2010年1月18日月曜日

ディア・ドクター (2009/日)

監督:西川美和
出演:笑福亭鶴瓶 / 瑛太 / 余貴美子 / 松重豊 / 井川遥 / 笹野高史 / 岩松了 / 中村勘三郎 / 香川照之 / 八千草薫


山奥の小さな村の診療所から、たよりにされている医者が行方不明になった
そんな村に訪れた刑事は医者の身辺を捜査するにつれて、ある疑念が浮かび上がるのだった

コミカルでハートフル、そして最後にほろりと泣ける小さな村の医療ドラマ…じゃねえから、これ
笑福亭鶴瓶と映画の世界の胡散臭さを楽しむ雰囲気映画でしたね
冒頭から医師の失踪による捜査からはじまることで、いきなり出鼻から胡散臭さが漂います
そこから時間軸が戻って失踪した医師(笑福亭鶴瓶)の日常のコミカルな診療風景を描きつつ、平行して刑事側の視点で失踪を追っていくシーンが進んで、過去と現在がラストに向かって交錯していく感じ

何はともあれ胡散臭さ漂う笑福亭鶴瓶がすべて
コミカルな話の流れの中でポツポツと疑念めいたものがちりばめられ、そこで観てる側にギュッと緊張感を与えてくれて最後までだれません
そして、そんなだれない原動力である緊張感、そこからくる必然的な「オチ」への期待
もう途中からどういう「オチ」をつけてくれるのか、とわくわくしながら観てましたね

しかし、待っていたのは…ね
ぶっちゃけ個人的には悪くはないけど退屈なラストでした
どう考えても蛇足すぎるというか、ラストにきて急にテンポが悪くなってダルダルな印象
村から失踪した伊野の落ち着く先はいいんですが、そこまでの過程を無駄に丁寧に描きすぎてる感じがしないでもない
しょうじき駅のシーンとか丸々カット、もしくは大幅に短縮しても気が…
ホームで煙草をふかす、そんな描写だけで十分でしょう

個人的には研修医と刑事のやりとりで十分にオチはついてると思うんですね
村長の変な弁解とかもいらんし、ホントにラストあたりの話のテンポが悪いと感じざるえない
悪い意味で丁寧すぎる見本かもしれません
そう考えるとそこまでに至る本編でもけっこう無駄なシーンが思い当たります
全体的にはおもしろいんだけど、なんか微妙に薄っぺらくて最後がずるずるな感じの一本でした

個人的評価:60点
オススメ度:笑福亭鶴瓶は笑福亭鶴瓶以外には見えない




ディア・ドクター 予告

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