2010年1月29日金曜日

ラブリーボーン (2010/米)

監督:ピーター・ジャクソン
出演:シアーシャ・ローナン / マーク・ウォールバーグ / レイチェル・ワイズ / スーザン・サランドン / スタンリー・トゥッチ / マイケル・インペリオリ / ニッキー・スーフー / トーマス・マッカーシー / ローズ・マクアイヴァー / スティンク・フィッシャー


ある日、14歳の少女スージー・サーモンが殺された
スージーはこの世と天国との狭間の世界で、まだ捕まってない犯人、愛する家族、これからという関係の恋人というやり残してきたことに思いをはせる

「ブレインデッド」で有名なピーター・ジャクソンことピタジャクさんの最新作
びっくりするくらいに思ってたのと違う映画でしたね
ええ、期待はずれという方向で
殺されたスージー、捕まってない犯人、なんか家族にも危機がせまってるじゃん、よし霊的なアレでなんとか家族に危機を知らせなきゃ・・・という内容ではありません
犯人はスージーを殺っただけで家族には手を出しませんし、それどころか死後のスージーはあんまりこの世に介入しません
犯人を追うサスペンスとしても中途半端
自分がいなくなった世界の人間模様ドラマとしても中途半端
なんとかうまくふたつを絡めたかったのかもしれませんが、どうみてもできあがったものは残飯なみの整合性の内容でした

序盤の日常パートからスージーの独白で「殺された」っていう事実は明らかになるんですが、じっさいに死ぬまでの流れがちょっとテンポ悪い
テレフォンパンチなみに事前に死ぬことを宣言してるんだから、もっとドラマティックというか意外性というか、せめてもっとテンポよく話を進めてほしかった
で、死後も犯人はサーモン家になにか特別な恨みを抱えてるにちがいない、スージーがそれを阻止するんだと思ってたら、普通に犯人はサーモン家はそれっきりスルー
たんに誰でもいいから殺そうと思ったターゲットがスージーにすぎないってのはどうか
ちょっとはスージーじゃなくちゃいけない理由みたいのも描かれてる気がしないでもないですが、殺しつながるほどの強い因縁ってわけでもないし

そこからお父ちゃんになんとか自分がまだ存在してることを気づかせ、だけどお母ちゃんは吹っ切りたくて家族がギクシャクとおきまりパターン
それでもババアが登場してからの一連のシーンはおもしろかったですね
そんなババアももっとハッスルすればいいのに、なんか落ち着いちゃってるし
ここら辺からスージーさんの登場がびっくりするくらい減ってきて、メインはお父ちゃんの犯人に対する復習劇に
それはそれで面白いからよかったけど、どうも全体的に面白いところが単発でつながりがないのが残念

なにより「見ることができる」系のキャラが出てくるにも関わらず、あんまりいかしてないのはどうなんですかね
そういうベタな展開を極力回避して、死んだ人間がこの世に介入できることなんてたかがしれてるっていいたいんですかね
あと、この映画を観てなんかすっごい後味の悪さを感じるのは自分だけでしょうか
犯人がすぐそこにいて、金庫ゴロゴロしてるシーンでもスージーはイチャイチャの方が大事らしいし、犯人のオチのつけかたもなんか・・・ね

死者がこの世に未練を残しても、生者に未練を残させても不幸しか待ってないって言いたいことは分かりますが、それならそれでもっとドラマ部分を強く描いてほしかった
逆にサスペンスならそっち系を強化してほしかった
単純にギャルゲーの素朴な田舎っ娘萌えみたいな、そんなジャンルがあるか知らんけど、「スージーちゃんかわゆいのぉ」だけの映画になってるのはどうかと

個人的評価:40点
おすすめ度:スージーはかわいい。それは間違いない




ラブリーボーン 予告

0 件のコメント: