2009年6月21日日曜日

エイプリルの七面鳥 (2003/米)

監督:ピーター・ヘッジス
出演:ケイティ・ホームズ / パトリシア・クラークソン / デレク・ルーク / アリソン・ピル / ジョン・ギャラガーJr. / アリス・ドラモンド / リリアス・ホワイト / アイシア・ウィットロックJr. / シスコ / アーマンド・リエスコ / ショーン・ヘイズ / オリヴァー・プラット


わがままで自己中心的な不良少女エイプリル
感謝祭を向かえ、彼女は重い病気を煩っている母親をふくめ離れて暮らす家族を自分のアパートで料理を作ってもてなそうとする

あんまりにも地味すぎる、だけど面白い
泣けるというより、胸にくるものがある
そんな映画ですね
そしてなにより、本当にエイプリルがビッチすぎてどうしようもない
だけどクソガキ演技でイラっとくるのではなく、等身大のビッチっぷりがラストにきいてきます
そりゃ、人間たった朝から昼の出来事ていどで人間性が変わるほど改心なんかできないってことで

序盤は恋人のボビーと自堕落な感じでいやいや家族を迎える準備をするエイプリル
一方で父親をのぞいて母親、妹、弟はエイプリルの所に行くのに乗り気じゃない
そんな対比を描きつつ、地味に話は進みます
それでも冒頭の母親が姿を消すシーンからの流れで、尋常ではない「なにかがある」というスパイスが後々まで視聴する求心力になっている

エイプリルの料理パートにしてもアクシデントの連続で、テンパリながらも他のアパートの住人に協力してもらって、ドタバタコメディのような感じで料理ができていく
そんな中でも、エイプリルは自己中心的で、助けてもらえれば後は知らないって感じのビッチパワーを発揮するから困らない
そうこうしているうちに母親との確執や、その病気についての重くリアルな描写もからめて、すっかり画面に釘付けに
いやあ、見てる方を飽きさせないテンポと展開の運び方がホントにうまい

そしてラストシーンはもう最高の演出
余分なものはいっさいなし
じゃっかんあざとさはあるものの「泣かされる」のではなく、自発的に「泣ける」見せ方は個人的に大好きですね
ほらほらいい曲をドーンと流しちゃうよ?いいセリフも用意したし、ここで泣いとけ
というおしつけをあまり感じないからいい

とにかく登場人物にキャラクターとしての設定という映画くささがなく、等身大の家族のあり方ってのが伝わってきますね
もちろん映画的な所でも細かいところまでよくできていますよ
やっぱり見終わってすっきりする映画はいいですねえ

個人的評価:80点
オススメ度:ジーンとできるビッチ映画




エイプリルの七面鳥 予告

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