2009年6月7日日曜日

スパイダーウィックの謎 (2008/米)

監督:マーク・ウォーターズ
出演:フレディ・ハイモア / サラ・ボルジャー / メアリー・ルイーズ・パーカー / ニック・ノルティ / ジョーン・プローライト / デヴィッド・ストラザーン / セス・ローゲン / アンドリュー・マッカーシー / マライア・インガー / マーティン・ショート


静かな森の中に屋敷を構えた男が妖精についての本をまとめる
そして80年後、その屋敷に引っ越してきた家族、その子供がけっして見てはいけないその本を見つける

子供が見つけた一冊の本、それによって異形の生物である妖精と関わり合うようになり、さらに悪の妖精から本を守るために戦う
もう聞いただけで8割がた映画を見た気分にさせてくれるほどありふれたストーリー
少年と妖精、そして家族の絆、何年かに一本は必ずこういうファンタジーものが作られてる気がしないでもない

だけど、この映画はちゃんとそういったことをわきまえた上で作られてるなあ、という印象があって、ありきたりながら面白く仕上げてあります
まず舞台をほぼ森、しかもファンタジーな感じではなく現代的な森に限定し、「お前その奇抜なキャラ出したかっただけちゃうんか」という感じのストーリーにからんでこない余計なクリーチャーは極力排除してある
ドラマ性よりアクションを多用し、ファンタジーものにありがちな美しい世界観を見せられるだけの退屈シーンをカット
一冊の本をめぐる善と悪の戦いというシンプルな作りになってて、非常に見やすくなってます

その分、主人公の少年をめぐる家族のドラマがじゃっかん希薄で、サブキャラにおいてもドラマ部分に重みがない気がしましたね
あとは妖精たちが可愛くてキレイって系統じゃなく、ダークファンタジー系のいびつで禍々しい異形という描き方をしており、普通に主人公たちが悪の妖精を斬ったり弱点をついてドロドロに溶かしたりとグロっぽい所があるんで注意

それでも各種の妖精のCGがけっこうフィルムに馴染んでて、見ててそんなに違和感や引っかかりがないのも丁寧に作られてるなあ、と
派手に大見得を切って「ここがんばって作ったんです!見てください!」みたいな押しつけがましいCGシーンは少なく、全編通してかなりナチュラルな感じで合成されてていいですね

ラスボスとの決着の付け方も、個人的には好きでしたね
ただ、その後のドラマシーンはやっぱりちょっと弱い…ような
さすがにこの内容で感動はできんよ

と、不満点は少々あるものの、良い意味での普通に面白い一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:ダメな父親ばっかりやで




スパイダーウィックの謎 予告

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