2013年9月22日日曜日

凶悪 (2013/日)

監督:白石和彌
出演:山田孝之 / ピエール瀧 / リリー・フランキー / 池脇千鶴 / 白川和子 / 吉村実子 / 小林且弥 / 斉藤悠 / 米村亮太朗 / 松岡依都美 / ジジ・ぶぅ / 村岡希美 / 外波山文明 / 廣末哲万 / 九十九一 / 原扶貴子

雑誌記者の藤井は上司の命で死刑囚である須藤と面会する
須藤は先生呼ぶ男に復讐するため、おおやけにしていない余罪の記事を書いてくれるようもちかけてきて・・・

「冷たい熱帯魚」や「フォーカス」みたいに胸くそ悪くなる気まんまんで観たんですが、思ってたほどじゃなかった
とにもかくにも山田、ピエール、リリー3人の演技を楽しむ渋い(?)映画だったかな、という感じ
確かになんか内容がありそうな雰囲気や作りはしてるんだけど、個人的に演技があまりに演技として全面に出てきてるようにしか観てとれず、結果としてそんな役者さんたちの迫真の共演を楽しむ分にはいいけど・・・って内容な映画としてとらえました

舎弟とともに裏切った仲間を無惨に殺していく須藤
やがて捕まって死刑囚となったが、最後の裏切り者である先生としたっていた男に復讐するため、自分が不利になると分かりつつ余罪を記事にすべくジャーナリストの藤井と面会する
あまりに須藤の記憶があいまいで、かつ上司のゴーサインもでないために藤井は記事にすることが困難を極めると思いつつも取材を継続していく
そんな感じでどんだけショッキングな映画なんだろう、とそっち方面を期待していると序盤は延々取材&藤井の家族問題で「うん?」と思うかもしれませんね

それでも「このまま地味な取材がずっと続くのかー?」と飽きてきだしたところで唐突に展開が変わります
ここら辺もあるていどまとまって観せてくれるのもいいけど、やっぱりあるていど時間軸をあれこれしながらの方がしっくりきたかな
あえて藤井と須藤を不必要にからめてない、ととれなくもないけど
中盤は予想外な須藤主人公でそれはそれでよかったし、クライマックス、ラストと各展開やシーンのパーツは言いたいこと描きたいことは分かっておもしろい

だけど、なんというかかなりいけてるパスタ、スープ、ワインを独立して別個に提供されてる気分は否めないんですよね
それぞれはおいしい、けどパスタの合間にスープやワインも味わいたい・・・とちょっと分かりにくい表現になっちゃってるけど個人的にそんな感じがしないでもない
オチにしても「うん、まあ、そんな感じかな」という風でガツンとくるものがないんですよ
それこそ観てる側が「こいつを殺してやりたい」と思わせるくらいの作りだったら印象も変わったかもしれないけど

個人的評価:75点
オススメ度:山田孝之のどんな役にも染まれるっぷりは異常(ほめ言葉)




凶悪 予告

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