2009年10月2日金曜日

ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:破 (2009/日)

監督:庵野秀明 / 摩砂雪 / 鶴巻和哉
出演:緒方恵美 / 林原めぐみ / 宮村優子 / 坂本真綾 / 三石琴乃 / 山口由里子 / 山寺宏一 / 石田彰 / 立木文彦 / 清川元夢 / 長沢美樹 / 子安武人 / 優希比呂 / 関智一 / 岩永哲哉 / 岩男潤子 / 麦人


謎の巨大な敵・使徒と戦うために巨大ロボットのような兵器・エヴァンゲリオンに乗る少年、碇シンジ
新たな仲間であるアスカも加わり、激しくなる使徒との戦いとささやかな日常の中で生きる

初回の公開当時は映画館に足を運ぶことはなかったので、この再演は素直にうれしかったですね
個人的にはTV放映当時からハマり、再放送も逃さず見続け、後半やたらと発売に時間がかかったLDも買いそろえ、旧劇場版の一作目を観にいって「ぶつ切りかよ!」とキレ、二作目も観にいって「バッドエンドかよ!」と吠え、それでも劇場版BOXも買った、そこそこの量産型エヴァオタクだったわけですが

そんなわけで新劇場版の二作目の今作、前作が「序」と冠された理由がよく分かりますね
「序」はこの「破」のためのまさに礎だった気がします
「序」で世界、キャラ、話の流れを説明しておいて、ようやくこの作品から大きく動き出す、みたいな
それでもすべてをぶち壊すほどに大きく変わったわけじゃなく、あくまでTV版ベースの話の流れを受けての新展開といった感じ
しょうじき在りし日に、もしくは今まさに元のTV版にハマった(ている)人こそ楽しめる要素がふんだんにあります

話の展開も日常パートと戦闘パートがリズムよく交錯し、旧作よりもさらにキャラの感情の動きが分かりやすく描かれています
旧作ではクラシック音楽を起用したり、静寂とともに長い間をとったり、あえて説明不足を演出したり、悪く言えば「気取ってる」風なところがありましたが、今作では一変してます
旧作の雰囲気に近い「序」と、この「破」を比べるとよく分かりますが、とにかく「分かりやすい」直球な演出になってるんですね
ここら辺は個人的にいい感じだと思います

旧作におけるエヴァ3号機エピソードの大幅改訂、そしてクライマックスの旧作における「男の戦い」エピソードの強化はめちゃくちゃ面白かった
個人的におとなしめの主人公のシンジが本当に熱い心をぶつけるシーンは本当によかった
それでもちょっと気になるのは、新キャラである女の子がよく分からんまま終わったのはどうなのか、と
あと「序」で月にいたあの男の子も、またもや今作でも顔出していどだし・・・

いろいろと噂でシンジがすごいことになる、と聞いてましたが思ったほどのすごさじゃなかったかなあ
TV版終盤のシンジのトンデモ扱いっぷりより驚きはなかったし、今後の展開にもつなげやすいラストだったと思います
それでも「チクショー、続きが気になるじゃねえか」って感じの反則的な終わり方に違いはないですが

そんなわけで、いまだにエヴァ熱をもった人は十分に楽しめるでしょう
そうじゃない人の感情は残念ながら分かりません
いまだにエヴァに毒されてる身では客観的に語れないので

個人的評価:90点
おすすめ度:Qかよ




ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:破 予告

0 件のコメント: