2009年6月28日日曜日

ファニーゲーム (1997/オーストリア)

監督:ミヒャエル・ハネケ
出演:ズザンネ・ロタール / ウルリッヒ・ミューエ / フランク・ギーリンク / アルノ・フリッシュ / ステファン・クラプチンスキー / ドリス・クンスツマン / クリストフ・バンツァー / ヴォルフガング・グリュック / ズザンネ・メーゲル / モニカ・ザリンガー


別荘へとやってきた一家
その家族のもとへ隣人の使いが卵をもらいにきたことからすべては始まった

いやあ、いいわ
派手さはないけど、静かな狂気と悪意に充ち満ちてますね
後味が悪い系の映画ですが、始まってしばらくすればラストは驚くほど後味が悪くなるという感じはしなくなりますね
むしろなるべくしてなる結末みたいな感じで、イヤな後味はそうない
後味悪い系なら「[FOCUS]」の方がよっぽどキます

とにかく冒頭のシーンから見る側を不快にする悪意がある
そして、いよいよ隣人の使い二人組が現れて、些細なことからいざこざに発展して別荘に遊びに来た一家が悪意に飲まれていく
えたいの知れない二人組と一家の狂気じみたやりとりは一体なんなのか?って感じのサスペンス風に進んでいきます
だけどここで二人組の一人がちょっと見てて引っかかることをするんですね
これがまたよくできてるなあ、と

見てる方には「え?どういうこと?」とさらなる謎を与えられ、だけど悪意による肉体的、精神的ないたぶりは続いていきます
見ててもきっついなあ、と思う展開ですが、この映画を見ようと思った人の共通するものを逆手にとってきてる演出に気づいた時、この作品の意味が分かるかも知れません

「ん?なに見入っちゃってるの?」「これを期待してたんだろ?」とこっちの心にまで二人組の悪意が浸食してきます
そしてなにより、この映画を嫌悪して途中で見るのをやめるのが普通の感情かもしれません
最後まで見てしまったら、それこそ見てるこっち側も悪意をまき散らす二人組と同じ穴のむじなだと思い知らされるでしょう

そういった意味で、その突きつけられたもので自己嫌悪すれば最高に後味が悪い映画だというのも分かりますね
まあ、個人的には割り切って考えてしまってそんなにショックはなかったですが
良識のある人、いい人がみる内容じゃないってのは確かですね

個人的評価:70点
オススメ度:冷静に見れば緊張感があってそれなりに面白い




ファニーゲーム 予告

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