されるというかなんというか
このキャラゆえにここまでやっても許容範囲な内容になってるんだろうし、なんとも絶妙なバランスの雰囲気に仕上がったと思います
ここまで救われない内容で観おわった時の後味の悪さが軽いのも珍しいかもしれません

個人的評価:80点
オススメ度:豚足を食う文化があるとは思わなかった




プレシャス 予告



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