2009年10月9日金曜日

私の中のあなた (2009/米)

監督:ニック・カサヴェテス
出演:キャメロン・ディアス / アビゲイル・ブレスリン / アレック・ボールドウィン / ジェイソン・パトリック / ソフィア・ヴァシリーヴァ / ジョーン・キューザック / ヘザー・ウォールクィスト / トーマス・デッカー / エヴァン・エリングソン / デイヴィッド・ソーントン


白血病の姉を救うために生まれた適合率100%の試験管ベイビーの妹、アナ
ある日、成長したアナは両親を相手にドナーとして生きることを拒絶する裁判をおこすのだった

予告編を見たときに、変わった闘病映画だなあと思ってたので、観ようと思ってた作品ですね
姉のために生まれてすぐ「姉を救うため」という大義名分のもとに予備パーツとして扱われ、幼く両親の保護の元にあるゆえに苦言さえ言えない苦痛の日々
そんないい感じの家族の下にあるどろどろとした感情劇・・・かと思ったら、そうでもなかったですね

あまり言うとネタバレになる・・・とは言え、途中でおもいっきりオチが分かるんで、そうもったいぶるようなことじゃないですが、本当にぎくしゃくしていく家庭の崩壊っぷりを描いた作品じゃないんですね
それどころか、意見の衝突や看病生活からくるいらつきの積み重なりの爆発、そこに幼いアナから訴えられるというハプニング、そんな中であっても「別に家族や特定の人を憎んでいる」なんてことはけっしてない
それどころかそんないざこざがありながらも、ホントに家族としての最低限の昨日は失っていないんですね

そんな家族の描写がなんか引っかかって、「いや、まあ、分かるけど、それってどうなん」と思うこともある
だけど、とりあえずはちゃんと最後はすっきりするからよかった
うたい文句通り、家族っていいなあ・・・と思える内容でしたね
家族以外にも出てくる登場人物がみんな良い人で、重いテーマを扱ってるけど、けっこう暖かい内容になってます

ちょっとアレかなと思う点は、時間軸がけっこういったりきたりするんですが、じゃっかんわかりづらい所がありますね
もうちょっとシンプルな話の流れでもよかったきがしました
あとはドナーとして作られた人間であるヒロインが、その設定をあんまりいかされてないような?そうでもないような
もうひとつは個人的に泣けるシーンはいくつかあったんですが、なんとも完全になかせてくれる間が足りないのが気になりましたね
もうちょっと余韻にひたって泣きたいのに、なんかすぐに次のシーンに移ってしまって「おい、泣かせろよ」と何度か思いました

こういった娘さんが病気になる映画では珍しく(?)、母親が憎まれ役になるってのは個人的に意外でしたね
反面、父親がすっごい物わかりが良くて、娘達に信頼されてるというのもまた珍しい
たいがいは最終的に母性の勝利っていう流れにもっていって、お父さんは分かってないなあというパターンがよくあるものだと思ってたので
ビーチのくだりとかお父ちゃん、あんた男やでと拍手したくなりますね

そんなわけで、妹が両親を訴えるというインパクト以外はけっこう薄味な気がする、それでも家族の暖かさはちゃんと感じられるよって作品でした

個人的評価:80点
おすすめ度:ジャッジはバカ犬か、それとも主人を思っての演技だったのか




私の中のあなた 予告

0 件のコメント: